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日本在住歴約40年のRon McFarlandと外資系勤務が長い齋藤信幸が、それぞれの海外体験を語ります。

グローバル人材育成・活用の現状(1)~日本企業の現状

2017-02-02 23:02:58 | グローバル人材育成
2012年6月に発表された政府の「グローバル人材育成推進会議」の資料「審議まとめ」によると、2012年時点のグローバル人材は約168万人おり、2017年には約411万人が必要になるとしている。このギャップをどう埋めるか、ここでは日本企業におけるグローバル人材の育成・活用の現状等を見ていく。

 産業能率大学の「グローバル人材の育成と活用に関する実態調査」(2012年4月発表)によると、「国内の従業員のグローバル化対応能力が不足している」(80.7%)、「グローバルリーダーの育成がうまく進んでいない」(76.8%)、「日本の職場のグローバル化対応(外国人社員のマネジメントなど)が進んでいない」(75.9%)と多くの日本企業がグローバル人材の育成に課題を抱えていることが分かる。また、日本人のグローバルリーダー、グローバルマネージャに関しては約9割の企業が不足していると答えている。

海外赴任者に求める能力としては、「コミュニケーション能力」「異文化適応力」「英語力」「ストレスマネジメント力」「職場マネジメント力」を5割以上の企業があげている。また、不足している能力は、「英語力」「英語以外の語学力」「赴任先の歴史・文化・社会に関する知識」「財務・会計の知識・スキル」「異文化適応力」としている。

海外赴任者の体系的な育成の仕組みができている企業は16.7%に留まっており、「海外派遣者に求める人物像を定義し組織的に共有している」企業は17.9%のみである。赴任前教育が義務づけられている企業は44%で、語学とリスク管理など赴任先での必須知識の習得が中心となっている。

現地人材の教育に関しては、5割以上の企業が実施しているが、現地主導で実施するケースが多い。その背景には、事業拠点や事業特性等に応じて求められる要件や育成のあり方が異なることがある。しかし、このため会社全体としての人材育成方針の整合性が取れなくなっている企業も散見されるとしている。
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