極東極楽 ごくとうごくらく

豊饒なセカンドライフを求め大還暦までの旅日記

バイオマスパワー工学の此岸

2016年07月28日 | 地球温暖化

 

 

 

 

   

               犯罪を犯したり、他人を傷つけたりする少年は、心が傷ついている。

                     いじめも自殺も、親に傷つけられた経験が引き起こしている。 

                     どんなに厳しく罰しても、少年犯罪はなくならない。 

                     自分で自分を尊重し、なぐさめる手段をもつ。                 

                                              『13歳は二度あるか』 大和書房

                                              
                             Takaaki Yoshimoto 25 Nov, 1924 - 16 Mar, 2012 

              



【里と湖の循環循環工学の此岸:最新除草廃材メタン発酵技術】

27日、滋賀県立大などの研究グループは、琵琶湖に繁茂する水草から発電などに使えるメタンガスを
つくるとともに、その処理廃液で栄養価の高い飼料となる微細藻類を培養する技術を確立した、と発表。
異常繁茂する水草は現在、多額の費用を投じて堆肥にされているが、同グループは「厄介者の水草を資
源として見直し、新産業の創出も期待できる」としている(京都新聞 2016.07.27)。



水草などの有機物を発酵させてメタンガスをつくる技術はこれまでにもあったが、発酵処理後の廃液に
は窒素やリンなど富栄養化につながる成分が多く含まれており、再処理する必要がある。研究グループ
は、この廃液に着目。クロレラやユーグレナ藻などの単細胞微細藻類は、培養の過程で水中の窒素やリ
ンを90%以上取り込むことができる。さらに、クロレラなどは栄養補助食品や家畜の機能性肥料とし
て需要が見込めることから、廃液で効果的な培養が可能か実験する。



彦根市の同大学湖沼環境実験施設に1日1.5キロの水草を処理する200リットルメタンガス発酵槽を
設置。ここで排出される廃液と二酸化炭素をパネル型の10リットル容器3基に送り、クロレラを培養
した。一定量が培養されるとそれ以上の培養が止まる課題があったが、技術検証を重ね、1日当たり乾
燥重量で約30グラムのクロレラ生産に成功する。収益性を高めるためには広い培養地を確保する必要
があり、研究グループは今後、1日5トンの水草が処理できるプラントでの実験を進める予定。県立大
環境科学部の伴修平教授は、水草の利用価値を高めることが琵琶湖の保全――里と湖の循環社会構築に
つなげたいと話す。




これまで、琵琶湖の水草はかつて、農地の肥料として需要があったが、安価な化学肥料が登場してから
は需要が激減。公的機関が税金を投入し、刈り取りや堆肥化を進めている。今回の研究は、14年から
琵琶湖の生態系保全に向けた新たな資源循環の仕組みの開発を目的に、県立大などが環境省の助成を受
けて進めてきたという。(1)クロレラやユーグレナなどの光合成菌や(2)脱窒性リン蓄積細菌(未
単離?)で処理し、排出される活性細菌をバイオマスとして回収し――ただし、このプロセスでの二酸
化炭素排出量は、極力抑制――バイオ燃料や堆肥などとしてローコストとしてリユースできれば、世界
展開できる事業となる。

※ 参考特許

  1. 特開2003-285096  窒素・リン同時除去型排水処理方法 学校法人早稲田大学 2003年10月07日
  2. 特開2016-043281  浄化処理方法及び浄化槽 株式会社カンサイ 他 2016年04月04日
  3. 特開2001-170671  排水の生物的処理方法及び装置 財団法人地球環境産業技術研究機構 他
    2
    001年06月26日
  4. 特開2016-117064  汚水処理装置及びこれを用いた汚水処理方法 ヒューマスアクア株式会社 2016
    年06月30日



【都市ごみメタン発酵工学の此岸:紙くず添加で高効率化】

21日、西松建設と北海道大学北方生物圏フィールド科学センター・農学研究院(清水直人准教授)の
研究グル
ープ共同で、都市ごみからエネルギーを回収するシステムとして、乾式メタン発酵技術に着目
し、安定的なメタン
発酵を維持するためのシステムを確立したと発表(西松建設 2016.07.21)。

都市ごみからエネルギーを回収するシステムとして、再利用率が全国的に低い食品残渣(生ごみ)を主
体に、紙、刈草、剪定枝など、他の都市ごみを利用した混合処理による研究を進めてきた。その結果、
生ごみと紙ごみの乾式による混合発酵は、各々の単独発酵よりも多くのバイオガスが得られ、種々の発
酵阻害を好適に抑制可能であることがわかり、生ごみと紙ごみの乾式による混合発酵の結果により試算
結果から、バイオガスの回収量は、特定条件下で、環境省が定める高効率メタン回収プラントの基準(
バイオガスの回収率が、ごみ1トンあたり150ノーマル立方メートル)の約2倍を超える高効率をえ
る。5種類の原料を発酵させて得られるガスの収量を比較したところ、生ごみと紙ごみを混合させた場
合が最大になった(下図)。違う成分が混じり合うことによって、メタン発酵を阻害する要因を抑制す
る効果が得られるためと考えられる。

