ゴエモンのつぶやき

日頃思ったこと、世の中の矛盾を語ろう(*^_^*)

奇跡の笑顔 全盲・重複障害を生きる(30)刺激いっぱい茨城のデイ

2017年06月20日 00時32分47秒 | 障害者の自立

親子の生活が様変わり
 「これはすごい! オープン1カ月でこれだけ重症の子を5人も見ているなんて。そのうち気管切開が3人なんてありえない」

 4月9日午前、茨城県ひたちなか市の重症児デイサービス施設「kokoro(こころ)」を訪ねた「ふれ愛名古屋」の鈴木由夫理事長は驚きの声を上げた。

 2017年2月の東京シンポジウムの体験発表者、紺野昌代さん(39)が3月1日にオープンしたばかりの施設だ。鈴木さんが表敬訪問するというのでちょうどいい機会。同行させてもらった。

 県道沿いのオフィスビル1階。外見は普通の事務所だが、ドアを入ると仕切りを取り払ったワンルーム。バリアフリーの全面じゅうたん敷きで、小さな子どもたちが、ベッドや布団の上で横になっていた。

 眠っているように見えるが、近づくと、目を薄く開けたまま、あるいは見開いたまま。のどにはカニューレ、さらには口から細い管が入っている。それでも、スタッフの看護師や保育士が、名前を呼び掛け、体をさすって刺激を与えると、わずかながらも表情が出る。「笑った! かわいい~」と声がはじけた。

 幼・保育園同様に朝の会があり、保育士さんの歌に合わせて出席の点呼。レクの時間は誕生会や料理、楽器遊び、散歩と日替わりメニューだ。もちろん全面介助。どこまで通じているかは分からないが、五感への刺激は間違いなし。わいわい言いながらスマホで写真も撮ってにぎやかだ。

 そんな風景を見て鈴木理事長はうれしそうに言った。「重症児デイがあると、親子の生活はコロッと変わるんですよ。お母さんは働きに行けたり、きょうだい児の面倒を見たり、休むことができるんです。そして、他人と関わったことのない、外に出たことのない子どもたちが素晴らしく変わってくるんです。そういう人がもっともっと、全国で増えてほしいですよね」

 kokoroは定員5人だが、場合によっては1日7人まで受け入れる。3月は利用契約が14人だったが、訪問した日の時点で20人に。9割が医療的ケア児で、そのうち、人工呼吸器利用は5人、気管切開児は9人もいた。

 重症児の症状はそれぞれ違うので対応も熟練を要し、受け入れ側の負担も大きい。普通は徐々に数を増やしていくのだが、そのペースを大きく上回っていたから理事長は驚いたのだ。

 「つまり、ここの質がいかに高いかということなんです。98点あげてもいいな」と太鼓判。その最大の理由はスタッフの充実だ。看護師が5人もおり、4人が県立こども病院の出身者。小児のプロだった。11の事業所を持つ「ふれ愛名古屋」ですら看護師は総勢約20人だから、kokoroの看護態勢は別格なのだ。

 ところで、紺野さんの子ども2人もここの利用者だった。毎日、親子で一緒にいる。母はわが子のそばで働き、それが収入にもつながる。仲間もいっぱい。心にゆとりができたという。「なんで早くやらなかったんだろうと思うぐらいなんです」と紺野さん。

 茨城に来る前に聞かされた「やって良かった」とは、このことだったのだ。では、オープン前に体験した「地獄」とは。それは確かに半端ではなかった。

レクタイム。遊具を使ってみんなで風と色の刺激を送る(茨城県ひたちなか市、重症児デイサービス「kokoro」)

2017.06.19   高知新聞

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