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祈る君主 三が日もお忙しい天皇皇后両陛下

2012年01月09日 23時22分46秒 | 日本人として

「かつて日本は美しかった」からの転載です。

「美しい国」  でも何度も記事になっておりましたが、天皇陛下の一番のお仕事は、古来より、祈ることであり、神々を祀ることであり、それ故に天皇の本質は、祭祀王といわれているのです。お正月のまだ暗い未明から、祭祀王としての激務は始まります。

 

 

祈る君主

謹賀新年。

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 天皇陛下のお仕事に皇室祭祀というの があります。大祭、小祭、旬祭とあります。

大祭は天皇陛下自らが祭典を行う祭祀です。これだけでも元始祭(1月3日)、先帝祭(1月7日)、春季皇霊祭 (春分の日)、神武天皇祭(4月3日)、秋季皇霊祭(秋分の日)、神嘗祭(かんなめさい)(10月17日)、新嘗祭(にいなめさい)(11月23日)とあ ります。

 小祭も多くあり、本日行われている小祭は歳旦祭になります。祭儀は年間で全部あわせて30 になり、紀元節(2月11日)には臨時御拝を別途行われます。一年中お祭りといってもよいと思います。

お祭りと言っても庶民のみこしを担いで酒を飲むよう なものではなく、非常に神聖なもので冷暖房設備の無い宮中で何十分も平伏しなければならないものもあります

天皇陛下のメインのお仕事は「祈り」であり、 天皇陛下は国民の安寧、五穀豊穣を祈り続ける祭司王だったのです。私は以前は天皇陛下というのは憲法に定められた国事行為と福祉施設の訪問や文化振興など のことを普段行われていると思っていましたが大間違いでした。祭祀が天皇陛下の本質です。

 本日、元旦は四方拝の 儀があります。神宮をはじめ四方の神々や御陵を遥拝され、この年の平和と国民の幸福を祈念されます。平安時代の中期には確立していた祭儀です。

歳旦祭は全 国の神社でも行われている通り、一年の平和を祈念する祭儀で、天皇陛下は御剣(三種の神器のひとつ)とともに宮中の賢所(かしこどころ)、皇霊殿、神殿の 順に玉串を持って御拝礼されます。

 宮中祭祀で重要なものは神嘗祭(かんなめさい 10月17日)と新嘗祭(にいなめさい 11月23 日)があげられます。神嘗祭は古代から行われてきた祭祀で、新穀を供える大祭です。戦国時代以来中断していましたが、江戸時代に復興し、18世紀末の光格 天皇が本格的に復興させています。 

新嘗祭は宮中祭祀の中で最も古く、重要な祭典であり、天照大御神をの御霊をお迎えし、米、粟をはじめとする穀物の今年の 出来を奉告、感謝し、新穀で作ったご飯やお酒を陛下がご自身で天照大御神にお供えになり、且つご自身でもお召し上がりになります。そして「国平らかに、民 安かれ」と祈られます。

 天皇陛下は神話の時代より民の安寧のために祈ってこられたのです。これは西洋の王などとは全く異質なもので、西 洋の王様は権力と財力を持って民衆を従わせたため、対立構造になり勝ちで、民衆の反乱のために途絶えたりしていますが、日本の天皇は民衆のために祈る祭司 王であり、歴史、民と対立したことはなく、君民一体であり、この日本のお国柄は2600年続いてきました。

  お正月を迎えて、新聞やテレビでは一般参賀や皇室の家族的な写真や映像がよくとりあげられますが、マスコミが報じないところで、天皇陛下は国民のために祈 られており、この先一年、ずっと祈り続けられるわけです。

私はそのことに感謝し、今年一年、仕事に励み、微力ながら日本という国をさらに立派な国にしてい くために尽力していきたいと思う次第です。



万葉集より(言霊信仰による祈りの歌)
 大和には 群山あれど とりよろふ
 天の香具山 登り立ち 国見をすれば
 国原は 煙立つ立つ
 海原は 鴎立つ立つ
 うまし国そ あきづ島 大和の国は 



参考文献
 転展社「宮中祭祀 連綿と続く天皇の祈り」中澤伸弘(著)
 PHP新書「日本人としてこれだけは知っておきたいこと」中西輝政(著)
 小学館「天皇論」小林よしのり(著)

添付画像
 結婚の儀に臨む、皇太子明仁親王と正田美智子 昭和34年4月10日(PD)

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四方拝と元始祭

三が日もお忙しい天皇皇后両陛下。

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 天皇陛下は毎年一月一日(元旦)の午前五時半、皇居内の南西部にある「宮中三殿」と呼ばれる神社のような建物が並ぶ一帯の構内にある、神嘉殿という建物前の庭に出御します。まだあたりは暗い時間です。


 陛下は平安時代から伝わる古式の装束のお姿で庭の中央にある屋根だけの東屋のような場所へ移動され、そこに敷かれた畳の上で、まず伊勢神宮(祖先神)、そして四方の神々に向かって、国の安泰や農作物の豊作を祈って礼拝を行います。これが「四方拝」と呼ばれる皇室祭祀です。



 この後、陛下は年始を祝う「歳旦祭」を行われ、拝礼されます。皇太子殿下も続いて拝礼されます。こうして2700年の歴史と伝統をもつ日ノ本の国の一年が始まります。

 こうした天皇陛下の祭祀については国民の意識が薄く、あまり知られていないと思います。新聞では元旦にカラーで天皇陛下と皇族方の写真が載りますが、ファミリーをイメージさせているものばかりです。祭祀王としての天皇陛下という本来の姿、本質を載せてほしものです。



 天皇陛下は続いて「晴の御膳」という儀式を行います。実際には箸をつけるだけで口には入れないそうです。こちらのほうはたまにニュースで見ると思います。

  午前10時になると「松の間」で各皇族からの祝賀を受けます。11時になると「梅の間」で首相、大臣、官房副長官、副大臣・・・の各夫妻から祝賀の挨拶を 受けます。

再び「松の間」に移動して衆参両議長、副議長、議員・・・夫妻から祝賀を受けられます。

次に「竹の間」で最高裁判官、同判事、・・・司法関係の 各夫妻からの祝賀を受けられます。次は中央官庁の事務次官、各都道府県の知事・・・そしてお昼です。

午後は各国大使の祝賀を受けられます。



 二日は一般参賀があり、天皇皇后両陛下は五回長和殿ベランダにお出ましになります。一回目は午前10時10分ごろ、最終回の五回目は午後2時20分ごろになります。


 三日は元始祭(げ んしさい)という大祭が三殿で行われます。年初に皇位の元始を祝い、国家の安泰を祈るもので、こちらのほうは歴史は浅く、明治5年(1872年)に行われ て以来の祭儀になります。天皇陛下のご拝礼の後、皇后陛下、皇太子殿下、同妃殿下のご拝礼があります。そして天皇陛下ご自身がお告げ文を奉せられます。



 我々は正月三が日お休みして新年をお祝いしておりますが、天皇皇后両陛下は大変な激務をこなされているわけです。諸行事こなされ「国平らかに、民安かれ」と祈られる天皇皇后両陛下に感謝です。



参考文献
 小学館「天皇論」小林よしのり(著)
 講談社現代新書「天皇陛下の全仕事」山本雅人(著)
 転展社「宮中祭祀」中澤伸弘(著)
参考サイト
  宮内庁 新年一般参賀要領 http://www.kunaicho.go.jp/event/sanga/sanga01.html
 WikiPedia「歳旦祭」

添付写真
 皇居を大手町付近より撮影(JJ太郎撮影 PD)

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