指田文夫の「さすらい日乗」

さすらいはアントニオーニの映画『さすらい』で、日乗は永井荷風の『断腸亭日乗』です 日本でただ一人の大衆文化評論家です

酒井和歌子も可愛かった

2017年06月11日 | 映画

先日見た『大日本スリ集団』には、高橋紀子と酒井和歌子の女優が出ていた。

                 

当時、酒井和歌子は内藤洋子と並び、東宝の二大青春スターであり、内藤派かと酒井派かのばかばかしい議論があった。

私はもちろん、内藤派だったが、今回酒井和歌子の映画を見て理由がわかった。

酒井も可愛いが、それで終わりで他に何もないように見える。

だが、内藤洋子には、画面に現れたもの以外の何かがあるように思えたのだ。

彼女は、いつも比較的上層の大人しいお嬢様役を演じたが、実際はかなり活発な女性だったようだ。

つまり、その意味では、彼女は実際の自分とは違うものを演じていたのである。

それこそが演技の第一歩なのだ。

それは、かの原節子が、実際はビールが大好きで、皆と囲んで陽気な麻雀をする、さばさばした女性であったように。


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