ゴエモンのつぶやき

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障害者 賃金増へ開拓 富山のメーカー「フロンティア」

2016年10月16日 11時18分02秒 | 障害者の自立

3年かけ 電動点字打刻機

 障害者の仕事や賃金を増やそうと、富山市内の省力機械メーカー「フロンティア」は、簡単な操作で紙に点字が打ち込める電動機械を発売した。福祉作業所で従来使われている機械は手動式で、障害者が仕上げられる枚数やスピードには限界があった。柳瀬哲夫社長(75)が、多くの障害者が低賃金で働かざるを得ない状況に置かれていると知り、三年を費やして開発した。

 機械は卓上に置ける大きさ。封筒や名刺を差し込みスイッチを押すと、金型を付けたパンチが紙に圧力を加え、半球状の凹凸ができる。熟練者なら、一時間で千枚以上を仕上げられる。

 柳瀬さんは二〇一三年ごろ、友人が運営に携わる福祉作業所を訪ねた。そこで働く人の賃金を聞き、絶句した。時給は百九十八円だった。「仕事ぶりは健常者と変わらないのに。なぜこんな差別が…」。多くの障害者が生活に不安を抱いていることも初めて知った。

 精密プレスを得意とする会社の技術を生かして、障害者たちの作業の改善につなげられる機械を探し求めた。たどり着いたのは、手動式の点字打刻機。「電動式を作って生産性を高めれば、賃金の上昇や自立支援が期待できる」。開発を決意した。

 開発では、作業所での使いやすさを追求した。紙を下支えするクッション生地で圧力を吸収する仕組みにして、パンチの調整を不要にした。打刻数を数えなくても良いように、デジタルの計数器を取り付けた。モーターの作動音を抑え、集団生活に配慮した。パンチを透明なケースで覆い、指のけがを予防した。

 複数の作業所に試作機を持ち込み、「使ってみて、駄目なところを言ってください」と頼んだ。当時は、〇八年のリーマン・ショックの影響が長引き、会社の売り上げは低迷していた。開発費がかさみ、社内から開発中止を求める声が上がったが、やめなかった。

 改良を重ねた完成品。知的障害がある女性の作業を見守った。女性は点字を一時間打ち込んだ後、ぽつりと言った。「楽しい機械をありがとう」。その一言に勇気をもらった。「一人でも多くの障害者に、喜びを感じてもらいたい」と、北陸で実績を積んだ後、全国での販売を目指している。機械は一台六十四万八千円。作業所が助成金などで購入し、企業や役所の印刷物の点字打刻を引き受ける流れを想定している。問い合わせは、フロンティア=電076(451)3717=へ。

簡単な操作で点字が打ち込める電動機械を開発した柳瀬哲夫社長

2016年10月15日   中日新聞

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