ゴエモンのつぶやき

日頃思ったこと、世の中の矛盾を語ろう(*^_^*)

不安、戸惑い、孤立… 混乱の中、障害者は

2016年11月02日 15時45分17秒 | 障害者の自立

 鳥取県中部で最大震度6弱を観測した地震は、目や耳が不自由な人たちの支援を巡る課題も突き付けた。被災した障害者は、周りの状況が分からず、孤立しがちだった。「もう一歩深めた理解を」と地域社会に訴えている。

 北栄町由良宿の村岡信寿さん(57)は耳が聞こえず目も見えない。21日に地震があった時は自宅の玄関にいて、転倒しないようドアノブを必死で握り締めた。

■情報入らず

 揺れが落ち着いた頃、白杖(はくじょう)を使って1人で病院へ向かった。いつもの道のり。点字ブロックの上をがれきのようなものが覆い、あちこちで段差が生じていた。

 歩くのを誰かが制し、手のひらに指書きで「ここは通れません」と教えてくれた。「見えないので、町の様子が分からない。どこに何が倒れているのかも。手助けに救われた」と振り返る。

 防災無線が被災状況や公的支援を繰り返し告げた。しかし、村岡さんには聞こえない。水道水の濁りも判断できない。

 災害時には、誰もが混乱し、障害者への配慮がおろそかになりがちだ。父の薫さん(83)は言う。「1人では避難できないので、誰かが支えなければ、さまようことになる。行き着くのは、相互理解と助け合いです」

 県聴覚障害者協会によると、耳が不自由な人も住宅被害を受け、避難所で過ごした。しかし、手話通訳者を配置しているかが分からない。どのような情報が飛び交っているかも理解できず、不安に陥るケースもあった。

 事務局次長の戸羽伸一さん(52)は「聞こえる人にも、聞こえない人にも、同じ情報を平等に提供できる仕組みを」と訴える。

■所在を発信

 2013年の改正災害対策基本法で、自力での避難が難しい「避難行動要支援者」の名簿作成が自治体に義務付けられた。被災した県中部1市4町はいずれも作成済みだが、運用に課題を残す。

 要支援者の住まいを地域社会が日頃から把握することで迅速な避難につながる。しかし、三朝町では名簿の管理をためらう民生委員や自治会長もいるという。「個人情報を管理する難しさがある」と町の担当者。

 県視覚障害者福祉協会によると、障害者側も個人情報の提出を拒むケースは少なくない。倉吉市は「民生委員にも知らせないでほしいという人がいるので、対応が難しい。名簿から漏れた人をどうフォローするかが問われる」と指摘する。

 同協会の市川正明会長(66)は「障害者は大災害時に忘れ去られがちになる。私はここにいるんだよ、と自ら日常的に発信することも大切だ」と話す。

通訳者を介して被災時の状況を語る村岡さん

2016年11月1日   日本海新聞

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