ガラスの御伽噺 リョウ 香 の パロ

ガラスの仮面、シティ-ハンタ-(RK専門)、AHの小説
・・・時代考証はゼロ

原作等とは一切関係ございません

YOU CAN‘T HURRY LOVE ~7~ 秘密の作戦

2017-04-23 16:37:41 | シティーハンター

『またかよ。しょーもねーなー。』

タバコを買いに、と称して自宅を出てから2時間程経つ。

赤いクーパーを走らせながら、獠は冴子と電話で話をしている。六本木界隈で未明、外国人風の男の死体が路上で発見された。麻薬の密売人で、麻薬組織からすれば底辺の存在である。死体はひどく殴られた跡を残していたらしく、制裁を兼ねたものだと見当がついた。

『下っ端に取引させて、ばれそうになると簡単に殺しってか・・。』

--『ねえ、獠? あなた今回どうする気? 十条さんの発明、相手もいつ出てくるかなんて分からないんじゃなくて?』--

獠に警察の情報を流した後、冴子は本題に切り込んだ。どいつもこいつも同じ質問と思い、獠は苦笑する。

『そ~ねえ、冴子ちゃん♡』

--『獠!』--

今回、十条の発見を突き止めた中東の企業は表向きは軍需産業だが、実態はマフィアで麻薬や毒ガスの不正取引で収益を上げている。今朝の六本木の殺人も元をたどればこの企業が黒幕だ。獠は、この殺人事件と別件の調査をしていて、たまたま十条の発見がマフィアに見つかった事に気づいた。そして、相手方のマフィアも気づかれた事を知った気配はない。

せっかくだから、先手を取る事にしている。

『冴子、おまえも一応きーつけとけ。』

--『何を気を付けるっていうのよ、獠!』--

獠の秘密主義にイライラさせれているのは香だけではない。冴子の声もなかなかヒステリックだ。獠は教授の屋敷からの帰り道、渋滞をひょいひょい避けながら運転している。冴子も同じく運転中だが、愛車のポルシエは現在高井戸の渋滞にどはまり中だ。こんな事も余計に冴子をいらだたせる。

『さっき、流してきちゃった。獠ちゃん♡』

--『流すですってぇ?今ままでのモッコリのツケなら喜んで流すわよ、獠♡』--

冴子が妖艶に笑う気配がする。

『あ~モッコリは流せないな。冴子ちゃん♡』

ヘラヘラと獠も返す。通話中も獠のクーパーはひょいひょ渋滞をかわして進んでいる。

--『じゃあ、何を流したのよ?』--

冴子の方は、進まない渋滞の中、細いタバコの煙をくゆらせながらハンドルを完璧にネイルされた爪先でコツコツたたきながら渋滞のストレスを解放している。獠との電話は、まあ、ちょうどいい暇つぶしだ。

『ふッ・・・、シティーハンターが炭素繊維の秘密を狙ってるってアイツラの企業LANに情報ぶっこんじゃった~♪』

--『ええ一一一!?』--

冴子の悲鳴が聞こえてくるが、獠は構わず電話を切った。

外部と遮断されたネットワークに情報を入れる事も異常だが、何より、それは、“シティーハンターはおたくが入手した美味しい情報しってます”、という軍事企業への挑戦状だ。冴子が驚くのも無理はない。

『さあって、香ちゃんの晩御飯、食べに帰りますか~』

獠は先程とはくらべようにならないくらいにうまく渋滞をかわしアパートに向かう。今、教授宅のシステムで流した獠のメールは、中東で気づいて大騒ぎするにはまだかかりそうであるが、アクセルに力がかかった。十条という男、獠も嫌いじゃないけど香と二人っきりというのは出来れば避けたい。

・・・赤いクーパーはなめらかに加速していく・・・

“問題は、どいつが十条の開発を外部に漏らしたかってことだな。さあて、もう一人連絡とらねえとなぁ。こっちは香ちゃんにお願いしますかね♪”

今回の仕事は、表の仕事と、裏の仕事がセットだ。表は香担当、裏は、勿論、獠の担当である。

もうあたりは日が落ちている。クーパーは快調にテールランプの洪水を抜けていく。

今回、獠の目的は本当は事件の解決だけではない。勿論、無事依頼を遂行する事は絶対だけど。

奥多摩での、ファルコンと美樹の挙式のあと、まるで変化しない二人の関係。獠は周囲の同情を買うほどコソコソ軌道修正を図っている。

この依頼も、その一環らしいがそれは今とこトップシークレット扱いだ。

                                ≪続≫

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