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伯父さんのパン

2012年02月04日 | 食べもの
職場で、「あん食パン」が話題になっていました。

なるほど、目新しくて、おしゃれな感じがしますが、食パンにあんこが入っているだけじゃないか、という気がしないでもありませんでした。

要するにアイデア勝負というか、やったもん勝ちというか、キムラヤのあんぱん商法だよな、と。


私は、絶滅食堂ならぬ、絶滅パン屋さんが好きです。

昔ながらのパン屋さん。

今でもたまにそういうお店に出会うことがあります。

特に、地方都市に行った時なんかに。

でも、私が追い求めているのは、結局、伯父さんのパンなんだな。


私の母の実家はパン屋さんでした。

パン屋さんというより、むしろ、洋菓子屋さんだったのかもしれない。

なんというか、和菓子のような洋菓子でした。

ひとつひとつ丁寧に、それこそ職人技で仕上げていたような記憶があります。

おじいちゃんが初代で、それを伯父さんが継いだお店です。

でも、おじいちゃんは、私がごく幼少の頃に亡くなりましたので、私にとっては、伯父さんのお店です。

いずれにせよ、もうとっくの昔に店じまいしていて、今はもうありません。


先日、母に、母の実家でつくっていた、菓子パンの種類を思い出してもらいました。

こしあんパン、つぶあんパン、ジャムパン、クリームパン、チョココロネ、うぐいすパン、各種コッペパン。

コッペパンの具は、店頭でオーダーを受けてからはさんでいました。

ま、ここまでは定番というか、誰でも知っているパンですよね。

でも、ドイツパンはどうでしょう。

これは、今のメロンパンみたいなパンだったそうです。

どうしてドイツなのかな。

昔は普通に流通していたのか、それとも静岡限定なのか、それは母もわからないということでした。

それから、そぼろパンというものあったそうです。

甘いたまごのそぼろが乗ったパンだそうです。

なんだか美味しそう。

食べてみたいな。


当時(おそらく昭和30年頃)、これらのパンは、およそ13円くらいだったそうです。

他のお店は15円くらいだったので、安くて美味しいと、なかなか好評だったのだと言っていました。

ま、身びいきになっている部分もあるのでしょうが、人気があったんだよ、と、誇らしげでした。

自前で売るだけでなく、他のお店にも卸していました。

私は子ども頃、伯父さんが運転する配達の車に、一緒に乗せてもらった思い出があります。


その伯父さんですが、最近、自らの意思で、老人ホーム(たぶんケアハウスのような所)に入ったんだそうです。

奥さん(私の伯母さん)を失って、男はつらいよ、という感じだったのでしょうか。

というわけで、伯父さんのカステラは、もう食べられそうにありません。

寂しいです。
ジャンル:
パン
キーワード
老人ホーム ケアハウス 男はつらいよ メロンパン うぐいすパン クリームパン チョココロネ ジャムパン
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2 コメント

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「ペローの伯父さん」ですね (ゆみたぬき)
2012-02-04 13:38:34
当時伯父さんはダイハツのフェローに乗っていて、幼い甥っ子や姪っ子がフェローと言えずに「ペローの伯父さん」と呼んでいたという…。
母の実家に泊まったとき、早朝トイレで目が覚めて階下に行くと、ひとり早起きして働いている伯父さんがいました。
器用にコロネパンをくるくると巻いていて、その手さばきに見惚れた記憶があります。
母の姉の旦那さんだから血の繋がりはないのに、とても可愛がってもらいましたよね、私たち。
鮎釣りに連れて行ってもらったりしたのも、良い思い出です。
そっか、伯父さん、ケアハウスに入ったんだ。
温厚な人だから、周囲の人ともうまくやっているでしょうね。
ダイハツのフェローか・・・ (ごめり)
2012-02-04 22:40:16
実は私、一生懸命「ペロー」検索をしていました(笑)

伯父さんは、要するに、子どもたちに迷惑をかけたくなかったみたいです。迷惑というか、心配をかけさせたくなかったというか。今は、老人ホームといっても、いろいろな種類があるわけですし、子供たちにしてみても、その方が安心かもしれませんね。

そう、確かに、うまくやっていることでしょう。おいしいパンやケーキをつくって、皆にふるまっているかもしれませんね。

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