僕の家内は招き猫が好き

個人的なエッセイ?

文庫

2018年02月05日 | Book
赤川次郎さんの、「三毛猫ホームズの推理」を読んでいます。
途中で、ほかの文庫に浮気をしたから、真ん中くらい。

本って、何度読み返しても面白いと思う。
読み手の年齢に応じて、色々な色彩を見せてくれる。

中高生の時は、同世代の登場人物への共感。
大人への、あこがれ。

淡い恋の色だったり、激情に染まる深紅色だったり。
その時々の年齢によって、色合いを変える。

駅のホームで、文庫を開く。
電車の到着を知らせる、ベルが鳴る。

目の前のドアが開いて、人の波が通り過ぎる。
つかの間の、喧騒。

どこへ行くのですか?
ページの中から、声がする。

行き交う人が答える。
明日に向かって・・・。

やがて、電車は走り出す。

ホームに、風が吹く。
僕はひとり、ページをめくる。

静寂。

僕の心は、ページに溶けていく。





  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする