近鉄は19日未明、大阪阿部野橋駅(大阪市阿倍野区)で20日から試験運用を始めるホームドア(ホーム柵)を報道陣に公開した。運用上の課題を検証したうえで、2018年度中の導入を目指す。試験運用は関西の大手私鉄では初めて。
設置されたのはロープが上下する昇降式で、普段は8本のロープが水平に張られ列車到着時のみロープが上がる仕組み。準急や急行が発着する4番線の乗車ホームに1両分設置された。同駅は1日の利用者が同社最多の約16万人に上る。
試験は当面の間行い、18年度中に二つのホームに設置予定。利用者の多い大阪難波駅(同市中央区)などでも設置を検討している。
近鉄の河内国分駅(大阪府柏原市)で16年10月、視覚障害者の男性が線路に落ち、電車にはねられて死亡するなど転落事故は全国で頻発している。近鉄以外の関西の大手私鉄も設置を進める方針だ。JR西日本は一部の駅に設置している。
2018年01月19日 Copyright © The Yomiuri Shimbun