護憲+グループ・ごまめのブログ

護憲+・現憲法を守るグループの一人して、今後の社会の状況を戦時を経験した一人として社会を見つめていきたいと思います。

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第6部  京城と総括編  その4

2007年10月11日 15時43分58秒 | 戦前・戦中・戦後を語る
第6部  京城と総括編  その4

 一番売られていったのが確かな我が家の「ねえやさん」に付いて考えを巡らすと。

 泣きながら売られていった彼女たちが戦後親元に帰った時に親たちは娘さんにどう説明したのでしょう。
 親は絶対に売ったとは言わなく他の説明をしたと思うのです。ひょっとすると私の父がどうしても借金を返せと言うので、しかたなしに売ったのだと説明するかもわかりません。

 戦後、多くの日本人孤児が日本に来て家族捜しをしています。しかし、親が名乗り出なく帰っていく可愛そうな孤児がいます。
 何故だろうか。小学校6年生で満州を放浪して帰ってきた弟は、このように説明しています。

 満州で放浪中に餓えで、幼子を食料に変えた日本人が大勢いた。だから親とは名乗っていかないのや、自分が生きるために子供を売る親は私が親だと名乗れないのだと言っています。

 私は、之には反論はできません。
 なぜなら、此の弟にも心の傷があるのです。いぜんこのブログにも書きましたが、小学校6年生の弟と小3の妹が放浪の最後に妹をほったらかして、自分だけ最終の引き揚げ船に乗ろうとしたらしいのです。

 兄として、この二人を見ていると生死の境を彷徨いながら幼い二人が日本に帰っていたのに余り仲の良い兄妹ではありません。なぜだか分かりませんでしたが、先日その原因が分かったのです。

 一昨年、家内が妹と長電話している時に家内が
「なぜ貴女は下の兄さんを毛嫌いするの」
と今まで気になっていた事を聞いたらしいのです。すると
「今まで誰にも言っていなかっただけど聞いてくれる」「もう歳だしいつ死ぬかも分からないから死ぬまで誰かに聞いてほしかったのや、姉さんだけ聞いて、でもお兄ちゃん(私の事)には言わないで」
 妹は、私がこのことを知る事によって、どのような行動に出るかが心配だったのかも分かりません。

 家内は涙を浮かべながら二時間ほどしゃべっていました。
 前にも書きましたが、重複すると思いますがもう一度書いてみます。
家内からの話を要約すると内容は
「引揚船に乗る直前になって、お兄ちゃんが『そこに待っとけよ』絶対に動いたらだめだ」
といって居なくなって一時間ほど待っても帰って来やへんのや、不安になって泣いていたら、知らないおっちゃんが、
「どうしたの」
と聞いてくれたので、
「お兄ちゃんが、ここで待っておけ,ぜつたいに動いたらだめだと言ってあっちへ行って、まだもどって来ないの」
というと、
「日本に帰るのだろ、船に乗るのなら、最後の引き揚げ船だから速く行かんと乗れなくなる」

「船着き場まで連れていってくれるたんや、そうしたらお兄ちゃんが皆と一緒に並んでいたんや」
傍に行くと
「あっ来たのか」と
一こと言っただけであっちを向いていた。
「お兄ちゃんは私が手足まといになって、私を捨てて帰ろうとしたんや、
それが何時までたっても心の端に残っているんや」
と戦後半世紀の間、心に溜めていたことを切々と家内も泣きながらはなしていたようでした。

以下次回
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5 コメント

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つづけてください! (ココロ)
2007-10-11 20:46:27
このような歴史の真実‥それも庶民のなかでの
出来事を語り継いでいくことが大切なのです。
もしも、問題解決が難しいのならば
バックアップをとって、他のプロバイダーに
全部を移してつづけられますように祈っています!

これから先はどうなるか、わかりませんが
今のところFC2ではTBもきています。しかし、
他のところからTBがFC2だけ通らないという
コメントが多々ありますし、どこも何かしら
問題はあるのでしょうか?^^;

今後のご健闘を祈っています!^^
涙。 (東西南北)
2007-10-11 21:29:12
 「迎えにくるから待ってろ」って言われて、素直に待っている妹の気持ちを考えると涙が出てきました。不安で仕方なったでしょうね。可哀想。中国の土地でただ一人の家族である兄が妹を一人にする。涙の状況です。兄弟をこんな状況へ追い込んだ日本政府の戦争責任は重大。沖縄の集団自決事件と酷似している。肉親同士が極限状況で集団自決し、兄が妹を放置し、親は子供を「金」に変えねば生活できない状況に追い込んだのは誰か?
私も涙。 (とむ丸)
2007-10-12 00:07:57
私の両親もあの時代を何とか生き抜いてきましたが、それでも二十歳そこそこの若さで戦地にかり出された姿を想像すると、いたたまれなくなります。
それがまだ小学生の2人が満州をさまようなんて。弟さん、妹さんどちらも可哀想です。
妹さんは奥さまに打ち明けられて良かったですね。
私も涙。 (村野瀬玲奈)
2007-10-12 12:19:03
ごまめさん、こんにちは。
いつもトラックバックをいただきありがとうございます。ブログ継続されるということでほっといたしました。

弟さん、妹さんのおかれた状況と運命、あまりにも切ないです。その原因を作り、幼い子どもたちをそのような状況に追いやった当時の政府の責任、結局満州に残った(残らされた)子どもたちを長い間そのままにした戦後の政府の責任を思い、そういう政府に人間のほうを向いた政治をするよう微力ながらこれからもブログで求める思いを新たにして、お二人の仲直りを願ってやみません。
戦争謝罪・戦後補償 (ohta)
2007-10-14 17:57:23
太田です。

この痛ましい帰国戦争孤児と肉親をめぐる問題は、戦後のけじめを国がつけてこなかった、明確な謝罪・補償をしてこなかったことと関係しているものと思います。

国が真摯な反省をしないで、一国民が自らの過去を直視し、一人で背負うことは至難の業です。

個人が先か、国が先か。誰が先に戦後の一歩を踏み出すのか。

“特定アジア”バッシングの根も、“けじめの不在コンプレックス”にあるように思います。

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