ゴエモンのつぶやき

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<もうひとつの成人式>障害ある娘の母ら企画 松江で25日

2017年02月24日 03時28分59秒 | 障害者の自立

 障害などのために支援や配慮が必要な人向けの「もうひとつの成人式」が25日、松江市の洋式庭園「松江イングリッシュガーデン」で開かれる。静粛を求められる雰囲気や人混みなどが苦になる障害者の母親らが発案し、昨年初めて公民館で開催した。母の思いは行政にも届き、今年は市が会場を無償提供して共催する。さらに市は、障害の有無などに関わらず誰もが参加しやすい「ひとつの成人式」の実現に向け、作業を始めた。

 式典を準備しているのは、次女に知的障害のある松江市の永井恵子さん(47)ら。永井さんは約5年前、障害のある知人の成人式に付き添った。しかし、ごったがえす会場の扉を前に知人は足が進まなくなり、記念撮影だけして帰らざるを得なかった。永井さんは「切なかった。同じことが我が子に起きたらと考えた」と振り返る。

 昨年1月は次女の成人式。永井さんは「家族と気兼ねなく出席できる式典を作ろう」と知人に声をかけた。障害のある新成人8人が公民館に集まり、家族や地域住民、学校の恩師ら約100人に祝福を受けた。「じっと静かに」という雰囲気はなく、参加者は式典を楽しんだ。

 永井さんはこうした経緯を市にも伝え、「みんなが同じ空間で参加できる式にしてほしい」と訴えた。市は昨年の成人式で、新成人が落ち着かなくなった時のための控室や、保護者同伴の座席を用意した。さらに、昨年10月に障害者差別解消条例を施行し、運営のノウハウを学ぼうと、今年の式典を共催することにした。

 当日には、ボランティアや地域の住民ら40人以上が、会場の設営や受付、ヘアメークなどに携わる。イルミネーションで会場を飾りつけ、有志らが手品や楽器の演奏で盛り上げる。市職員も事前の打ち合わせから参加し、当日には5人が加わる。担当者は「成人式について考える貴重なきっかけができた」と言い、来年以降の市主催の成人式の実行委員会へ障害者に加わってもらい、意見を取り入れる方針だ。

ボランティアらと昨年の成人式の写真を見る永井恵子さん(左から)

毎日新聞   2月23日


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