褒めまくる映画伝道師のブログ

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映画 ゴーン・ガール(2014) フィンチャー節が炸裂です

2017年04月10日 | 映画(か行)
 多かれ少なかれ結婚生活に憧れる人はいるが、今回紹介する映画ゴーン・ガールを観れば、理想的な結婚生活とはどういうものかよくわかる、と言うのは嘘。実はこの映画の主人公達は誰もがうらやましがる様なロマンチックな出会いをし、愛し合いながら結婚したはずの素敵なカップル。幸せになるしかないように思われた夫婦は一体どこで歯車が狂ってしまったのか、偽りに満ちた結婚生活が暴かれた時に、夫婦の絆ってかくも弱いものだったのかと、観ている我々は知らされる。
 しかし、突拍子もない展開をたどって行くのを見せられて、こんな夫婦はいね~よ!なんて思ったりしたのだが、観終わった後に俺の思っていることが180度変わってしまった。夫婦の関係ってこんなものだよね~って。サスペンスタッチの映画の宣伝文句に衝撃の結末というフレーズがよく使われるが、本作の結末は普通の家族が望んでいるところに落ち着いたことに、ある意味で衝撃を受けた。

 次々に驚きの展開が連続するだけにネタバレ厳禁のタイプの映画。実は前述していることですらネタバレの可能性が少々あるのだが、ほんの少しだけストーリーの紹介を。
 ミズリー州の田舎が舞台。非常にめでたい五回目の結婚記念日において、ニック(ベン・アフレック)は家に帰ってみると、その光景に驚く。妻のエイミー(ロザムンド・パイク)が失踪したことに気付いたのだ。警察も直ぐに駆けつけ、エイミーは有名人の娘でもあり、家の中で争った形跡があることから事件の可能性があると捜査を始める。
 ニックは勧められるままにテレビの記者会見に出て、エイミー失踪の手掛かりを呼びかける。しかし、なぜかニックにとって不利になる証拠が次々に出てくる。やがて彼は警察や世間から犯人じゃないのかと疑われてしまい・・・

 外見からして魅力的な美人妻はどこへ消えてしまったのか?というミステリー感で楽しませてくれるのかと思いきや、大体的なマスコミ報道でわかってくるのは、美人妻がどこへ消えてしまったのか?ではなく、ニックのいい加減な結婚生活。マスコミによる1人の人間に対する集中砲火を浴びせるかの如くのような報道の仕方は日本でも最近見られるが、まさにニックがそんな状態。捏造、印象操作、大衆を煽るこの報道の仕方は、もし自分の身にかかったとなると怖い。
 他にも警察は殆んどニックを犯人と決め付けて捜査をするし、雇った弁護士は無罪を晴らすことよりもカネに興味のある奴だったり、社会に対する警報を同時に描いてしまうあたりなんかは、さすがセブンの監督であるデヴィッド・フィンチャー。凶器を使ったシーンも含めてフィンチャー節が炸裂している。しかし、なんて言ったってドン引きさせるのは女性の恐ろしさ。5年間夫婦をやってきて、奥さんの本性を知らなかった旦那のアホさも相当だが、あらゆる面で旦那を上回る頭のキレが凄い。
 サスペンス映画が好きな人を充分に満足させる面白さがあり、大人の男女なら満足できる。それに「俺は女の事は全てわかっているんだ」と豪語している男には特にお勧めできる。更に、あんまりいい加減なことは書けないが、個人的には夫婦で一緒に観るのがお勧めの方法。観終わった後に議論すればきっと白熱すること間違いなし。いずれにしろ最近のサスペンス映画では味わえない余韻に浸ることができるゴーン・ガールを今回はお勧め映画として挙げておこう。

ゴーン・ガール(初回生産限定) [DVD]
ベン・アフレック,ロザムンド・パイク,ニール・パトリック・ハリス,タイラー・ペリー,キャリー・クーン
20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン


 監督は前述したデヴィッド・フィンチャー。凝ったビジュアル、脳ミソを刺激するような作風が俺のお気に入り。セブンファイト・クラブの有名どころはお勧めだし、衝撃的な結末という点ではゲームが良いです。




 
 
 



 
 

 

 
 
 

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