コタローの奮戦日記~脊髄小脳変性症克服に向けて~

脊髄小脳変性症と診断されて10年が経ち発症して人生観が変わりました。そんな僕の過去・現在・未来について語っています

通院記録100326&基金の件(その2)

2010年03月27日 17時37分53秒 | Weblog
昨日、診察に病院に行って来た。

僕が長年診察を受けているのは、神経系統の入院専門の病院に併設されている
都立の総合病院で、通常の外来は昨日行った総合病院、検査入院等をする場合は
併設されている、神経病院にと、通っている。

我が家から、車で20分弱の距離にあり、地域では最高水準の病院だと思う。

東京都の病院であるし、東京都の小児医療の地域の中心病院や
石原都知事の鶴の一声で、数年前から、24時間受け入れのERと呼ばれる
緊急救命センターが出来、病院自体が手狭になったのであろう・・・

今年の3月1日より、今までの病院の敷地内に、巨大な病院を
建てて、今までの病院を、併設されている、神経病院が時間は定かでは
ないが、移ってきて、今迄の神経病院は建物も古い為、取り壊すらしい。

とにかく、総合病院としては、最先端のシステムらしく、昨日、初めての外来受診
であったが、今迄のシステムになれている僕は、案内係りの人に聞かなければ
診察を受ける事が出来ないくらいに変わっていた。

最初に、再来受付機で、カードを通して、確認ボタンを押す。
この時、各自一個の携帯電話位の大きさの、呼び出し端末を受け取る。
そして、受診課の窓口で、最初に、保険証・医療券など従来最後に行っていた
確認作業をして、ホテル並みの待合室で待っていると、端末からメッセージがながれてきて
『診察室何番の前でお待ち下さい』と・・・その後で『診察室何番にお入り下さい』・・・
そして、診察・・・
終わったら、受診課の窓口に診察時にもらった、A4のシートを渡す。
最後に、『会計が終了したので、自動支払機へどうぞ』とメッセージが来て
その端末を自動支払機にセットすると、金額計算をしてくれて、
近くの院内薬局で薬が出来上がっている・・・という来院~帰院までのシステムを
羅列すれば、こうなるが、読んでいても、何のこっちゃ分からないと思う。

但し、今後訪れる高齢化社会で、医療が増大する日本社会においては
この様なシステマチックに処理を行わないと、昔の様に待ち2時間、診察15分、会計・薬で1時間もかっていては、現実問題として、処理しきれないんだろうと思う。

少しだけ、病院の中を散策したが、コンビニのローソンと、コーヒーショップのドトールと食事のメニューが
多いレストランが病院の中に出来ていた。

次回の診察は、5/7なので、そのホテルの様な病院を写真に撮って、紹介したいと思う。

PS、前回のブログで『基金を立ち上げてはどうか?』と同病で信頼のおける知人に提案をした
ちゃんとした、NPO法人で患者の団体の理事をやらている方だ。
何度か、、メールでやりとりをした。
結論から言うと、提案自体には賛成を頂けたが、研究費を患者や寄付金で集めるとなると
多額のお金の運用面等で、もう少し、話を煮詰める必要がある。
よって、この提案は知人に全面的に任せる事になった。

研究資金集めを思いたった経緯は、話したし、せっかく、基金を立ち上げても
1年やそこらで没ってはしょうがないし、事がお金が絡んでくるのであれば、慎重に事を考えなければ
いけないし、NPO法人の賛同なしでは、実現しないと思われるからだ。

スケジュール的には第1回提案を4/中頃に行うとの事。

本当に実現させたいものだが、色々な意見も出ると思うし、
思いもよらない問題が発生するかもしれない・・・
けど、前回のブログにも書いたが、
本格的な原因や発症メカニズムが分からない病態。
そこまでは分かっているけど、研究費不足で、治療に向けた
次のステップに進めない病態、など様々あり、政治や行政任せでは
資金的な問題で、期待出来ないからこそ、個人・個人では小さな力でも
集まれば、大きい研究サポート資金になると思うし、他の神経難病では、基金が現に役立って
いるケースもある。
事を始めなくては、何も先に進めないし、話が決まったさいには、
この病気で苦しんでいる人は、先々、自分の為にもなるので
是非、ご協力をお願い致します。

基金設立???

