精神疾患や脳梗塞など、中途障害のある人の社会復帰を支援する自立訓練事業所「ジョブエル」が1日、兵庫県明石市大蔵天神町に開設された。それぞれの体調などに応じて通うことができ、パソコンや軽作業など、就労に結び付くプログラムに取り組む。支援員の山下淳さん(55)は「再出発を応援する場にしたい」と話し、見学や体験通所を呼び掛けている。
神戸市西区に拠点を置くNPO法人メーヴェ(久保成起理事長)が運営する。開所は月~金曜日の午前10時~午後3時。
利用者は、エクセルやワードなどパソコンの技術習得▽ペン習字▽箱作りなどの軽作業▽塗り絵-などのプログラムを選択。また、連携している事業所の見学や模擬面接などを行う就労実践講座、体力をつけるウオーキングなどもある。
利用期間は2年。定員は6人で、山下さんら支援員2人が常駐する。費用は前年度の収入に応じて決まる。
神戸市職員だった山下さんは、阪神・淡路大震災後にうつ病を発症した。休職を経て職場復帰したが、従来のペースで働くことが難しく、大阪府内の専修学校教員に転身。そこで発達障害のある生徒たちに出会い、障害者の社会参加につながる場が求められていると痛感し「ジョブエル」の開設に尽力してきた。山下さんは「一人一人の持つ力を伸ばせるようサポートしたい」と話している。
問い合わせはTEL078・777・2335
「ジョブエル」の見学者にパソコン操作を指導する山下さん(中央)
2015/5/2 神戸新聞
ジョブエルの今後のご活躍をお祈りいたします。