ゴエモンのつぶやき

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銀座線 盲導犬男性の転落死から1年 ホームドアの新設 首都圏10駅止まり

2017年08月21日 02時28分25秒 | 障害者の自立

 東京メトロ銀座線青山一丁目駅で昨年八月十五日、盲導犬と歩いていた視覚障害の品田直人さん=当時(55)=が、ホームから転落して死亡した事故から、一年が過ぎた。再発防止に国や鉄道会社はホームドアの整備を急ぐが、本紙が関東地方の主要鉄道会社十一社に取材したところ、この一年間で新たにホームドアが設置されたのは、三社の計十駅にとどまることが分かった。高額の費用や工事時間確保の難しさが依然課題となっている。 (谷岡聖史)

 十駅は東急が六、東京メトロが浅草駅など三、JR東日本が赤羽駅の一。十一社で設置済みは、事故当時の二百十駅から二百二十駅となった。利用者が多い駅が中心とみられるが、十一社では一日当たりの利用者一万人以上の駅だけでも計千六十六駅ある。

 事故を受け、国土交通省と鉄道各社は昨年十二月、一日に十万人以上が利用する駅で二〇二〇年度までにホームドアを設置する方針を打ち出した。全国では二百六十駅が該当し、設置済みは三割ほどの八十四駅(今年三月時点)。二〇年度には百四十八駅に増える見通しだが、それでも約六割止まりだ。

 設置にはホームの狭さや補強を要する駅の構造が課題となる他、車両によってドアの位置や数が一定でない路線もある。一般的な通勤電車一両分のホームドアの重量は二トン。費用も高額で、東京メトロ銀座線十九駅への設置には六十億円以上かかるという。終電から始発までの間しか工事できないという事情もある。

 十九日、青山一丁目駅の現場を訪れると、今年十二月の完成を目指してホームドアの工事が進められていた。事故当時にホームの通行部分を狭くしていたベンチは撤去され、電車の発着時には警備員が立って、利用者に注意を促していた。

 駅での視覚障害者の事故は、昨年十月にも大阪府柏原市の私鉄で、今年一月には埼玉県蕨市のJR蕨駅で、それぞれ男性がホームから転落死した。

<青山一丁目駅の転落事故> 2016年8月15日午後5時45分ごろ、東京都港区の東京メトロ銀座線青山一丁目駅で、ホームを盲導犬と歩いていた東京都世田谷区の会社員品田直人さん=当時(55)=が線路に落ち、電車にひかれて死亡した。品田さんは点字ブロック上から徐々に左へと寄り転落。盲導犬はホーム上に残された。ホームは幅3メートルと狭く、ホームドアはなかった。

写真

(東京新聞)2017年8月20日

 


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