ゴエモンのつぶやき

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皇太子さま デンマーク訪問前に会見

2017年06月15日 01時17分14秒 | 障害者の自立

皇太子さまは、15日からデンマークを訪れるのを前に記者会見に臨み、日本との交流と友好親善がさらに深まるよう期待する気持ちを述べられました。

皇太子さまは、国際親善のため、15日から1週間の日程でデンマークを公式訪問し、日本との外交関係樹立150周年の記念行事などに臨まれます。

出発を前に、13日、記者会見に臨んだ皇太子さまは、デンマークの印象について、社会福祉や環境保全の先進的な取り組みを挙げ、「国際社会が抱える諸課題に対処するために、革新的な取り組みを進めており、参考となる点は非常に多い」と話されました。そして、訪問を通じて日本との長い交流の歴史にも思いをはせたいとしたうえで、「さまざまな記念事業を契機として、両国間の交流と友好親善がさらに深まることを期待しています」と述べられました。

また、皇太子さまは、天皇陛下の退位に向けた特例法が成立したことについて、「皇室の制度面の事項については、言及することは控えたい」としたうえで、改めて、天皇皇后両陛下が重ねられてきた国際親善について、「相互理解と友好親善をどのように促進していくのがよいか、常に深く考えながら臨んでこられている。私としても、両陛下のお気持ちを大切にして国際親善に努めていきたい」などと話されました。

さらに、皇太子さまは、象徴天皇の役割を受け継ぐことについて、去年8月、天皇陛下がお気持ちの表明の際に使われた「全身全霊」という言葉を用いながら、「これまで陛下より引き継がせていただいた公務も含め、それぞれの務めに全身全霊で取り組んでまいりたいと思います」と述べられました。

会見全文

(問1) 
日本との外交関係樹立150周年を迎えたデンマークを訪問されるに当たり、抱負をお聞かせください。殿下は平成16年にフレデリック皇太子殿下の結婚式に参列され、天皇、皇后両陛下やほかの皇族方もたびたび訪問されるなど、日本の皇室ともゆかりの深い国です。デンマーク王室との交流について、ご自身の思い出や、両陛下からお聞きになっている話がありましたらご紹介ください。雅子さまは今回、同行を見送られましたが、その理由と現在のご体調、今後の外国訪問の見通しについてもお聞かせください。

(皇太子さま)
このたび、デンマーク国政府から御招待をいただき、「日デンマーク外交関係樹立150周年」名誉総裁として同国を訪問できますことを、大変うれしく思っております。御招待に対して、心から感謝いたします。私にとりまして、デンマークへの訪問は、平成16年にフレデリック皇太子殿下の御結婚式に参列するために同国を訪れて以来ですので、13年ぶりになります。

今回の訪問は、日デンマーク外交関係樹立150周年という記念すべき年に行われます。両国の間では、1867年に修好通商航海条約が締結されて以降、さまざまな分野で幅広い交流が行われてきました。そして、150周年となる本年は、1年を通じて、さらに多くの交流行事がすでに実施され、あるいは、今後実施される予定と伺っております。私自身も、ことし2月、国立西洋美術館において開催された「スケーエン:デンマークの芸術家村」展に、雅子とともに出席いたしました。そこでは、当時訪日中だったボック文化・教会大臣を始め、多くの関係者が一堂に集い、150周年を祝う姿がとても印象的でした。そしてまた、今まであまり知ることのなかった、デンマークの画家の作品を多く鑑賞することができました。これまでのところ、この展覧会を含め、両国における記念事業はいずれも順調に行われてきていると伺っており、今回の訪問中,デンマークで行われるさまざまな記念事業に出席することを楽しみにしております。

デンマークについては、平成16年の訪問前の会見の折にも、社会福祉の先進国で、国際的な人道支援にも積極的、女性の社会進出が目覚ましい、といった点を挙げましたが、その印象は、13年をへた今日でも大きく変わってはおりません。同国では、引き続き、子どもや高齢者、障害者などの社会的弱者に配慮した福祉政策、女性が社会で活躍しやすい環境づくり、地球温暖化対策といった環境保全面での先進的取組など、国際社会が抱える諸課題に対処するために、既存の考え方や決まりごとに縛られることなく、よいと思えば積極的に取り入れ、変えるべきことは躊躇(ちゅうちょ)なく変えることによって、革新的な取り組みを進めており、国際社会にとって参考となる点は非常に多いと承知しています。

また、デンマークは、童話作家のアンデルセンを始め、文学や学術、音楽といった面で著名な方を輩出している国としても有名です。アンデルセンの童話には幼少の頃から親しんでいましたが、音楽の分野では、昭和56年にマルグレーテ2世女王陛下およびヘンリック王配殿下が国賓として訪日された折の答礼晩餐会において、カール・ニールセンの曲が演奏され、とても印象的な曲であると感じたことを思い出します。また、昨年、NHK交響楽団の演奏会で、同じニールセンの交響曲第5番を聴いたのもデンマークとの御縁を感じます。

このような背景の下、今回のデンマーク訪問において、特に私が関心を払っていきたいと思っている点についてお話ししてみたいと思います。

まず、今回の訪問を通じて、我が国とデンマークの間に培われてきた交流の歴史に思いをはせたいと思います。両国間では、長きにわたり、王室と皇室の間、両国の政府・国民の間で幅広い交流が行われてきました。その中には、1957年2月、和歌山県日ノ御埼沖で炎上していた徳島県の木材運搬船 高砂丸の日本人船員の命を救おうとしてみずからの尊い命を落としたデンマーク貨物船エレン・マースク号のヨハネス・クヌッセン機関長の勇敢な行動をたたえるために、毎年日ノ岬で2月に行われている慰霊献花式もあります。

また、今回、訪問するオーデンセ市と千葉県の船橋市は、1989年に姉妹都市提携に調印し、その後、船橋市には、オーデンセ市の協力を得て整備された「ふなばしアンデルセン公園」が開園し、週末になると家族連れでにぎわっていると聞いています。さらに、今回視察予定の「王室における日本」展では、両国の王室と皇室の親密なつながりを示すさまざまな展示物を見ることができると伺い、楽しみにしています。

また、在留邦人や、日本にゆかりのあるデンマーク人といった方から、両国の交流の歴史と現在の状況についていろいろとお話を伺えればと思っております。

第2に、この1年を通じて両国でさまざまな記念事業が開催されますが、それらを契機として、今後両国間の交流と友好親善がさらに深まることを期待しております。特に、今回の訪問では、三分一博志氏の建築展や「日本から学ぶ」というデザイン展を視察する予定のほか、同じく視察先のアンデルセン博物館が現在計画している改修では、日本人の建築家 隈研吾氏が設計に携わっていると伺っています。

このように、文化、芸術分野をはじめとして、日本とデンマークがお互いに影響を与えながら、その質を高めてきたことを改めて認識するとともに、今後の交流と友好親善の促進に貢献できればと思います。

また、東日本大震災の直後、フレデリック皇太子殿下が宮城県の東松島市を訪問されたことをきっかけとして、両国の市民の間で温かい交流が続いていると承知しております。今回の訪問により、そうした交流によって生まれた両国間の絆が、さらに強固なものになるよう、そして両国国民間の交流が一層進むよう期待しております。

第3に、先ほどもお話ししたようにデンマークは、少子高齢化や子どもの貧困といった社会問題、地球温暖化といった環境問題などについて、先進的な取組を講じており、我が国も参考にできることが多いのではないかと思います。

社会福祉の面では、今回、北フュン国民高等学校を訪問する予定ですが、そこでは、デンマークの福祉政策を勉強している日本人もおられるそうです。また、持続可能な開発という点に関しては、今回、洋上風力発電のための機材を製造する工場を視察しますが、日本の企業との共同で行われているまさしくデンマークと日本の共同作業の実例と言えるかと思います。

今回の訪問を通じて、こうした両国の特長を活かし合った取組を今後さらに促進していくため、1つのきっかけともなればと期待しております。

なお、私が個人的に関心のある「水」問題に関しては、デンマークはいわゆるバイキングの時代からの伝統的な海運国であり、今回、視察を予定している海運博物館において、デンマークの海運国としての隆盛の歴史に触れることを楽しみにしております。

デンマーク王室との関係については、これまで行われてきた数多くの皇族、王族の往来を通じて、とても親密な関係が構築されていると思います。天皇皇后両陛下には、平成10年に国賓としてデンマークを御訪問になったほか、皇太子・皇太子妃でいらっしゃった昭和60年にも同国を御訪問になっており、その際の訪問先のことや、お会いになった人々の優しさ、心温まるおもてなしなどについて、折に触れて両陛下より伺っております。

私自身も、フレデリック皇太子殿下との間では、東宮御所で雅子とともにお昼を御一緒した平成9年以降、これまで何度もお会いし、親交を深めることが出来ました。フレデリック皇太子殿下は、とても明るく気さくな方ですし、平成16年の御結婚式に伺って以降は、平成17年の愛知万博や平成25年のオランダ国王陛下の御即位式の折などにメアリー妃殿下と御一緒にお会いし、最近では平成27年3月に東宮御所に両殿下で晩餐にいらっしゃっていただいております。

今回、マルグレーテ2世女王陛下やフレデリック皇太子同妃両殿下に再会できることをとても楽しみにしております。また、東日本大震災の折、女王陛下には御自身の工芸作品をチャリティーに出され、その売上げを御寄付いただいたほか、フレデリック皇太子殿下もデンマーク企業からの義捐金を集めていただきました。女王陛下始めデンマーク王室の方々が震災の被災者に心を寄せていただいていることに、この場をお借りして改めてお礼を申し上げます。

また、雅子も、今回、デンマーク政府より御招待をいただいたことを大変有り難く思っており、できれば訪問したいという気持ちでおりましたが、訪問中の諸行事や現地での移動を含む日程、今回の訪問の前後における国内での諸行事等を総合的に勘案した結果、今回は私一人で訪問することになりました。雅子は、フレデリック皇太子殿下、メアリー妃殿下とも親しくさせていただき、楽しい思い出も多くありますので、今回お伺いできないことを大変残念に思っております。

雅子は、これまでも申し上げているとおり、治療を続ける中で、体調に気をつけながら、努力と工夫を重ね、公私にわたってできるかぎりの務めを果たそうとしておりますが、依然として体調に波もありますので、外国訪問を含め活動の場がすぐに広がるわけではありません。したがって、今後の外国訪問の見通しについて現時点でお答えすることは難しいと思います。

(問2)
天皇陛下の退位を実現する特例法が成立しました。次の天皇として、約200年ぶりに天皇の退位が可能となったことの感想をお聞かせください。今後、両陛下が果たされてきた国際親善をどう受け継ぎ、また、戦没者慰霊のための外国訪問を行う考えはお持ちでしょうか。秋篠宮家の眞子さまの婚約が近く内定する見通しですが、皇族の数が減少する中、雅子さまとは皇室の国際親善の在り方についてどのようなお話をされていますか。

(皇太子さま)
特例法という皇室の制度面の事項については、私が言及することは控えたいと思います。

国際親善のための外国訪問については、訪問先の国と我が国との相互理解と友好親善を増進するうえでも、とてもよい機会であり、皇室の役割の一つとして極めて重要であると考えます。

両陛下は、外国訪問に当たり、相手国と我が国との歴史を心にとどめられ、将来を見据えて両国間の相互理解と友好親善をどのように促進していくのがよいかということを常に深くお考えになりながら、御訪問先での諸行事に臨んでこられていると思います。こうした両陛下のなさりようを拝見してまいりましたので、私としても、両陛下のお気持ちを大切にして国際親善に努めていきたいと思っております。

4月のマレーシア訪問においても、両陛下の3度にわたる御訪問と、その間に培われたマレーシア王室およびマレーシア国民との親近感を基礎として、同国の人々、特に若い世代の人々との交流に努めてまいりました。

戦没者追悼のための外国訪問については、両陛下には、日本人か外国人かを問わず、先の大戦において不幸にして犠牲となられた方々に対し、心を込めて慰霊をなさりたいとのお気持ちを大切になさり、これまでさまざまな国を御訪問になってこられたものと受け止めております。私としても、こうした両陛下のお気持ちに思いを致しながら、これからの外国訪問に真摯(しんし)に取り組んでいきたいと思います。

こうした皇室の国際親善の在り方については、日頃から雅子とも話をしてきておりますし、今後もいろいろな機会をとらえて話し合っていきたいと思っています。

(問3)
今回、ご訪問されるデンマークでは1950年代王位継承法改正により、マルグレーテ2世が初の女王となられ、また、近年は次の王位継承問題が国民の関心事となっています。
日本でも天皇陛下が昨年お気持ちを述べられ、ご退位の検討が進んでいます。陛下のご退位について、また、陛下が全身全霊で取り組まれてきた象徴天皇の役割を引き継ぐということについて、皇太子殿下はどのようにお考えになられますでしょうか。よろしくお願いいたします。

(皇太子さま)
ことし2月の私の誕生日の記者会見にあたっても述べましたとおり、陛下が昨年8月のお言葉の中で、「全身全霊をもって象徴の務めを果たしていくことが、難しくなるのではないか」とお案じになられたことについて、とても心を揺さぶられましたが、同時に陛下のお気持ちについては十分お察し申し上げており、陛下のお考えを真摯に重く受け止めております。

また、象徴天皇の役割については、陛下は、長年にわたり象徴天皇としてのお務めを果たされる中で、お仕事の一つ一つを心から大切にして取り組まれながら、そのあるべき姿について真摯に模索してこられました。そうした陛下のお気持ちを十分に踏まえ、また、歴代の天皇のなさりようも心にとどめながら、これまで陛下より引き継がせていただいた公務も含め、それぞれの務めに全身全霊で取り組んでまいりたいと思います。

(関連質問)
先ほど、両陛下がなさってきた戦没者慰霊の旅について、殿下は両陛下のお気持ちに思いを致して真摯に取り組んでいきたいというふうにおっしゃっておられましたが、殿下もやはりそうした機会があれば、慰霊という形での外国御訪問というのもなさっていきたいとお考えでしょうか。

(皇太子さま)
そのことについては、今の私の立場で申し上げることは、差し控えたいと思います。ただ、陛下が今お話ししたような思いで、心からのお気持ちを示されながら、慰霊をなさっているお姿は、私も大変感慨深くいつも拝見しております。
 
6月14日   NHK
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