僕の家内は招き猫が好き

個人的なエッセイ?

「てのひらせんせい」 星降る街

2016年10月17日 | Book
2002/12/01

先日、子供たちに絵本を読んであげました。
題名は「てのひらせんせい」(チャイルド本社)といいます。

  手のひら先生は、ピアノが上手。  
  手のひら先生は、りっぱなお医者さんです。

  今日の最初の患者さんは、子リスです。
  [先生食べ過ぎた、おなか痛い」

  先生は、優しくおなかを、さすります。
  「いいこ、いいこ。おなかを、くーるくる」
  「先生治った、ありがとう」

最初、私から離れて聞いていた子供たちも、次第に覗き込むように、絵本に顔を寄せてきました・・・。

最近、幼児教育の専門家の間で「読み聞かせが、子供を変える」という声をよく聞くようになりました。先日、読売新聞にこんな記事が載っていました。

さいたま市の「しらさぎ幼稚園」は、読み聞かせの幼稚園として知られています。
三歳の幼稚園児二十人が先生の前に並んで座り絵本の読み聞かせを聞いています。

落ち着いた雰囲気の中、園児の目は輝いていました。

9年前、園長の矢島先生が赴任されてから、絵本の読み聞かせに取り組んできました。
以前、矢島先生が小学校の校長を務められたときに、子供の活字離れを感じ、もっと小さなうちに本に親しんでもらおうと考えたからでした。

子供が変わってきたと感じたのは、3年目ごろからでした。
人の話を、よく聞ける子供が増えてきました。

遊びが活発になり、言葉による表現も豊かになりました。

読み聞かせをするうちに、読み手と子供が、たがいに影響を与え合い、心の片隅に閉ざされていた感性が育まれていくのかもしれません。

登場人物に自分を重ね、心情を推し量ったり、自分の感情を発散させたり。読み聞かせを通じて、お話を聞ける子供、想像力の豊かな子供を育てる。

私がこうして声をうならせ、頭をかきむしりながら、稚拙な文章を書いていますのも、母親が絵本を読んでくれた影響があるからだと思います。
多分、そのおかげで、文章を書いたり、推理小説などを読んだりするのが好きになりました。

本のページをめくり、そこに紡ぎだされる人間模様に触れるたび、無限の世界が眼前に広がるのを感じます。
活字に溶け込む自分がとても心地よく、電気スタンドの灯りの下で、涙を流したり、笑ったり・・・。

手のひら先生は、薬ではなく、自分の手のひらの温かさで、動物たちを治していきます。

子リスのおなかをさすってあげて、ウサギの足の裏を揉んでやり、ペンギンの背中をかいてやり、そして熊の肩をたたいてあげる。
それは、愛情そのものです。

愛情の形が味気なくなった今、手のひら先生のようにおたがいの心を通い合わせて関係を深め、新しい自分に気づいてみてはいかがでしょうか。

布団の中で、絵本のページをめくる音。
窓の外に降り注ぐ、おだやかな冬の光のように、そっと心を抱きしめていたい。

絵本を覗く子供の笑顔が、私にやさしく語りかけるのでした。

◆ 参考文献 「てのひらせんせい チャイルド本社」
      読売新聞 文化欄
ジャンル:
ウェブログ
この記事についてブログを書く
この記事をはてなブックマークに追加
« エクソシスト 2 | トップ | 「キーリ」 »

あわせて読む