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経理マンの相続税知識

2017-08-17 11:36:14 | 達人経理マンへの道

 相続税なんて会社の経理とは直接関係ないからどうでもいいじゃん。なんてことは決して考えてはいけない。もちろん会社の税務ではないのだが、経理のことを知らない重役たちの中には、税金のことなら経理に聞けば何でも分かると思っている人たちがかなり存在しているのだ。また少子化と平成27年からの税制改正により基礎控除額が大幅に減額され、従来なら相続税とは縁のなかった人達も、相続税の対象になる可能性が増加したのである。

 従ってそうした人たちに相続税のことを聞かれて「会社の税金ではないので知りません」とにべもなく答えるのと、相続税のポイントだけでも丁寧に説明するのでは、どちらが好印象を持たれるかは火を見るより明らかであろう。また経理部の中にも相続税のことを知らない人が大勢いるとしたら、逆に「◯◯君に聞けば何でも知っている」という噂が流れ、直接仕事と関連がなくとも、人事評価の際には必ずプラス要因になるはずである。
 と言うことで、達人経理マンとして最低限知っておきたい「相続税の知識」を以下にまとめることにした。少しでも参考になれば嬉しいかぎりである。

1.相続税の申告が必要な場合
 相続財産が基礎控除額(3000万円+600万円×法定相続人数)を超える場合
 ※法定相続人とは民法で定められた相続人のこと(妻・子供2人なら3人)

2.配偶者の税額軽減制度
 被相続人の財産形成には、配偶者の貢献が大きいと考えて、配偶者に対する相続税についてはかなり軽減措置が講じられている。もし配偶者が法定相続分以下の財産しか取得しない場合は、全額が相続税の対象から除外される。また 配偶者が全財産を取得した場合であっても、1億6千万円までの財産については課税されない。
 但しこの軽減措置を受けるには、税額軽減の明細を記載した相続税の申告書に、戸籍謄本と遺言書の写しや遺産分割協議書の写しなど、配偶者の取得した財産が分かる書類を添えて提出する必要がある。さらに遺産分割協議書の写しには、印鑑証明書を添付しなくてはならない。

3.相続税の申告期限
 被相続人が死亡したことを知った日の翌日から10ヶ月以内

4.相続財産とその評価額
 ①現金・預貯金
  被相続人が死亡した日の価額で評価
 ②有価証券
  非上場株式の評価は難しいが、上場株式については被相続人が死亡した日の終値・死亡した月の終値平均額・死亡した前月の終値平均額・死亡した前々月の終値平均額のうちいずれか低い額で評価。利付公社債の場合は、「発行価格+既経過利息の手取額」または「上場相場または気配相場+既経過利息の手取額」のいずれか低い額で評価
 ③ゴルフ会員権
  基本的に被相続人の死亡の日の取引価格の70%に相当する金額によって評価
 ④土地建物
  土地の相続税評価額は、路線価がある場合は路線価に基づいて算出(路線価方式)し、路線価がない場合は固定資産税評価額に地域ごとに定められた倍率を乗じて算出(倍率方式)する。また建物の場合は、固定資産税評価額と同じ額が評価額となる。
 ⑤生命保険金
  被相続人が被保険者でかつ保険料を負担していた場合は相続税の対象となる。相続人がこれを取得した場合は(生命保険金-500万円 × 法定相続人の数)だけが相続税の課税対象額となる。
 ⑥死亡退職金
  生命保険金と同様で、相続人がこれを取得した場合は(死亡退職金-500万円 × 法定相続人の数)だけが相続税の課税対象額となる。

 おおむねこの程度の相続税知識を持っていればよいだろう。もしそれ以上の細かい質問をされたら、メモをとりあとで調べて連絡すれば十分である。

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