僕の家内は招き猫が好き

個人的なエッセイ?

お母さん

2017年10月17日 | 日記
あるお寺様の、お葬式のお手伝いに行きました。
お亡くなりになったのは、おばあちゃん。

他県に嫁いで、子供さんを育てました。
ご主人がお亡くなりになったのを機に、一人で故郷へ戻ってこられました。

母親の住んでいた実家から、車で30分のところに、家を借りりました。

「なぜ、そんなところに住むの?」
他県に住む子供さんたちは、首をかしげました。

「ここしか家がなかったのよ。
 それにね、ここだと姉さんと弟と、一緒に住めるでしょう」

ご主人と一緒に過ごした、思い出の場所を離れる。
なにか、心に秘めたものがあったのでしょうか。

「母親とは、25年間も会っていないのです」
喪主である、ご長男が、私に話しました。

「近くにいたから、いつでも会えると思っていたら、死んでしまった。
 後悔しています・・・」

肺気腫を患い、意識のない闘病生活が続いたそうです。
「見舞いに行っても、眠っていたから、僕が来たって知らないでしょうね」

「お葬式が終わったら、この地を離れます。
 母親と一緒にね」

多分、もう二度とお会いすることない方々。

一期一会。
この一瞬に、たくさんの思いがある。

手を合わせて、遺影を見上げながら、
私は、哀しみと後悔、そして安堵の気持ちを背中に感じていました。

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