ゴエモンのつぶやき

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障害者とともに歩む 田辺市のふたば福祉会40年

2017年11月24日 09時43分25秒 | 障害者の自立
 社会福祉法人「ふたば福祉会」(和歌山県田辺市文里1丁目)が、障害者共同作業所を開いて40周年を迎えた。県内初のグループホームや店舗型作業所、全国初の「学ぶ作業所」の開所など地域の障害者福祉を引っ張ってきた。米川徳昭理事長(60)は「障害があっても普通に暮らせる社会の実現をこれからも目指し続けたい」と話す。

 発足のきっかけは、41年前に1人の南紀養護学校高等部卒業生が「今度生まれてくる時は障害をもたないで生まれたい」という内容の遺書を残して自殺したこと。当時、障害者の働く場所はほとんどなく、卒業後の進路は大きな課題だった。

 自殺に衝撃を受けた養護学校の保護者らが、当時全国に先駆け共同作業所を開所した名古屋市内の施設を見学。障害者が生き生きと働く姿を目の当たりにし「ぜひ田辺にも施設を」と廃品回収で資金づくりに奔走した。

 1977年初夏、「ふたば共同作業所」は田辺市東陽の民家の1部屋で産声を上げた。当時は公的補助もなく無認可。最初の利用者の男性2人は、洗濯ばさみを組み立てる仕事から始めた。

 82年に社会福祉法人となる。利用希望者が増えるにつれ、徐々に新たな施設を開所。同年に身体障害者通所授産施設「ふたば作業所」(定員20人、文里2丁目)、87年には知的障害者通所授産施設「ふたば第二作業所」(定員30人、文里1丁目)を開所した。

 その後障害者の社会参加のため、次々に事業を拡大し、現在、ふたば福祉会の利用者は、成人約250人、小学生~高校生の放課後デイサービス約40人、発達障害の分野で乳幼児15人。約170人の職員で支援している。

 米川理事長は「公的補助も何もないところから手探りで出発し、40周年を迎えた。今後も障害者に必要な事業を探り続け、次の40年を目指したい」と話す。

■ふたば福祉会の歩み

1977年 無認可小規模障害者作業所「ふたば共同作業所」開所(田辺市東陽)

1982年 社会福祉法人の認可を受ける

1982年 身体障害者通所授産施設「ふたば作業所」開所(田辺市文里2丁目)

1987年 知的障害者通所授産施設「ふたば第二作業所」開所(田辺市文里1丁目)

1988年 グループホーム「ふたば生活ホーム」開所(田辺市湊)

1990年 無認可小規模障害者作業所「福祉の店」開店(田辺市天神崎)

1993年 無認可就労支援施設「障害者労働自立センター」開所(田辺市天神崎)

2001年 田辺市ごみ処理場で容器・包装リサイクル事業の一部を受託

2008年 就労支援施設「たなかの杜」開所(田辺市芳養町)

2011年 通園ありんこ園舎新築(田辺市芳養町)
 
 
(2017年11月22日更新)
 

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