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中国の汚染、一番の被害者は中国人 =宋文洲氏インタビュー記事から=

2007-07-22 08:45:39 | 地球環境

 (宋文洲氏)

 日経ECOLOMY(-環境+経済+私-)のインタビューコーナー7月19日付、インタビュー記事にソフトブレーン・マネージメントアドバイザーの宋文洲氏が登場している。
 久しぶりの登場で、興味を持って読ませてもらった。 テーマは、「中国の汚染、一番の被害者は中国人」である。  日本も、水俣、四日市等々各地で種々の公害事件を、これまでの歴史の中で体験してきている。 この種の公害事件等で、一番の被害者は地域住民であり、テーマに掲げられている「中国の汚染、一番の被害者は中国人(=中国の地域住民)」であるというのはその通りである。

 宋文洲氏は、「環境問題をめぐる世界の対立構造を解くカギは世界経済の構造を理解することにある」と説いているとのこと。 具体的には、「いま地球規模で起きている温暖化など環境問題の根本は、中国やインドなどBRICs諸国の工業化にある。これまでエネルギーを大量に消費するのは先進国であったが、消費の場が急速に途上国に移ってきた…ただ途上国が環境汚染の原因となっている一方で、先進国経済はそういった国々の成長に支えられている側面があり…たとえば日本は戦後最長の景気拡大の背景には中国の需要拡大があり、日中貿易の額はもはや日米を超えている。つまり途上国の発展は地球全体のためになっている」という経済の構造を見なければならないということである。
 従って、「環境問題の犯人は誰だ」といった議論では、「ときに国や地域の間でケンカのようになってしまいますが、グローバル経済のなかで感情的な議論にはあまり意味がない」ということになる。

中国の環境政策 生態移民―緑の大地、内モンゴルの砂漠化を防げるか? (地球研叢書)
小長谷 有紀,シンジルト,中尾 正義
昭和堂

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 最近、中国人の環境意識も高まってきているとのことで、「一部の人の間では、環境意識はどんどん高まっている。しかし、理由は単純、自分が汚い空気を吸いたくないからです。決して誰かのためではなく、まず自分に汚染が迫っているから」ということであるとのこと。 これもある意味で当然のことである。 日本の各種公害も、「自分の身を守りたい、また、守られるべきだ」との意識が根底にあり、公害訴訟の原点もそういったところになると思われる。
 しかし、中国の場合、「本当に食べるのがぎりぎりの人たちが膨大にいる。そういった人たちに『環境』といっても理解できない。『富裕層』といわれる人だけで日本の人口に近いぐらいの数になりつつあるが、しかしそれでも13億人のなかの1億人。13人のなかで1人だけが『環境を大切に』と叫んでも、ほかの12人が『いやだ』といっている状態である。日中間より中国内部の論争のほうが激しい。これは日本の人はほとんど知らない事実」であるとのこと。 宋文洲氏はこのような事情を理解し、あるべき方向を模索する必要のあることを主張している。 理に適った感覚といえる。
 中国の環境悪化の今後の見通しについては、「私は大気汚染など中国の環境悪化は今がピーク…地球温暖化問題といった目に見えない部分の理解はまだまだ進んでいないが、中国人は居住環境に相当なストレスを抱えており、こういった不満が『何か変えよう』という力になっていく…環境汚染や食品の問題で病気になったなどという訴訟が増えており、どこかでバランスが取れるはず」と考えているようである。 期待したいところであるが、日本として何ができるかということの検討も必要であると考える。
 例えば、「技術の流出」ということとも関連してくるが、しかし、多くの日本企業が中国に進出し、多くの商・製品を生産している現状等も含め考える場合に、「環境技術の移転」ということも有効な施策となりうる。
 ちなみに、インタビュー記事は参考になると考えられ、中国の汚染、一番の被害者は中国人・宋文洲さんに聞く(上)を一読されることをお薦めする。

日本・中国の国民性比較のための基礎研究―中国杭州市と昆明市における意識調査
鄭 躍軍
総合地球環境学研究所

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 あるいは、このブログを読まれる方の中に、「中国アレルギー」をもたれている人もおられるかもしれない。
 しかし、歴史的に見れば、日本文化は、中国から朝鮮半島を経由し、または、南の島々を経由して伝わったものが、日本に定着し、日本の伝統文化として根付いていることを考えてもいいのではないかと感じる。
 同時に、現在の経済面でのつながりから、中国との関係緊密化は必然的に求められるところである。
 私自身は、「日中の戦略的連携」は必要であり、政治レベル、民間レベルの両側面で、戦略的連携を構築しつつ、同時に環境先進国である日本からの種々の環境技術移転があってもおかしくないし、それがあってしかるべきではないかと考えている。
 また別の視点に立つ場合、地球温暖化等環境問題は、一地域、一国で解決される課題ではなく、世界の国々の認識の一致、具体的な行動が必要であるため、ということになる。。。
 Written by Tatsuro Satoh on 22nd July, 2007
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環境保護における日本と中国 (アナログ_ひろ)
2007-07-22 21:56:44
トラックバックをいただいたので訪問させていただきました。
宋さんのeセールスマネージャは、うちの競合なのでちょっとした縁がありますね。営業に論理、システムを持ち込んだのはえらい。

ところで、宋さんは、途上国のインフラ整備の遅れによる環境悪化を指摘しています。まさにその通りで都市計画が非常に重要です。省エネ、温暖化対策は総合的に今すぐ実践しましょう。
また、日本と中国の関係ですが、中国は京都議定書に参加していないので、日本はCDMの対象として、積極的にしてゆくべきです。
中国も環境汚染をこれまで克服してきた日本の仕組みを上手く取り入れてください。
少しでも早く対策しましょう。

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