散歩から探検へ~個人・住民・市民

副題を「政治を動かすもの」から「個人・住民・市民」へと変更、地域住民/世界市民として複眼的思考で政治的事象を捉える。

自己認識の乏しい政治家たち~菅、海江田、渡辺

2011年08月12日 | 国内政治
管直人首相の退陣が決まり、次の動きが出てきた。
すでに、不信任決議案を突き付けられたときの首相の態度については記事に書いた。
管直人首相の代議士会発言の核心 「若い世代への引き継ぎ」

しかし、目途をつけ次第、若手に譲ることとの約束はメッキが剥げ、残るは脂気が抜けた、ただの首相経験者の姿である。
『首相「邪魔でない程度に活動」 退陣後言及、心境に変化』共同通信 8/12

世評とは異なり筆者は菅氏が首相の地位の延命に拘ったとは思わない。信任された以上は職責を果たすのは責任ある態度であり、進退の時期を明確にしないのも当然だと思う。誰でも首相として同じようなことを考えるはずで、彼自身が特別だという論拠は何もないからだ。

総辞職すべきは「政治闘争」に敗れた自民党執行部であった。彼らは、民主党で相当数の造反がでれば、例え不信任が通らなくても政治的影響力は大きいと読んだはずである。しかし、ネズミ一匹(反対者)は出ただろうが、あとはゴキブリ数匹(欠席者)に終わった。

一方、暫定的な二次補正予算だけでは、仕事として不十分との読みで、赤字国債法案と再生エネルギー法案を首相はテーブルに載せた。しかし、前者は各党との協議によって通れば当り前、後者は将来に渡って本質的課題ではないとの見解が広がる中で、首相の肝入りとは無関係な法案になってしまった。その上、二法案は自公との駆け引き・折衝を岡田幹事長がまとめたとのイメージが強い。

そうすると、菅首相は何もせず、しかし、傍から見えた“居座り作戦”だけは法案成立に一定の効果があったという印象が、やけに強く残る結果となった。おそらく、本人にとっても拍子抜けであり、一気に気勢が削がれて「心境の変化」になったと推測する。結局、ただの人なのだ。

振り返れば、自らが主導して補正予算を成立させ、自公との緊張関係を残して辞任すれば、後継指名の役割も少しは残ったかもしれない。

今は既に過去の人となって、更に問題は権力にしがみついたというイメージが強い。これは市民運動家の経歴を消し去る作用をするに違いない。金も、人脈も乏しいなかでおそらくグループの維持も難しくなると思われる。政治家としての自己認識を持ち合わせていなかったとの結論に至る。

海江田経産相は第二の菅直人氏であり、菅内閣総辞職前に辞めなければ意味がないことは既に述べた。
海江田経産相、いつのまにか第二の菅直人首相に 2011/07/23

しかし、もう辞めたも同然のなかで、辞任を出せる状況ではない。総辞職は決定的なのだから、それまではと、慰留されたら辞める理由もない。それでも辞任に拘ったら駄々っ子と評されるだろう。本来、政治家になる資質がなかったといえる。
菅首相より早く辞めたい…海江田氏が鳩山氏に(8月12日 読売新聞)

まさかこれで民主党の党首選挙に出るというのではあるまい。しかし、あるかも知れない。何しろ、自己認識のなさは菅首相を上回ると言わざるを得ないからだ。

その選挙に対して、みんなの党・渡辺党首がD級と評した。
渡辺氏、民主代表選は「D級グルメコンテスト」(8月12日 読売新聞)

菅、海江田両氏に輪をかけた、自己認識の無さである。何故なら、みんなの党も特に民主党と区別されることはなく、同じ穴の狢だと多くの一般人は思っているはずだからだ。民主党が「D級グルメコンテスト」をやるのであれば、みんなの党は「D級グルメコンテスト」さえもやらない党だと言われるだろう。その程度の存在感しか無い、こともわかってない!

  


最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。