The Border

くだらねぇ〜戯れ言でやんす。

仲間

2008-02-19 22:34:08 | Weblog
第3教育団 第118教育大隊 第323共通教育中隊 第3区隊 1班

長い呼び名だが、これが俺が所属した隊である。

自己紹介が終わった後、同じ班のシライシが話し掛けてきた。
坊主頭で、色黒で身長は俺と変わらない。
凄く肥っていて、目が大きい。

俺の高校の時の2年先輩で、校内暴力で教師を殴り警察にしょっぴかれて退学になった人の従兄弟らしい。

従兄弟にワルが居るから自分もワルだと言いたいのか。
凄く横柄な口の聞き方をする。

俺が自己紹介するまでは寄付きもしなかったクセに。

こんな奴は生理的に受け付けない。
なるべく関わりを持たないようにしようと思い。
相手にしないようにした。

この日は入隊式の準備で資材を運んだりした。
作業が終わり、区隊長のヤマモト3尉がカメラを持って来た。

全員桜の木の下で一人一人写真撮影しようって言うのだ。

皆色々なポーズを取り写真撮影となった。

俺は帽子を斜めに被り、ポケットに手を突っ込み、銜え煙草で挑んだ。
皆ゲラゲラ笑う。

写真撮影が終わった後
部屋のベッドに座り、マトバと軽い世間話をしていたら
シライシが冷かしに来た
「お前バカじゃないの?あんな写真撮って」
そう言いながら俺の頭を軽く叩いた。

俺はジッと睨みつけシカトした。

シライシは精一杯の虚勢を張って俺の襟首を掴んで来た。
それでも俺は無視を決込んだ。

元来気が弱いクセに何とか意気がってやろうとしているシライシは、
大声を張り上げ俺に悪態をつく。

早く周りが止めてくれよと言わんばかりの態度だ。

俺はそれでも知らん顔して睨み続けた。

結局皆が止めに入り、収まった。

奴は必死にベッドがペアのタナカに俺に聞こえるように虚勢を張っている。
「あんな奴、ぶっ殺してやるんだけど。一応公務員だからさ〜。我慢してやるよ。」

あまりにも馬鹿馬鹿しい台詞に俺は声を出して笑った。

「殺せよ!俺が本当に死ぬまでやりゃ〜良いじゃんかよ!」
俺が笑いながら言った。

周りは皆引攣った笑い。

その時、3班のヨシナガが俺の所に来た。
「あんな奴はほっとこう。」

「そうだね。」

ヨシナガは22歳。
彼は、入隊した時から俺の顔を見ていつも笑っていた。

元々は暴力団に居たみたいで、嫁が妊娠したのを機に足を洗って生まれて来る子供のために自衛隊に入った。

喫煙所で、煙草を吸いながら本人から聞いた話だ。
「入隊式に嫁が来るんだよ。妊娠してるから無理するなって言ったんだけど。」
満面の笑みを浮かべて言った。
すごく良い笑顔をする人だなって思ってジッと見ていた。
「京極は彼女居ないの?」

「居るけど、大学生だから入隊式には来ないよ。」

「残念だね。」

「うん。」

喫煙所には同じ班のアダチも来ていた。
「京極くんはチンポンって知ってる?」
「はあ?」
「男が、射精しても下着を汚さない奴よ。」

こいつは何だ?いきなり??

俺もヨシナガも笑った。
「そんなの売ってるの?」
ヨシナガが尋ねた。

「これから俺が発明して売り出す!」
アダチは真面目に答える。

俺とヨシナガの笑い声に釣られるかのように3班のスエナガがやって来た。

4人で馬鹿話をして散々笑っていたら。
隣の4区隊の奴らまでがぞろぞろと集まって、馬鹿話に加わった。

入隊してまだ6日なのに
皆前からの知り合いの様に話が盛り上がった。
女っ気がない場所だ。
話題は女の話や猥談ばかり。

その時俺は窓から下を眺めた。
「おい!女が歩いてるぞ!!」

皆一斉に
「おおっ!!」

どうやら生命保険会社の人らしい。
俺はいきなりその女性に向かって
「お〜い!おネェちゃん保険入るから一発させて〜!!」

皆度肝を抜かれた様な顔して棒立ちになっている。
しかし、俺が言ったのを切掛けにして

「俺も保険入るから〜〜〜」
と言う。

その時、階下から角刈りの鬼のような顔をしたオッサンが出て来た。
「誰か??馬鹿な事を言ってるのは!!」

人事のナガタ2曹だ。

この人ととの最初の出会いは叱られるのから始まった。

次回に続く
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