極東極楽 ごくとうごくらく

豊饒なセカンドライフを求め大還暦までの旅日記

独り勝ち戦略

2011年12月17日 | ネオコンバーテック



【ポストシリコン】

半導体エレクトロニクスデバイスのシリコンデバイスの微細化微細化だけで
は高速化や低消費電力化を達成することが困難な状況になってきている。こ
のため新しい材料や新しい原理に基づく機能性デバイスの研究が盛んに行わ
れている。その1つにカーボンナノチューブやグラフェンなどのカーボン材
料は「低次元性」「ナノメートルスケールの微細性」「高い電子輸送特性」
から注目されている。

 

そこでは半導体の酸化シリコン基板表面の制御しグラフェンを高品質、大面
積に効率的につくる
グラフェン転写法→表面にグラフェンを吸着させ、複雑
な基板-グラフェンのエネルギー形態を模擬計算法で解明することが可能だ
と産業技術総合研究所のナノシステム研究部門から発表した。それは酸素原
子が表面に突き出た構造を持つβクリストバライト構造だという。

 

その電子物性はグラフェン基板に対する束縛エネルギーが46.3meV/A2、グラ
ファイト層間相互作用エネルギー(約19.8meV/A2)を上回る。この大きな束
縛エネルギーの起源はグラファイトから酸化シリコン基板への電荷移動によ
る静電相互作用の効果であること、表面に吸着されたグラファイト薄膜が剥
離法の最終生成過程の基板転写により単層のグラフェンが基板上に形成でき
る。つまり、
特定の電子状態の酸化シリコン表面が用意できればグラフェン
の効率的につくることができる
また、そのことは、表面構造の制御で剥離
法のグラフェン生成の高品質化と大面積化も可能だというのだ。

通常、孤立したグラフェンはフェルミレベルにおける状態密度がゼロの特異
な金属だが、酸化シリコン上のグラフェンは数meV~数10meVのバンドギャッ
プを持つ半導体となり、バンドギャップの大きさは酸化シリコン基板の表面
構造に依存するが、表面構造がグラフェンの電子物性だけでなく、グラフェ
ンの対束縛エネルギーにも大きく影響を与える。グラフェンの基礎物性が外
部の環境に非常に大きく影響を受けることは、全域が表面であるグラフェン
(理想的な表面エネルギー状態を保持するという意味)は大変重要だ。研究
グループは今後、基板とグラフェンとの間の相互作用を積極的に取り込んだ
新規機能性デバイスの構造設計とその物性の予測を行っていくという。


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【独り勝ち戦略を話そう】

東日本大震災後、観光客の急減に悩まされる東北地方で6月に世界文化遺産
に登録された「平泉の文化遺産」の“独り勝ち”状態が続いている。観光復
興の牽引役として周辺地域への波及効果が期待されているが、長引く風評被
害と手近な旅行人気が重なって恩恵は限定だという
ニュースが飛び込む。同
町は年間二百万人が訪れる東北随一の観光地。震災直後は自粛ムードで前年
の1~2割と急激に落ち込んだものの世界遺産登録と前後して回復に転じて
7月は前年同月比152%、9月には 254%と爆発的に跳ね上がった。しかし、
原発事故が直撃した福島県と直接的な被害が少ないのに風評被害で客足が落
ち込んだ青森、秋田、山形の3県はより深刻だ。平泉の“シャワー効果”が
届かない上に、復興応援目的の観光客も呼び込めず、苦しい状況が続いてい
るというが次が問題だ。「世界遺産効果も1、2年で収束してしまう可能性
がある。風評被害が収まった後、牽引役となる手段を今から打たなければな
らない」と。



ちょっとまてよ、この比較の背景がこの平泉にそのままインサートしていい
のか、否、同列に考えること、千年に一度の大震災直後という条件なのだ。
前提がまったく異なり同列に語ること事態が可笑しいのだ。現に九州新幹線
が完成した熊本などの観光は活況を呈している。震災リスクや災害現地をよ
そに浮かれた気分なれないというのが本音で、この災害がなければ、平泉は
間違いなく観光収入が伸びたと思もわないのだろうか?そこまで想像力、仮
構力が劣化しているというのだろうか。

