ひとこと・ふたこと・時どき多言(たこと)

〈ゴマメのばーば〉の、日々訪れる想い・あれこれ

恥をかく準備は整った。

2016-12-28 06:16:32 | 日記
「バリアアリー」
新聞の投書欄で見つけた言葉です、
えっ 何それ。
と思って調べましたら、「バリアフリー」ではなく、
「バリア」が「アリ」の状態を示す言葉とのことです。
ディサービス等の施設などで、高齢者の日常生活の改善に用いられている所も
あるとか。

そうそう、そうなんですよ。
公共の施設などのバリアフリーは必要ですが、
個人的に言えば何でもかんでも「安全」ばかりがいいってもんじゃありません。
というわけで、6年前、73歳の時に記したエッセーです。
(少し、長くなりますが お付き合いのほどを)

【パリの灯は見えるか】
『長生きすりゃいいってもんじゃない』(日野原 重明・多湖 輝 共著)の中に、
〈家も生き方も「段差」をなくすな〉という章があった。
もろ手を挙げて賛成。
加齢により、身体機能に低下傾向の見られる私にとっては、まことに前向きな助言、
足を一歩前に踏み出せる力ともなる。

心身の機能がおちてくる年齢ともなれば、まずは心身の安全を保つことが第一であろう。
しかし、そのことが目的になってしまうと、むしろ心身の退化を呼び込んでしまう危険性がある。
あれもだめ、これも危険とばかり言っていると、何にも手が出せなくなってしまいかねないし、
生活の質も侘びしく色あせてしまいそうだ。

歳を重ねれば、すべての身体機能が劣化してくるのは自明な事であり、
また、生きるとは、老若を問わず、常に心身の危険と隣り合わせという事であろうから、
若者より平均余命の短い高齢者の私などは、
むしろ何事にも冒険してみた方がいいのではないか、と常々考えている。

こたつのなかでテレビをつけ、好物の〈固焼き醤油味せんべい〉などを、
毎日ボリボリとやっていたら、数週間でメタボ予備軍となってしまいそうなので、
私は、毎晩寝る前に体重計にあがり、
数値を記録(“NHK・ためしてがってん”で勧めていた)している。
そして、数値が上昇傾向になると
〈もう、明日からは間食を止めよう〉
と心に誓う。
だが、次の日には早々と好物の誘惑に負けてしまい、
〈明日から 明日から〉と実行の先送りとなってしまっている情けない日常ではある。

〈家も、生き方も「段差」をなくすな〉という生き方に、もろ手を挙げて 賛成!と
言ったものの、日々の暮らしの中では、ついつい安易な方を選び取ってしまいがちなので、
せいぜい、心の在り様だけは、『段差はそのまま』、多少のハードルと共に
生きたいと願っている。

しかし、若者や壮年の方に交じって何かを習得しようなどという際は、
これまた、恥を忍ぶ、冷や汗をかく、侮りの視線に耐える、等々、面白からぬことも
覚悟しなければならない。

数か月程前、パソコン教室(『誰にでも出来る!初心者歓迎』というキャッチフレーズに
つられて申し込む)に数回通ってみた。
授業中は、耳も目も私なりにフル回転させていたのだが、終始汗のかきどおし。
持って生まれた気の強さで何とか終了させて頂いたが、インストラクターにとっては、
かなりハタ迷惑な生徒であったことだろう。

良く聞いて! 良く見て!
と何回も何度も注意される世話のやける生徒であった。
耳も目も記憶力も、指も用語も、若い人たちについていけなかったのだ。
でも、おかげさまで何とかこうして文章も打て、メールを楽しみ、
ネットで あれこれと情報を得る事も出来、楽しみが一つ増えて、
今、心から喜んでいる。
遅ればせながら、あの時教えて下さったインストラクターの女性の方に、
「ありがとう おかげさまで」と申し上げたい。

パソコン教室に通っていた数日間、私は「聞くは一時の恥 聞かぬは一生の恥」と、
親から教えられた諺を胸に、目薬をさしながらのガンバリだった。
久々の、心弾むガンバリでもあった。
歳を重ねれば、覚える事も少々、いや、かなり覚束なくなっては来るのだが、
日々の暮らしを楽しむ為には「聞く」ことに恥じ入る事など全く無用。
若者の脳細胞と比べる事など論外。
差が有って当然。
鮮度が違うのだ、鮮度が。
何回も、何度でも訊いてみるのが私のスタンスだ。

【適度な危険は人生を豊かにする】
と言ったのは、大西洋横断無着陸飛行のリンドバーグ。
リンドバーグのようにはなれないが、さあ、恥をかく準備は整った。
かなり老朽化した翼だが、飛び立とう。
『パリの灯は見えるか!』
                         〈ゴマメのばーば〉
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7 コメント

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バリアアリーに賛成(^^)/ (雀(から))
2016-12-28 07:51:15
私も、還暦を機に聴講生になり、皆様にはご迷惑だったかと思っていますが、週一の心踊る時間でした♪
現在、リハビリをしながら生きながらえていますが、軽くて履き良いリハビリシューズを卒業して、長年履き馴れた登山靴を知り合いの靴屋さんに改造してもらって履いてますが、僅か数ヵ月で脚に筋肉がついて驚いています(*_*) 多分、3キロ近い重さがありますけど、登山の時と一緒で重さが安定するようで、雨の日でも歩くのが怖くなくなりました♪ 町の代々の職人さんなので、不都合は即座に対応して、スパルタ辛口のもう一人の先生としてリハビリを応援してくれてます。昔作りのアスレチックワールドも、バリアアリーで目に見えない効果を発揮していますね(^^)/
失礼しました。m(__)m (雀(から))
2016-12-28 07:54:13
アスレチックワールドのようなわが家…でした(^^)v
大賛成 (Cafe の宿六)
2016-12-28 08:33:47
ゴマメのばーば様

おはようございます。
バリアアリー 大賛成です、心にも体にも無くてはならない活力源。
素敵なお話有り難うございました。
嬉しくなりました。 (ゴマメのばーば)
2016-12-28 15:17:51
 (雀(から))さま。
「バリアアリー」
ご賛同いただきまして嬉しくなりました。
山登りをする友人が居りまして、一度登山シューズなるものを履かせてもらった時、その重さにびっくり仰天したことを覚えています。
コメントありがとうございました。
こんにちは。 (ゴマメのばーば)
2016-12-28 15:21:03
 (Cafe の宿六)さま。
ご賛同いただきましてありがとうございました。
美味しそうな お餅が搗きあがったようですね。
  ♪もう、いくつねると
ですね。
ば~ばさん、こんばんは! (takaちゃん)
2016-12-28 22:40:28
「家も生き方も段差を無くすな」全く同感です。
歳を重ね、また様々な事情によって、厳しい日々を過ごす中でも、危険や挫折を避けて、安全とネガティブに生きても、得るものは何もない様に思います。
とは言え、常にそれを貫くのは、生身の人間(私には)なかなか難しい事なんのですが。
せめて心の持ちようは、そうありたいものだと。
この記事のお陰で、再確認することが出来ました。
ありがとうございました。
こんばんは。 (ゴマメのばーば)
2016-12-28 22:59:13
 (takaちゃん)さま。
こんばんは。
私も、身体的な脆さは増えるばかりです。
せめて、心の向きだけは、と思いながら暮らしています。
押し詰まりました。
お風邪など召されませんように。

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