ウェザーコック風見鶏(VOICE FROM KOBE)

風の向くまま、気の向くままに……

石油を上回る自動車燃料は現れるか

2007-07-10 08:06:28 | 地球環境


 日経ECOLOMY(ー環境+経済+私ー)のコーナーで、国際連合大学副学長、東京大学名誉教授の安井至(やすい いたる)氏が、7月4日付で、「石油を上回る自動車燃料は現れるか」とのタイトルで、コラム記事を投稿している。
 安い教授の専門分野は、環境科学(環境負荷総合評価、ライフサイクルアセスメント、環境材料、グリーンケミストリー評価尺度)で、日本LCA学会副会長などを務める。

 安井教授によると、「地球温暖化の原因のかなりの部分は自動車に帰することができる。日本に限って言えば、運輸部門からの二酸化炭素排出量が2億6200万トン。これは、総排出量の約20%に相当する。もしも、運輸部門の排出を半減できれば、京都議定書に基づく日本の削減目標値、マイナス6%の達成も簡単である」ということになる。
 確かに、「CO2排出の元凶は主として何か」ということになると、それは運輸部門であるということになる。
 私自身も、現在国際海上物流業界に身を置いており、その一端を担っていることになる。もっとも、船舶運航を直接的に行なう業界ではなく、そのスペースを利用させてもらう業態、同時に、鉄道輸送を含む陸上輸送業界のサービスを利用させてもらう立場に立つ業界ではあるが、サービスの選択の仕方により、環境負荷の問題も考えなければならないということになる。
21世紀の環境予測と対策

丸善

このアイテムの詳細を見る

 安井教授によると、「バイオ燃料とは、ガソリンエンジン用の代替燃料であるバイオエタノール、ディーゼルエンジン用の代替燃料であるバイオディーゼル油の両者を意味する総称である」とのこと。
 また、バイオ燃料がなぜ二酸化炭素の排出量削減になるかについては、「カーボンニュートラル」という考え方に基づき、その内容は、「植物は大気中の二酸化炭素を吸収し、光合成によって炭水化物に変えることで成長している。そのため、それを燃やして出る二酸化炭素はもともと大気中にあった二酸化炭素であると見なして、排出量に算入しないという約束ごと」があり、これを「カーボンニュートラル」と呼ぶとのこと。
 一種の「循環型作用」、「リサイクル」の考え方ということになる。
 このバイオ燃料にも問題があり、第一に「食料と競合関係」、第二に「現在の農業は、化石燃料を大量に使用し、バイオエタノールを得るにも、化石燃料が必要であること」、第三に「土地が必要であること」、第四に「土地を作り出すため、森林が開墾され、大気中の二酸化炭素が増加する」関係にあるとのこと。
ごみとリサイクル

ポプラ社

このアイテムの詳細を見る

 このように考えてくると、バイオ燃料に対する期待効果も薄いと考えざるを得なくなる。
 そうであるとすれば、当面、自動車メーカーが燃料効率のよい車を生産すること(製造業者の企業努力)、グーグルのように企業運営を環境対応型にシフトし、例えば、乗り合いバス出勤制度の定着による環境貢献活動を行なうこと(個別企業努力)、各個人段階でマイカー自粛等を心がけること(各個人努力)等が必要であるということになる。
 もっとも、政策による規制、後押しも必要である。
 さらに、世界各国が協調して、世界レベルでの環境対応行動も必要になってくることになるが…
 Written by Tatsuro Satoh on 10th July, 2007
ジャンル:
ウェブログ
コメント   この記事についてブログを書く
この記事をはてなブックマークに追加
« 兵庫人第4部「医」をめぐる旅... | トップ | 長嶋茂雄氏の「私の履歴書」から »
最近の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

コメント利用規約に同意の上コメント投稿を行ってください。

数字4桁を入力し、投稿ボタンを押してください。

あわせて読む

トラックバック

この記事のトラックバック  Ping-URL
ブログ作成者から承認されるまでトラックバックは反映されません。