極東極楽 ごくとうごくらく

豊饒なセカンドライフを求め大還暦までの旅日記

凄い時代の儀礼Ⅳ

2017年12月01日 | 環境工学システム論

          

                          

                    滕文公(とうのぶうんこう)篇    /    孟子 

                                               

      ※ 当然の人情:愚案の夷之が、徐辟(孟子の弟子)を通じて孟子に面会を求めて
              来た。孟子は言った。「喜んで会おう。ただ、あいにく病気が冶っていない。
       治ったらこちらから会いに行ってもいい。来てもムダだと伝えてくれ」
       しばらくたって、夷之がまた面会を求めて来たので、孟子はこう伝えさせた。
       「いいだろう。邪説は正しておかないと、正道がすたれる。ひとつ夷之の誤っ
       た考えを正してやろう。夷之は愚家だろう。墨水は、葬儀を簡素にすることを
       主張している。夷之はその立場で社会を改革しようとしている人間だ。簡素な
       葬儀を大いに強調して当然だ。ところがかれは自分の親の葬儀にかぎってたい
       へん手厚くした。つまり自説と道の方法で親を葬ったわけだ」

       徐辟がこの言葉を伝えると、夷之は言った。                         
       
       「儒家の言葉に、『むかしの君主は吉見を守り育てるようにして民を洽めた』 
      (『書経』康路篇)とあるが、これはどういう意味かね。わたしは、愛には差
       別はないが、ただ施すにあたっては身近なものから始めるという順序をいって
       いるにすぎないと解釈している」

       徐辟はこれを孟子に伝えた。孟子はさらに言った。

       「あの夷之は、自分の兄の子も、隣家の子も差別なく愛すべきだ、と思ってい
       るのだろうか。あの書経の言葉は別のことを啓えたものだ。赤兄がはい回って
       井戸に落ちそうになる。これは赤見のせいではない、という意味なのだ。だい
       たい物には中心というものがある。愛も親子の愛が中心だ。ところが良之はそ
       れを無視している。太古の世には、親が死んでもおそらく葬ることはしなかっ
       た。家族の首が遺体をかついで谷間に捨てたのだ。後目、そこを通りかかると
       キツネやタヌキが死骸を食い荒し、ハエヤブョがたかってい祀。思わず癩に冷
       汗がにじみ、まともに見てはいられなかった。冷汗が出だのは、他人の目を恥
       じたからではない。すまぬという気持が顔に表われたのだ。そこで家に帰り、
       もっこ、すきを持って行って遺体を顛めた。これが当然の人情だとすれば、孝
       子や仁徳者が親を手厚く葬るのも、道理にかなっているわけだ」

       徐辟はこれを良之に伝えた。夷之はしばらくほう然としていたが、やがて口を
       ひらいた。「ありかたい教えだ」

       〈塁塞〉 孟子より約半世紀前に活躍した墨子の学派。墨子は名を崔といい、
            戦国時代初期の思想

       【解説】 墨家は兼愛説、節用説、非楽説を主張した。兼愛は当然親に対する特
       別の愛情を無視することになり、それに節用・非楽の思想が加わると、たとい
              親の葬礼でも簡素にすることになる。儒家はこの逆を主張した。愛情は親子の
              愛情を中心に他へ推し広めるべきものとみなし、礼楽も重視した。墨家の学説
              は、戦国の乱世に大いにうけ、戦国時代の中期には天下を風扉していた。孟子
              はそれを邪説の最たるものとして撲滅を期していた。親に対する愛情――これ
       は当然の人情であり、そこから出発して仁をなすというのである。 

 

  Nov. 30, 2017 

    No.107

 【グラフェン電子工学篇】

● 無限にクリーンエネルギーが取り出せるグラフェン 

 グラフェンは個々の炭素原子のシートであり、微小ワイヤーのようなパターンで配列されてい
る。電荷キャリア(電子)が2方向にしか移動できないという点で、電気的に2次元の物体で
ある奇妙な現象だが、それは3次次元構造形成するトリック――このブラウン運動は、最終的
にシートをまるで水面上下に波紋する原子の連続的な不規則な摂動として現れる。10月20
日、ポール・ティーバード・アーカンソー大学教授の研究グループは、無限のクリーンエネル
ギー源としてグラフェンの波紋からエネルギーを取り出すことが可能であることを発見したと
公表。 

 

ブラウン運動は1827年に初めて発見され、自然に発生する現象として、それ以来、科学者
たちはそのエネルギーを活用する方法があるのか疑問に考えていたが、 原子スケールでそれを
行えることが可能であること発見する。同上研究グループらは、走査型トンネル顕微鏡(STM
を介し、銅グリッド支持体の上に置かれたグラフェンシートの動きを観測。グラフェンシート
全体の動きを考え、単一のさざ波に達するまで、より小さいスケールで観測。その時点で、少
なくともある種の統治論理が示唆される。 

 Nov. 30, 2017 

海洋で上下にしか動かないブイを見るのと同じように、ティ-バードのメタファーを使い発見
――小さなブラウン運動とより大きな協調運動、組み合わせ薄い金属板をたわませることによ
って生成された運動と同様に、シートが波紋で上下に反転するのはレヴィーフライト( Lévy
flights
)と同様である。 

