日々是チナヲチ。
素人による中国観察。web上で集めたニュースに出鱈目な解釈を加えます。「中国は、ちょっとオシャレな北朝鮮 」(・∀・)





 この数日、尖閣問題が一段落したらどうも気が抜けたようで……ではなく、その尖閣問題などの件について香港の複数の掲示板に出入りしたり最近向こうに設置した中文ブログを書くなど愚にもつかぬ活動をしていました。仕事とは無関係な、自分の好きなジャンルで中国語を書くこと(下手糞ですけど)も私にとっては娯楽のひとつです。

 掲示板では馬鹿な香港型糞青のために今回の保釣運動の総括をしてやったり、帰属問題で斬り結んだり……別に大したことはしていないんですけど、やり取りをしている中で、日本のネットにおけるソフトの蓄積を改めて実感しました。チャンバラの最中に、

「あっここであの資料を投入しないと」
「あの条約の詳細、どうなっていたたかな」

 となったとき、検索するとすぐ出てきてくれるのです。一種の問題意識を持ったホームページとか「まとめサイト」のようなものが日本にはたくさんありますからね。情報管制の敷かれている中国本土はもちろん、香港もこの点では大きく遅れをとっています。

 以前中国のACG(アニメ・コミック・ゲーム)絡みで、

「表現の自由も大事だけど、広範なアマチュア層という人材供給源たるプロ予備軍がないと強力な業界が形成されないから、むしろ結社の自由の方が大事」

 という趣旨のことを書きましたが、ネットでも日本のアマチュアは頑張っているなあと痛感しました。

 ――――

 あとどうでもいいことですけど、ちょっと前に当ブログに斬り込んできた香港人の「張学良」君と香港のアキバ系掲示板でばったり再会。掲示板についている簡易メッセンジャー機能でやりとりして旧交を温めました。こういうこともあるんですねえ。

「今度は中国語で交流しよう。お前は俺のブログのエントリーもちゃんと理解できていなかったみたいだし」

 と書いたら彼は自信家らしく、

「それより日本語の方がいい。すぐに上達するから話せるようになる」

 と言うので、

「お前の日本語の作文力が俺の中国語の水準に達するのはすごく難しいぞ。これは自慢じゃなくて外国語を勉強した経験から言っているんだ。中国語に比べると日本語は文法が複雑だしな」

 などと言い聞かせていたら、急に姿勢を改めるような気配で、

「あなたは一体何歳?もう40歳になった?」

 と「張学良」君から切り返されて(素朴な疑問なんでしょうけど)ちょっと慌ててしまいました。彼はまだ高校生。私は40歳にはまだなっていませんが、彼の年齢の倍くらいは確実にあります。もちろん彼が早熟なのではなく、私が年甲斐もないということなのでしょう。

 ――――

 それはともかく、今回は台湾の話です。先日「h333」さんからご質問を頂いたのですが、ちょうど恰好のエントリーがあったのでそちらに回ってもらいました(「h333」さん、横着で申し訳ありませんでした)。それを読んで頂いたらしくコメントをつけてくれたのですが、

「とどのつまり教育がネックなんですよね」

 というくだりが非常に印象的でした。それで思い出した話がありまして。

 ――――

 面相というか「記者顔」というものがあるのでしょうか。私が1年ばかり台湾で暮らしていたころ、タクシーに乗ると「お前は日本の記者か」と運転手によく尋ねられました。

 タクシーは頻繁に利用していたので打率にすると低くなるでしょうが、十数回はありました。香港でも似たような経験があるので、私は「記者めいた面つき」ということになるのかも知れません。まあ台湾では編集部長兼編集長といった仕事をしていたので全く外れている訳ではありませんけど、新聞などで報道に携わっている訳ではないので、

「いや違う。記者じゃない」

 とこちらは一応否定します。でも相手はそれに構わず、

「いやいや、わかってる。記者だろ?」

 と勝手に決めつけてくるのです。決めつけるや運転手の独演会が始まります。

 台湾の運転手は政治の話題が好きで、独立派の政談を多く聞かされましたが、中には統一派の人もいて、車を下りるとき釣り銭を受け取った私の手をぐっと握って、

「台湾には李登輝みたいな奴ばかりじゃない。統一を望んでいる人間も多くいるということを是非書いてくれ」

 と真顔で言われたりしたこともありました。こちらはその気迫にひるみつつ、

「わ、わかった」

 と言うしかありません(笑)。いや笑い事ではなく、あれは私の台湾生活における強烈な体験のひとつでした。

 ――――

 そういう「お前記者だろ?いやいやわかってるって」と決めつけられて聞かされた話の中でもうひとつ印象に残っているものがあります。独立派かどうかはともかく台湾人意識の強い運転手でした。

「おれは休日には子供と一緒に、日帰りのバスツアーに参加するんだ」

「バスツアー?」

「お前記者なのに知らないのか?台北のターミナルから出ているんだ。もっと民情を勉強しろ」

 などと説教されつつ話を聞いていくと、要するに東京の「はとバス」のようなもので、台北周辺の観光名所や史跡をまる1日かけて案内してくれるそうです。

「あんた地元じゃないか。何でわざわざそんなのに参加するんだ?」

 と当然の疑問をぶつけると、

「いや地元なんだけど、おれたちの世代は台湾のことをよく知らないんだよ」

 という奇妙な回答から教育の話となります。

 ――――

 要するに一党独裁・戒厳令施行下で国民党型の教育を受けて育った世代は中国本土のことばかり教えられて、自分たちが住んでいる台湾の地理や歴史はほぼスルーされており、いきおい「台湾のことを知らない台湾人」になってしまったとのこと。運転手はその穴を埋めるべく、休みになると子供と一緒に台北の「はとバス」に乗っているのだそうです。