2010年03月21日 18時25分51秒 | Weblog
マイケルJフォックスの自伝『ラッキーマン』を読み終えて1週間になる。
カレは、20代で有名になった、ハリウッドを代表したスターだ。
順風万班の世界的に有名になった、カレだが、若年性にしては珍しい
パーキンソン病を発症して、対処療方の薬でだましだまし、約7年の間
カメラの前に立ち続け、1998年に『自分はパーキンソン病患者である』事を
発表して、今は、役者を辞め、『マイケルJフォックス基金』なるパーキンソン病撲滅の
研究資金を集める財団の代表をしている。
500ページ弱で、構成は多分プロが行っていると思うが、大部分は自分での執筆だと思う。
何故そう思ったかというと、病気の兆候が現れてから、病気を受けいれるまでの、自分自身の中での
葛藤が、ハリウッドスターでも僕らと同じ人間だし、神経系の難病という点では
同じ病気だし、読んでいて分かる・・・部分が多かったからである。

病気を未だ自分自身で受け入れられないで、苦しんでいる人は、一度読んでみるといい。



この間のブログに、製薬会社の現状なるものを、端折って書いたが、
これから、世の中に出て、実際に患者投与となると、薬害訴訟の
問題が実際にあるから、安全性の面での規制もあり、本当に、新薬の研究は難しくなりそうだ。

人それぞれ意見はあるとは思うが、僕個人の意見として、今、難病として国で認定されているため、
医者にかかった時の金銭的な助成等様々な金銭的な助成があるが、肝心な、運動失調症(SCDやMSA)
研究促進や治療薬の開発においての国の予算は平成20年度で約5700万円、平成21年度は約4000万円である。

こんだけしか、研究費が無いのなら、はっきりいって、研究などは『努力している。』というが
本気で研究などは進むはずないし、せっかく、原因がわかってきた病型でもその後の展開は
期待出来ない。

確か、群馬大学の平井教授の研究チームが、2008年3月に動物実験に成功して
2011年には人での臨床を行いたいと言っていたが、HPを見ていても、順調に研究が進んでいる
様に思えない。

今の、政権では、医療券費の増額など、マニフェストに書いていない為、期待出来ないし

それに対して、パーキンソン病はものすごい進歩で、研究・開発が進んでいる。
日本でも、確か、大手製薬会社の新薬の治験を今行っていると思う。
多分、パーキンソン病は後、数年で難病ではなくなり、治癒出来る、神経系の病気になると思う。
これには、患者である、マイケルJフォックスの基金が、役立っているのだと思う。
治る原因究明出来ている、病気が、研究費不足の為に、棚上げになってしまっては
こんなにもったいない話はない。

そこで僕は知人であり、信頼のおける、同病の人に自分の考えを進言してみた。
『国の研究予算がたったの4000千万円しかないのなら、自分達、患者や家族・親戚・友人
などで、研究費を集める事が出来ないかと・・・』

結局は、自分自身や家族が苦しんでいる病気だし、役人や政治家にとっては
他人事である。研究者も研究したくても、資金不足であっては、何も出来ないのが現状である。

但、大切なお金が集まってきて、管理するのだから、ある程度、ちゃんとした、組織でなければならない。

僕の案はこうだ。一口¥1000で、募金してくれた人には、領収書代わりに、募金額と集まった金額の累計を記載した、葉書を送る。少ない額だけど、口数が多ければ、多額になると思う。
期間を決めて、集まった金は、等しく、研究をしている、病院へ配分する。
毎月¥1000位だったら、やりくりすれば、出せない金額ではない。
例えば¥1000×12ヶ月×10000人=1億2千万も集まる・・・
事務経費を除いても、年間で国家予算の倍以上の研究費が集まる。
これを認知されるまで続けていけば、もっともっと、研究が進むのではないかと思う。

まず行動しなくては、何も始らないし、この病気は進行性である為
今のまま、患者が受身の立場では、何も進展しないのではないかと思うからである。

2010年製薬会社問題

2010年03月14日 17時28分47秒 | Weblog
『効果的な新薬』・・・
どんな病気にかかっている人にとっては、魅力的な言葉である。

土曜日の夜、NHKでやっている『A To Z』という番組の中で
製薬会社の現状を詳しく教えてくれる番組をやっていた。

『アルツハイマー』・『がん』等々の新薬がどこの製薬会社も
開発や新発売出来にくくなっているというのである。

当然薬だから、きつすぎる副作用等の安全面での基準が厳しくなった
という、認可基準が厳しくなったという理由や効果がみられないという
薬本来の問題もあるのだが・・・。

日本はじめアメリカも王手といわれる、製薬会社は皆、民間企業で、
民間企業の目的は利益追求で、例え、命を助けるという仕事の
製薬会社でも、採算ベースに乗らない薬は、発売はおろか研究すら
出来ない事情があるという訳である。


それに『2010年問題』という企業収益に甚大な問題もある。
自社で研究・開発・販売して独占出来ていた、特許の有効期限は20年であり
1990年に多く大ヒットした、製薬会社の売れ筋の薬が
次々に切れて、独占販売していた薬が、ジェレニック医薬品に
とって変わられ様としている問題がある。

