ゴエモンのつぶやき

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相模原事件 警察の対応を検証せよ

2016年09月18日 01時27分37秒 | 障害者の自立

 警察の対応に抜かりはなかったのか。相模原市での障害者殺傷事件である。国の有識者チームの中間報告には、その素朴な疑問に対する回答は見当たらない。なぜ精神医療ばかりを問題視するのか。

 戦後最悪級の事件を検証し、再発防止策を検討する有識者チームを、国が素早く立ち上げたのは理解できる。しかし、驚かされるのは、その検証結果である。

 容疑者の精神障害が犯行の引き金になったのかどうかも解明されていないのに、あたかも措置入院制度にまつわる精神医療の不備に大きな原因があったかのようにも読み取れるからだ。

 自傷他害行為の恐れのある人を行政権限で強制的に入院させる仕組みをいう。確かに、患者の退院後も、希望に応じて治療につなぎ留め、地域での暮らしを支える手だてを厚くすることは大切だ。

 しかし、犯罪予防という立場から取り組みを進めれば偏見や差別を助長しかねない。社会防衛の思惑から入院を長引かせたり、治療継続を口実に監視したりする動きが強まっては本末転倒である。

 制度を見直すとしても、患者の利益と人権に最大の注意を払わねばならないのは言をまたない。

 最も気がかりなのは、静観を決め込んだかのような警察の姿勢である。警察庁も有識者チームに参加していながら、なぜ警察は凶行を防げなかったのかという視点での検証は皆無に等しい。

 本来、犯罪抑止の責務は、医療や福祉ではなく、一義的には警察が担っている。とすれば、警察は謙虚に自らの失敗を認め、反省点を洗い出すのが筋ではないか。

 容疑者は勤務先だった障害者支援施設を名指しして、殺害予告の手紙を衆院議長あてに出した。警察から異常事態を知らされ、施設職員らはおびえたに違いない。

 警察の指導を受けて、施設は夜間や休日の警備体制を強化し、十六台の監視カメラを設置した。通常より多くの予算や人手をあてがう必要があったはずである。

 これらは脅迫罪や業務妨害罪に当たる可能性はなかったのか。警察が速やかに捜査に着手していれば、悲劇を防げたのではないか。大方の市民感情だろう。

 国の二年前の統計では、警察官が自傷他害を疑って病院に通報した件数や、措置入院となった患者数は地域によって著しい開きがある。治安確保の責務を安易に精神医療に負わせている面はないか。

 自傷と他害を切り離した制度設計も検討されるべきである。

2016年9月15日   東京新聞

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