 

グラフェンの波紋が自然に発生するという洞察は、収穫可能なエネルギー源としての2次元材
料の動き利用の解明の鍵となる。無作為に移動する他の物質の個々の原子とは異なり、グラフ
ェンの炭素原子はそれらの層内で結合したままであり、一緒に移動しナノテクノロジーを用い
てそれらの波紋からのエネルギーを捕捉することができる。ティーバード教授はこれを実証す
るため「Vibration Energy Harvester」(VEH)を発明する。彼は小さなモータを動かすことができ
る彼の装置に仮特許を与る。各グラフェン層によって生成されるエネルギーの量はごくわずか
だが、それがどのように拡大するかを見るのは簡単――10ミクロンのグラフェン片で実証、
10ピコワットの電力を生産するには10ナノメートル×10ナノメートルしかない、前出、
レヴィーフライト(Lévyflights Lévy 飛行機)を使用する。それでも、ピンの頭に2万個のピー
スを合わせることができる。グラフェン層の薄い膜は、充電を必要とせずに永遠に時計に電力
を供給
し、グラフェンから構築された大きな「電池」のイメージ――無限に稼働し、再充電す

る必要がなく、絶対的クリーンを実現できる可能性がある。

※ Anomalous Dynamical Behavior of Freestanding Graphene Membranes

  

 PRL 117, 126801 (2016) PHYSICAL REVIEW LETTERS week ending 16 SEPTEMBER 2016 


doi:10.1038/s41467-017-01823-7

【蓄電池篇:充電速度5倍のグラフェンボールバッテリー】

11月28日、三星電子(Samsung)が、従来のリチウムイオンバッテリーよりも45%容量が
大きく、5倍の急速充電が可能なリチウムイオン電池「graphene ball(グラフェンボール)バッ
テリー」を開発したことを公表。スマートフォンや電気自動車で採用されているリチウムイオ
ンバッテリーは、急速充電に少なくとも1時間必要であり、容量アップにも限界が近づいている
という欠点がある。この欠点を解消するブレークスルーとして、バッテリー素材に炭素素材グ
ラフェンを採用する方法が注目を集めており、Samsungはすでにグラフェン採用バッテリーを開
発してきた。

 Nov. 28, 2017

Samsung Advanced Institute of Technology(SAIT) がソウル大学の研究チームと共同で、
graphene ball (グラフェンボール)」と呼ばれるグラフェンを3次元立体構造にする生成手
法を開発。グラフェンボールをアノードとカソードに採用することで、リチウム
イオンバッテ
リー比で電池容量が45%大きく、5倍の急速充電が可能になったのこ
と。なお、グラフェン
ボールの生成には安価なシリカ
(SiO2)を使っている。多機能複合材料のグラフェンを安価に大
量に生産することを可能にします。モバイル機器や電気自動車などバッテリー需要が急速に成
長する中で、リチウムイオンバッテリーの性能を大幅に向上させることに成功している。

 
doi:10.1038/s41467-017-01823-7

※ 関連特許

・特開2017-092031  透明電極およびこれを含む素子  2017年05月25日
・特開2016-219805  二次元物質を含む半導体素子及びその製造方法  2016年12月22日
・特開2016-219411  リチウム金属電池 2016年12月22日
・特開2016-207644  電極材料、それを含む二次電池、及びそれらの製造方法 2016年12月08日
・特開2016-207644  電極材料、それを含む二次電池、及びそれらの製造方法 2016年12月08日
・特開2016-076487  複合負極活物質及びその製造方法、該複合負極活物質を含む負極、
          並びに該負極を含むリチウム二次電池 2016年05月12日
・特開2016-076487  複合負極活物質及びその製造方法、該複合負極活物質を含む負極、
          並びに該負極を含むリチウム二次電池 2016年05月12日 

・特開2015-115319  負極活物質、それを備えたリチウム電池、及び該負極活物質の製造
          方法  2015年06月22日 

・特開2014-157817  負極活物質、それを採用した負極、及びその負極を採用したリチウ
          ム電池 2014年08月28日 

・特開2013-084601  負極活物質及び該物質を採用したリチウム電池 2013年05月09日
・特開2012-219010  ナノ複合素材及びその製造方法並びにこれを含むエネルギ貯藏装置
          2012年11月12日 

・特開2012-006821  リチウムマンガン酸化物-炭素ナノ複合体及びその製造方法 2012
          年01月12日

以上、簡単にまとめてみたが技術競争に拍車がかかっている。このブログで掲載してきたこと
ではあるが、太陽は地球表面に120,000テラワット(TW)の電力エネルギーを授
かっており世
界の総電力消費量は13テラワット超。リスクを犯してまで核融合や核
分裂するまでもなく、
太陽光ののように太陽という核融合を利用する技術(工学)を使
用する方が手早く実現できる
という思いから「エネルギーフリー社会」のビジョンを描いているわけで、小型核融合/原子
力発電などの開発研究は進めておく必要はあるとは思いつつ、再生可能エネルギー百パーセン
ト社会は早晩実現できると考えてきた。今夜は、グラフェンを使った電子デバイス・バッテリ
ー最新技術の話題を取り上げた。 

     

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