現在のところ家畜のふん尿や下水の汚泥を発酵させる方法が主流になっている。固形物の濃度が10%
未満の液体を発酵させる「湿式法」でメタンガスを生成する。
これに対し紙や草木といった固形物を多
く含む場合には、固形物の濃度が15%以上で適用できる「乾式法」で処理する。乾式法では発酵温度
を55℃程度の高温に維持する必要がある。一方の湿式法では37℃度程度の中温でも発酵させること
できる。乾式法は湿式法に不可欠な発酵後の排水処理が不要になる半面、発酵温度を高く維持するため
にエネルギーを多く消費する。

それでどうなるのか?紙ごみといってもその「定義」はなんなのか?と疑問が湧く。例えば、紙とはパ
ルプとすれば、木屑あるいはそれを叩解(とうかい)処理したものや特殊な酵母などで処理したものも
有効ではないのか?というように、ケチをつけるつもりはないが「高効率化」にはもう少し深掘りが必
要ではないかと思った次第。

【バイオマスエネルギー利用工学の此岸:高効率化手段】

バイオマスをエネルギーに変換するには、(1)バイオマス燃料ボイラーとし熱利用する方法、(2)
発酵させガス化し、燃料電池や火力発電する方法、(3)前記と同様にバイオマスアルコールなどの液
体に変換し燃料電池や火力発電する方法、(4)さらには、直接ガス化し燃料電池や火力発電する方式
があるが、以上の方法に加え、その過程で損失するエネルギー(排熱)を(1)集電素子、(2)熱電
変換素子、(3)アップバージョン型光電変換素子、(4)赤外線吸収型光電変換素子、(5)マジッ
クサイズクラスタ集光型光電変換素子、(6)ペルティエ素子、(7)波長変換体などが考えられるが、
(1)(2)(6)は直接発熱源と接触させ熱を電気に変換するもので、(2)(3)(4)(5)
(7)は非接触で電気に変換する。正確には(2)は輻射熱を変換し、する。ただし、燃焼発熱プロセ
スで発生するピッチなどの凝縮固着物が多ければ維持保全コストが逓増、あるいは熱伝導度が劣化する。
また、(3)(4)(5)は燃焼光源が遮光されれば無効となり、使用部位は制限される。

参考までに各方式と特許公開事例の照合を夏季のように箇条書きにしておく。

 

  1. 特開2016-119328  焦電体、焦電素子、焦電素子の製造方法、熱電変換素子、熱電変換素子の製造
    方法、熱型光検出器、熱型光検出器の製造方法および電子機器 セイコーエプソン株式会社 2016
    年06月30日 (1)
  2. 特開2016-009830  熱電変換素子 公立大学法人大阪府立大学 2016年01月18日(2)
  3. 特開2016-134386  光電変換素子及び撮像装置 ソニー株式会社 2016年07月25日 (7)
  4. 特開2016-121326  発光材料 株式会社豊田中央研究所 2016年07月07日(3)
  5. 特開2016-015410  光電変換素子 積水化学工業株式会社 2016年01月28日 (4)
  6. 特開2016-131249  太陽光発電機及びその製造方法 コーニンクレッカ フィリップス エヌ ヴェ
    2016年07月21日(5)
  7. 特開2011-134741  ゼーベック効果による廃熱(排熱)発電シール(シート) 水野 清貴 2011年
    07月07日 (6)

また、参考に「バイオマス発電システム」の特許公開事例を下記に掲載する。


特開2016-044215  バイオマス発電システム 学校法人 工学院大学 2016年04月04日

【要約】

バイオマス発電システム10は、バイオマス原料12を炭化処理してバイオマス炭化物16を生成し、
炭化処理の際に発生するガス及びタールの一部を取り込んで、炭化処理の別の加熱源とする炭化装置
14
と、バイオマス炭化物16が投入されるガス化室20A、20Bを備え、ガス化室20A、20B
に燃
焼用空気を供給し、バイオマス炭化物16を加熱して可燃性ガスを発生させる炭化物ガス化装置
18と、
可燃性ガスを燃焼させて発電するガスエンジン発電機40と、ガスエンジン発電機40の排気
ガスを利
用して水蒸気を発生させる排熱ボイラー42と、排熱ボイラー42が発生させた水蒸気を用い
て発電す
る蒸気発電機44とで構成することで、原料投入から発電に至る各過程における熱損失を低減
し、発電
効率を高めるバイオマス発電システムの提供。

【符号の説明】

10、60、70  バイオマス発電システム   12  バイオマス原料   14  炭化装置   16  バイオマス炭化物
18  炭化物ガス化装置   20  ガス化室   20A  第1ガス化室(ガス化室)   20B  第2ガス化室(ガス化室)
34  配管(排気ガス用の配管)   36  ブロア(空気供給機)   40  ガスエンジン発電機   42  排熱ボイラー
44  蒸気発電機   38、64、74  配管(可燃性ガス用の配管)   54、84  顕熱回収装置(顕熱回収手段)
62  ミキサー   72  ガスホルダー   78  プラスチック熱分解装置   82  配管(生成ガス供給用の配管) 84 
顕熱回収装置(顕熱回収手段)



【大規模二酸化炭素分離・回収技術の此岸:バイオマス発電に比肩】

26日、東芝は、グループ会社である株式会社シグマパワー有明の三川発電所(出力4万9千キトワッ
)から1日に排出される二酸化炭素の50%にあたる500トン以上の二酸化炭素を分離・回収する設
備を建設し、実証運転することを発表。これらの実証事業を通し、20年度までにCCS技術の実用化
を目指す。二酸化炭素が回収できれば火力発電は、バイオマス発電と比肩することになる(上図ダブク
リ参照)

 

 

 

                    

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