ゴエモンのつぶやき

日頃思ったこと、世の中の矛盾を語ろう(*^_^*)

夢は銀座でレストラン 精神障害者がイタリアで研修

2017年12月11日 01時39分31秒 | 障害者の自立

 精神障害者イタリアに行って料理や農業を学び、将来は東京・銀座でレストランを開く――。障害者の就労支援をしている東京都内の団体がそんな試みを始めている。イタリア精神科病院が全面的に廃止され、精神障害者は地域社会で生活するのが基本だ。イタリアに学ぶことで、障害者が働くことへの印象を変える狙いもあるという。

 「イタリアで人情の温かさに触れ、物をつくる楽しさを知った。声を出す自信も持てるようになった」

 イタリア北部ボローニャで9月から1カ月間、パスタ作りなどの研修を受けた渡辺淳さん(31)は、そう話す。日本では珍しい種類のパスタの作り方も現地で学んだ。レストランで身につけた技術をメニューに生かしたいと考えている。

 ログイン前の続き渡辺さんは大学在学中に「自分を追い込んでしまい」、統合失調症を発症。今は精神障害者らの就労支援をする特定非営利活動法人「東京ソテリア」(東京都江戸川区)が雇用する形で週4日、事務作業をしている。同法人には渡辺さんのような「利用者」が約20人いるという。

 ソテリアは昨年、ボローニャで障害者の地域生活を支える社会協同組合「エタベータ」と業務提携を結んだ。今年から、毎月1人ずつ日本から障害者を派遣し、エタベータが運営する農園や調理場で研修を受けてもらう。ソテリアの職員も同行し、利用者の生活面や技術面の指導に当たる。

 ソテリアは江戸川区内でカフェを開いているが、今後は研修を受けた障害者が中心となって、銀座周辺にイタリア料理の移動販売車を出せないか検討中だ。軌道に乗れば、レストランを出店するという夢もある。担当者の塚本さやかさんは「銀座という都心に障害者の働く場ができることで、精神疾患に対するイメージを変えたい」と話す。

 障害者の雇用を巡っては、一定割合で知的・身体障害者を雇うことを企業に義務づける障害者雇用促進法がある。同法の改正で、来年4月から雇用率を2・2%(民間企業の場合、現行2・0%)に引き上げる一方、精神障害者も対象に含められるようになる。

 精神障害者の雇用機会が増えることが想定されるが、ソテリアの野口博文代表(47)は「精神障害者を『保護する対象』と考えたり、罰則から逃れるために雇ったりすべきではない」といい、「精神障害者が働きながら、地域でのサポートを受けて生活できる仕組みづくりが必要だ」と指摘する。同団体は、こうした地域の受け皿となっているイタリアの社会協同組合をモデルにしたという。

精神科病院を全廃、精神障害者が地域で暮らすイタリア

 イタリアでは1978年に「バザーリア法」と呼ばれる法律の成立で、精神科病院を廃止。法に触れる行為をした精神障害者を収容する司法精神科病院も2015年に廃止した。緊急時のみ一時的に居住できる施設があるほかは、基本的に入院はしない。社会協同組合などを通じてケアや就労支援を受けながら、地域で生活する。

 今回、日本からの研修生を受け入れた「エタベータ」は、レストランや農園、印刷工房などを運営。約20人の障害者が職員として働き、年間5万ユーロ(約700万円)の利益を上げているという。

 エタベータを行政の立場から支援してきた元ボローニャ精神保健局長で精神科医のイボンヌ・ドネガーニさん(66)は「精神障害者は危険だ、といった地域住民の偏見や心配はもちろんあった」という。エタベータも、長年かけた地域との交流の積み重ねで受け入れられるようになった。ドネガーニさんは「精神的ケアが必要になるのは、誰にも起こりうること、と理解されたからだ。むしろ、『病棟から地域へ』と意識を変えるべきは精神科医だった」と話した。

 写真・図版 

日本の精神障害者が、イタリアでパスタの打ち方などの調理を学んだ

 朝日新聞   2017年12月10日

 

ジャンル:
ウェブログ
コメント   この記事についてブログを書く
この記事をはてなブックマークに追加
« 声かけ、どうすればよい? ... | トップ | 障害者施設で傷害、元職員2... »
最近の画像もっと見る

コメントを投稿

障害者の自立」カテゴリの最新記事