薬のコスト(原価)には、場合によっては、工場1軒を建てて、販売迄こぎつけられるか
分からないけど、莫大な先行投資の研究・開発費が含まれている。

保険適用の医薬品は、厚生労働省などは、医療費の使われ方が安くなるから
ジェレニック医薬品を使ってもらった方が、医療費がそれだけかからないのだから
推奨するが、そのしわよせで新薬の開発が出来ないという現実的な問題がある。

それに、希少性の病気(全国で100人未満の進行性の病気)を患っている方は
その病気に有効な原因物質を発見されても、製薬会社は、採算があわないという
理由で、製品化出来ない事情もある・・・というのだ。


人は、怪我・ウイルス・病気のどれかで、100歳迄生き抜く人もいれば
生まれてまもなく死んでいく人もいる。
だけど、働ける迄、健康でいて、天寿を全うしたいと、大部分の人は思うだろう。
現実的な製薬会社の話などを観てしまうと、民間企業に勤めていた僕などは
企業サイドの話もわかるし、でも何とか、新薬の開発を一日でも早く願う自分もいる事は
確かな事だ。

機能保持の考え方・・・その6

2010年03月13日 17時38分59秒 | Weblog
久し振りの更新である。

通所・訪問共に、決められたプログラムは、出来ていると思うのだが、
最近、日常動作において、半年前に比べて、出来なくなった動作はないのだが
倍とまではいかないが、1/3位動作のスピードが落ちた様に思う。

全ての動作ではないのだが、やはり初期の症状と同じで
歩行と喋る事だ。

何度も書いているのだが、僕はリハビリと言われている機能保持運動を
やっても、『病気そのものは治る事は無い』と思っている。
だけど、身体を動かさないと、血液の循環その他・・・
代謝が悪くなるし、筋力も落ちるし、その為に、病気の進行を早める結果になるから
ある意味、薬で症状を抑える様な(そんな薬は今現在無いのだが)対処療方的に
筋トレ・バランス・歩行・しゃべり等々の機能保持訓練を行っているが、それでも
病気は着実に進行している。
内臓系の病気と違って神経系の病気の場合は、良い・悪いが自覚症状として
現れやすい。
病気のタイプや進行具合によって、何とも言えないが、僕の場合は、歩行(立位)とかつぜつ(しゃべり)がおかしくなって、検査をして、病名告知という段取りを踏んだだけに
やはり、進行していく箇所も同じなんだろう・・・かと思う。

偉そうに、腹筋と背筋は重要だ・・・といい続けている僕なのだが、最近、通所で行っている
20回の脚をV字にしてやる腹筋も、半年前は10回、10回連続で出来たが、今は、4~5回休み、休みでやっと20回やっている始末である。

情けない・・・

パーキンソン病

2010年03月01日 18時39分53秒 | Weblog
今日で、バンクーバーオリンピックが閉幕した。
上村愛子の女子モーグルから始まり、女子のフィギアの浅田vsキムの対決、・・・etc
見ごたえのある、競技の連続だったし、知らなかった新種の競技があったり
それはそれで、観ていて、世界のTopレベルの競技だし、凄いの一言ばかりであった。

それは、それで、感動したのだけど、全然注目しなければ、しないで終っちゃうが
閉幕式のスピーチの様なセレモニーに、マイケル・J・フォックス氏が出ていた事だ。

カレは、20代でハリウッドを代表する役者になって、S・スピルバーグの『バックトーザフィーチャー』の主役を
やったり、華々しい活躍をしていたカナダ出身の俳優である。が、30歳でパーキンソン病を発症して
1998年に病気を公表して、2000年に俳優活動から退いた、
モハメッドアリもそうだが、パーキンソン病の症状として、手足の振るえや表情の乏しさなどがあるが
僕は医者ではないので、そんなに、パーキンソン病の事を詳しく知っているわけではないが
パーキンソン病と脊髄小脳変性症は厳密にいえば、違うし、全く違う病なのだけど、難病の中でいえば
親戚の様なものである。

話を戻してマイケル・j・フォックス・・・

オリンピックの閉幕式という大舞台で、パーキンソン病を患っているんだよ・・・
と言われても、わからない程の手足の震えは見られなかったし、表情もしっかりしていて、カツゼツも見事なスピーチだった。
未だ完全には、完治していないと思うが、2006年の時に、拝見した姿とは明らかに、健常になっていた。



カレは、パーキンソン病の治療の為に、自分の資産を元手に、
パーキンソン研究助成財団を立ち上げて、この難病と闘っている一人だ。

今の世の中、何かを始めようとした時は、支援金の様なお金は絶対に必要になってくる
ものなんだなと、今日のマイケルJフォックスを観ていると痛感させられた。

と同時にカレの自伝『ラッキーマン』を読んでみたくなった。