ゴエモンのつぶやき

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社会保険に正しく加入しなければ、最後に損をするのは社員である理由

2016年11月26日 01時13分54秒 | 障害者の自立

一部の個人事業主を除き、事業主は正社員および正社員の4分の3以上の勤務時間・勤務日数で働く非正規社員を社会保険(厚生年金+健康保険)に加入させなければならないが、「社会保険に加入すると、君たちの手取りも減るから、社会保険に加入するのはやめておこう」などと適当なことを言って、社員を社会保険に加入させない会社も残念ながら存在している。

■社会保険に加入しないと社員が損をする


この点、「社会保険に加入すると社員も損をする」というのは誤った認識であり、社員にとっては、社会保険に加入しないことは、デメリットのほうが間違いなく大きい。

その理由を3つにまとめて、以下説明したいと思う。

■社会保険に加入したほうが保険料が安くなるケースも


第1の理由は、社員の負担は、自分で国民年金や国民健康保険の保険料を払う場合と比べ、イメージされているほど増えるわけではなく、逆に、減る場合もあるということである。

具体的な数字を挙げて説明したほうが分かりやすいと思うのだが、たとえば平成28年11月現在の国民年金の1か月あたりの保険料は16,260円である。これに対し、社員が月給18万円で採用され、正しく社会保険に入った場合に天引きされる厚生年金の保険料は、16,364円となっている。この両者を比較して言えるのは、社員としては、保険料負担が104円増えるだけで、厚生年金の手厚い補償(補償内容は後述)を受けられるようになるということである。

社員が月給16万円で採用された場合は、厚生年金の保険料は14,546円となるので、自分で国民年金を払うよりも得である上、補償は手厚くなる。だから、とくに給与の額面が低い人ほど、社会保険に加入しないことで損をしているのである。

■社会保険ならば働けなくなったときの補償が手厚い


第2の理由は、社会保険に加入していれば「病気や怪我で仕事ができなくなった時の補償」に手厚いということである。

たとえば、癌などの病気で入院したり、スキーで骨折したり、労災以外の私生活上の理由で働けなくなった場合のことをイメージして頂きたい。

この点、国民健康保険の場合も、健康保険(社会保険)の場合も、3割負担で治療が受けられるのは同じである。

だが、国民健康保険の場合は、それだけであり、働けない期間の所得補償は一切ない。これに対し、健康保険の場合は、最大1年半、元の給与の額面の約3分の2が「傷病手当金」として支給されるのである。

さらに女性の場合は、出産のため仕事ができない期間、国民健康保険では1円も所得補償が無いが、健康保険の場合は、産前6週間、産後8週間にわたり「出産手当金」として、元の給与の額面の3分の2が支給され、出産時にも所得補償が受けられるのである。

また、病気や怪我の結果、障がい者になってしまった場合、社会保険に加入していると補償が手厚くなる。

国民年金に加入している場合は障害基礎年金だけしかもらえないが、厚生年金(社会保険)に加入していると、障害基礎年金に加え、障害厚生年金を2階建てで受給することができる。

また、厚生年金に加入した直後に障害者になってしまったような場合でも、最低保証として、25年間厚生年金の保険料を払ったとみなして、障害厚生年金の受給額を計算してもらえるという特例も存在する。年金や一時金が支給される障害の範囲も、厚生年金のほうが広い。

同様に、本人が死亡して遺族が残された場合も、国民年金に加入していた場合は遺族基礎年金だけだが、厚生年金に加入していれば、遺族基礎年金と遺族厚生年金を2階建てで受給することができるのである。

■社会保険ならば追加負担なしで家族を扶養に入れられる


第3の理由は社会保険に加入すれば、妻や子供を扶養に入れることができるということである。

国民年金の場合は、自分の保険料はもちろんのこと、妻が専業主婦であっても、妻の分の国民年金保険料も支払わなければならない。また、国民健康保険に関しても、家族1人1人について保険料が発生し、妻や子供の収入が0であっても「均等割」という最低限度の保険料は発生してしまう。

これに対し、社員(夫)が社会保険に加入すると、専業主婦やパート等で収入が130万円未満の妻に関しては、国民年金の「第3号被保険者」という扱いになり、妻の分の国民年金の保険料の支払いが免除されることになる。また、健康保険に関しても、夫の分の保険料の負担のみで、扶養に入っている妻や子供の保険証を発行してもらうことができるようになるのである。

■社会保険料節約のツケを被るのは社員だ


最後に、補足としてもう1つ付言しておきたいことがある。

近年、「社会保険料の節約」という言葉をインターネット上やセミナーなどで見かけることも珍しくないが、そのような情報を鵜呑みにしてはならないということである。

厚生年金の老齢・障害・遺族の各年金給付額や、怪我や病気の際の「傷病手当金」、出産時の「出産手当金」の額は、給与から天引きされて支払った保険料の額に比例する。

だから、会社や怪しいコンサルタントに言われるがまま、違法ないしグレーな方法で社会保険料を節約することに同意したり、黙認したりすると、将来もらえる年金や手当金が少なくなるという形で、トバッチリは社員自身に帰ってくるのである。

年金事務所の調査が会社に入った場合、本来払うべき社会保険料を支払っていなかったら、最大2年間、遡って不足分の保険料が徴収されるので、多額の保険料負担を一気に被る恐れも出てくる。

■会社が正しく社会保険に加入してくれない場合の対応


会社としては、社会保険に加入させなかったり、保険料を少なく抑えれば、会社負担分の保険料が節約できるので得したと考えるのであろうが、社会保険の未加入や、社会保険料の節約をして最後に泣くのは社員なのである。

そうであるから、会社が正しく社会保険に加入してくれない場合には、加入するよう会社と交渉し、それで聞く耳を持ってもらえなければ、年金事務所へ相談するなどの対策をとってほしい。

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