「俺みたいな奴は結構多いよ。あんたも一度乗ってみるといいよ」

 と言っていました。それがどれほど一般的なケースなのかはちょっとわかりませんが、ある意味象徴的なエピソードだと思い、印象的な記憶として残っています。現在では歴史・地理とも台湾メインのカリキュラムに改められているので、

「だから俺より子供の方が台湾の地理に詳しいんだよ」

 などと頭をかいていましたが、台湾も「台湾人の国」になるためには独立とか正名だけでなく、まだ他にも超えなければならないハードルが色々あるんだなあと思ったものです。

 ……ただそれだけの話でオチも何もないのですが、かたや対岸の中共政権下では江沢民時代に反日風味満載の「愛国主義教育」なるものを受けた「亡国の世代」が量産されて、コチコチの中共史観で煮込まれたせいなのかどこか硬直的な印象の連中が増えています。

 香港もその亜種である「国情教育」が必須科目になっていて先行きが不安です。ちなみに上記「張学良」君は高校生ですから当然ながら天安門事件(1989年)の記憶はないのですが、毎年6月4日に開かれるキャンドル集会には必ず参加している、というので褒めてやりました。

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 ところで独立派である与党・民進党の頽勢が伝えられる台湾ですが、もし馬英九・党主席が次の総統選挙で勝利して国民党政権が復活したら、教育も旧態に復することになるのでしょうか。

 国民党内部にも本土派がたくさんいますからそこまで大きく舵を切る必要はないでしょうし、国民の圧倒的多数が「台湾人」であり、基本的に現状維持派=潜在的独立派が大勢を占めている状況に変わりはありませんから舵を切ろうにも切れないでしょう。

 他の政策についても同じ理由から現状を大きく変えるようなことはできないでしょうし、あえてそれをやれば民意にそむく形となって、国民党は議会選挙(立法委員選挙)で大きく議席を失って非国民党勢力が台頭し、「馬英九総統」のフリーハンドはいよいよ狭まる。……と私は楽観的にみているのですが、さてどうでしょう。

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 とりあえず台湾といえば、新幹線開業セレモニーに小泉前首相が招待されています。

 そういう公式な招請には応じるのは難しいとしても、その時期に私的に台湾観光を行って、李登輝氏はじめ台湾本土派の要人と会見したり民主主義の根付いている台湾をほめあげるなどして、日本との関係をアピールすることで「台湾」を側面援護をしてほしいところです。

 森・元首相が前首相時代にそれをやった前例がありますし、李登輝氏は当分台湾を留守にできないでしょうから、安倍首相・麻生外相という連携のとれた前がかりな攻撃的布陣のもと、ベンチに退いた小泉氏のパフォーマンスに期待したいところです。

 ……あ、日本の教育もしっかりお願いします。こちらも超えなければならないハードル、特に愚劣なくせにしぶといものが色々ありますからね。




コメント ( 3 ) | Trackback ( 0 )



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コメント
 
 
 
Unknown (でんすけ)
2006-10-31 08:23:46
>こちらも超えなければならないハードル

ですねぇ…。

ゆ○り教育進めておいて学力下がって大慌て…。

なんの為のゆとり?

などという事をしてますし。

おっと、蛇足でした。

媚中教育を続けられていた日本も程度は違えど

何処か自国を知らない台湾に共感しそうなしなさそうな…。



>小泉前総理

私は都合上某国営放送のラジオを聴くのですが…

呼ばれるゲストの殆どがいまだに”小泉””小泉”と呼び捨てなんですよね…。

社交辞令ひとつできないのか、ゲストの出所の御里が知れるというか…。

(たまたま私が聞いてる番組だけかな?)

こちらで”前総理”という記載で、ちょっとホっとした気分です…。
 
 
 
馬英九 (老眼)
2006-10-31 09:51:44
彼は勝てないのではないか?多分。陳総統罷免要求街頭行動での優柔不断な態度、が一つ。有権者の半数を占める男性人からの”蔑視”ともいえる、評価。”いつも短パンをはいてるね”(すぐジョギング姿をTVでさらすことを指す)。
 
 
 
毎日新聞ってキモクない? (Oink)
2006-10-31 14:49:23
2chでは韓国・北朝鮮のニュースばかりで飽和状態です。
それに比べ台湾の政治・経済、安全保障の流れを
解説してる新聞、テレビが無いんですよね。

【中台】「総統になったら中国と和平協定を締結。独立しないことと交換で武力侵攻を回避」と馬英九・国民党主席[10/24]
http://news18.2ch.net/test/read.cgi/news4plus/1161812344/

【日台】中川政調会長、陳台湾総統とテレビ会談 中国の軍事費拡大に懸念で一致(動画ニュース)[10/30]
http://news18.2ch.net/test/read.cgi/news4plus/1162194597/

 テレビ会議には台湾との交流に積極的な与野党の議員らが参加しましたが、与党の政策責任者がテレビ会議方式とはいえ、台湾の現職の総統と直接対話するのは異例で、中国政府から反発が出る可能性もあります。

【調査】 「中韓と仲良く"しなくていい"が圧倒的多数だが、サイレントマジョリティを考慮し"したほうがいい"に決定」…毎日新聞★3
http://news19.2ch.net/test/read.cgi/newsplus/1162267073/

【マスコミ】 毎日記者 「天皇と皇后が来ることの意味は何」「その費用を弱者に」「日の丸振る人の動員するんですか」…佐賀県知事に★11
http://news19.2ch.net/test/read.cgi/newsplus/1162265740/
 
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