味噌と・・・

　半月ほど前のことです。夕飯をこしらえていたゴン太嫁が「あーッ」と叫んでいます。味噌汁作るのに肝心の味噌を切らしているというのです。「買いに行こうか？」という私の声にうなずきながらも、「ちょっと待って！」と、なにやら床下収納をゴソゴソしています。そうして取り出したのが上の写真の樽です。

　覚えておいででしょうか？ちょうど一年ほど前、味噌造りをしたのをここでもお伝えしましたが、その時の味噌がもうそろそろ食べられるのではないかというのです。

　興味深そうに寄ってきた娘がおてつだい。上のビニール風呂敷をとります。


　その下の新聞紙をはずし、上ぶたをとってみると重石がしてあります。これを取りのけてみると、なにやら予想外の液体が・・・。


　よく見るとその上のタッパーにも同じ液体が・・・。実は今回、重石が均等に効くようにとちょうど樽よりひまわり小さいくらいのタッパーに大きな自然石を載せていたのですが、そのタッパーの中にちょうどうまいこと溜まってくれたようです。


　これはもしかして・・・と恐る恐るこの液体を人差し指につけて嘗めてみると、間違いなしに醤油の味。そう言えばお醤油は味噌を造る時にできた溜まりがそもそもの始まりだと聞いたことがありました。これがそれなんですねえ。これは貴重なもんだと、さっそく戸棚から普段は使っていない醤油差しを引っ張り出してきて入れてみると、ちょうどうまい具合に満タン入りました。

　お味噌の方もご覧の通り。


　そんなこんなで、この日の夕飯のお味噌汁は、普段よりも何倍も美味しいお味噌汁が出来上がりました。
　それにお醤油の方もお刺身の味をグッと引き出してくれるようで、この間のアジのお刺身も実はこのお醤油でいただいたのでした。

　二つとも、じっくり味わいながら大事に大事にいただこうと思っています。