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“美人女子高生社長”椎木里佳、持て囃したテレビの罪

2017年03月28日 | 消費者情報
“美人女子高生社長”椎木里佳、持て囃したテレビの罪
デイリー新潮 3/28(火) 6:00配信

“美人女子高生社長”椎木里佳、持て囃したテレビの罪
将来は上場企業社長か(株式会社AMF 公式サイトより)
 日本で会社を上場させた女性の最年少記録は39歳だという。だが、「女子高生社長」として知られた椎木(しいき)里佳氏(19)は、3年後に上場させると豪語する。最近は若者のオピニオンリーダーとしても注目を集めているが、メディアが持ち上げるあまり、彼女の偶像を肥大化させてはいないか。

 ***

 一見、アイドル風の女の子にも見える里佳さんが会社を興したのは中学3年生、15歳のとき。ネットで中傷されたことにショックを受け、社長になって見返すしかないと「株式会社AMF」の設立を決めたという。

 資本金は貯金と父親から出してもらった金を合わせた45万円。スマホのアプリ制作、マーケティング(市場調査)などに手を広げ、女子中高生50人を使った「JCJK調査隊」というマーケティングが売り物だ。

「15歳で起業した女の子」が話題になると、さっそくメディアが飛びついた。「サンデー・ジャポン」(TBS系)、「人生が変わる1分間の深イイ話」(日テレ系)などがこぞって彼女を登場させ、フォーブスアジア版の「30歳以下の世界が注目すべき30人」でも取り上げられた。昨年は続けて2冊の著作も出している。

 その里佳さんは現在、慶応大学の1年生だが、ツイッターに書くのである。

〈社員も増え、オフィスも構え、事業拡大もし、昨年と比べると間違いなく前進している。2020年株式上場(中略)本気でワクワクしてます!! 〉(2月13日)

 この調子なら、いずれは女版「孫正義」となるのだろうか。だが、世の中はそう甘くない。

■3人の会社
 インターネット業界の関係者が言う。

「AMFは売り上げの4割を受託開発、残りの6割をアプリ制作で稼ぐとしていたのですが、さっそく躓いています。昨年2月、『ミルピク』というアプリを発表したところ、ソースコードを他社からパクっていたことがバレてサイトが閉鎖に追い込まれてしまいました」

 また、父親の経営する会社との関係も気になる。

「里佳さんの父親はDLEという上場企業のオーナー社長で、日テレなどを顧客としているほか、ファッション事業『東京ガールズコレクション』の商標権と運営会社を買収しています。彼女は、この事業の顧問をやっていて、そこから収入も得ている。結局“オーナーの娘さんだからビジネスが出来ている”と見られているのです」

 そこで、ご当人に聞いてみると、メールで返答してきた。

「DLEとは過去、1、2度の取引実績はありますが、AMFの売上に占める割合は5%未満で、金額、比率共に、ほかのクライアント様と比べると、かなり小さなクライアントになります」

 だが、会社の事務所はというと、シェアオフィスを借りているだけで、従業員は里佳さんも含めて3人(1人はアルバイト)。上場を目指しているのに売り上げは公表していないという。

 コラムニストの林操氏が言うのだ。

「バブルの頃に椎名桜子さんという女子大生作家、ただし処女作執筆中という人が出てきてCMなどにも出演していましたが、実態はないに等しかった。椎木さんも同じ匂いがしますね」

「賞味期限」が過ぎると、ポイ捨てするのもテレビであることをお忘れなく。

ワイド特集「我が世の春」より
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