話はそれた。ここで議論したいのは‘独り勝ち’の資格だ。世界遺産と言う
資格を得るには「世界遺産」という文化的付加価値を認めるかか認めないか
は別として、このような世界的な文化運動の成果をつくるまでの有形無形の
労働(あるいは仕事)というものをどう評価するのか、個人的な出費、ある
いは国家的な出費、あるいは中間的な、もしくはコスモポリタン的な出費に
より支えられてきた‘独り勝ち’なのだからこんな言葉を使う事態、可笑し
な話だ。



つまり、千年に一度の大震災・原発事故にめげない‘付加価値’とはなにか
と、日本のジャーナリズムに、日本人に問いかけているのだ。これを企業に
置き換えると、社会生態学者のドラッカーの言葉で多々引用されるところだ。

 高等教育を受けているほど、企業家的なキャリアを選び、厳しい学習に
 挑戦していかなければならない。特に医師、技術者、冶金専門家、化学
 者、会計士、弁護士、教師、経営者は、今後15年間において習得し、実
 際に使っていくスキル、知識、道具は、今日彼らがもっているものとは
 まったく違うものになっていることを前提とする必要がある。
  それどころか、わずか15年後でさえ、自分がまったく新しいことを
 行い、まったく新しい目的をもち、多くの場合まったく新しいキャリア
 を進んでいるかもしれないことを想定しておいたほうがよい。そのため
 に必要な継続学習やそのための方向づけの責任を負うことができるのは、
 自分しかいない。そのとき、伝統、慣例、方針は、助けになるどころか
 障害になるだけである。
  このことは、企業家社会が、学校や学習に関わる今日の前提や慣行に
 疑問を投げかけることを意味する。今日、世界中の教育制度が、基本的
 には、17世紀ヨーロッパの教育制度の延長線上にある。もちろん、新し
 いことが付加され修正されてきた。だが、今日の学校や大学の構造は三
 百年前と変わっていない。今日、場合によっては過激なほどに新しい考
 え方と方法が、教育のあらゆるレベルで必要とされている。
  企業家社会の到来は、人類の歴史における重大な転換点となるかもし
 れない。1873年の世界恐慌は、1776年のアダム・スミスの『国富論』の
 出版に始まったレッセ・フェール(自由放任)の世紀に終止符を打った。
 同時に福祉国家を誕生させた。しかし今日では誰もが知っているように、
 その福祉国家も百年をかけて終わりを告げた。
福祉国家は、人口の高齢
 化と少子化という問題に直面しつつも生き残
っていくかもしれない。だ
 が、それが生き残ることができるのは、企業家経済が
識の生産性の大
 幅な向上
に成功したときだけである

 
           P.E.ドラッカー『イノベーションと企業家精神』


言葉にするとこれで良いのか知れないが、実際は難しいし時間がかかる。ま
た、資金もいる。これらを一挙に解決することも難しいが、目標がきまれば
案外簡単なこともわかるだろう。問題は企業や事業目標の醸成だ。そして、
それを阻むものもはドラッカーがいみじくもいうところの「伝統、慣例、方
針は、助けになるどころか障害になるだけである」であり、そこで問われる
のが「自律」の中身であり、変化を感じ取る感性、洞察力、想像力、仮構力
ということになる。

これを個人で担うのか、チーム(共同者)で担うかはひとそれぞれだ。例え
ば、太陽光発電システムを現在より10分の1にコスト削減ができれば‘独り
勝ち’の道筋をつけることができるとしよう、それを実現するかどうかは主
体変革そのものであり、身体論そのものであると。主体を取り巻く環境の優
劣をネグって簡単に言ってしまえばそう言うことになる。

眠たい話になってしまった。要するに「天使が降りてくる」くるかどうかで
あり「毎度のごとく天使が降りてくる」というなら、身も心もヘロヘロにな
るという自分の体験や親友の体験を話し、その後、‘独り勝ち戦略’の個別
詳細の話に入って行かなければならない。きょうのところはここまで。ブロ
グの途中、久しぶりに彼女と焼き肉を食べに出かけることとなった。もう、
昔のように、たくさん食べられなくなったと言いつつ帰ってきた。

                                                     

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