水曜日の午前中は、こちらのセミナー に行ってきました。
渡部由記子先生は、延べ300名を超える生徒さんがピアノコンペの全国大会決勝まで通過、そのうち半分以上の生徒さんが受賞暦ありという
いま 「 日本一のピアノの先生 」 といわれる有名な方です。
そんなすごいキャリアを持っているのに、実際の先生は穏やかそうで上品な雰囲気。 講義内容はとても充実したものでした。
印象的な話はたくさんあったのですが、最初に印象深かったのはホワイトボードにはっていた ガラスに入ったノミの絵。
ガラスのびんを逆さにしたものの中にずっと入れられていたノミは、ガラスをとって自由の身になっても、ガラスの天井の高さまでしか飛べなくなっている
という絵を見せながら、
「 決めつけ 思い込みをしない 」 「 よいところをさがして伸ばす 」 「 子供はほめて育てる 」 の3つの軸をもとに講義は進みました。
その後、ブルグミュラーの数曲をピックして、具体的な指導例。
アナリーゼがとても細かい! 一音一音にいたるまで、一呼吸も入れずに意味や作曲者の意図を考えながら分析を進めます。
でもこのレッスンをしていたら、進むのが遅くて生徒もさぞかし、、、と思いきや、保護者の方の理解もとても重要とのことで、確かに、、、 と
うなづけました。
ひとつの音を出すのに何週もかけることもあるそうで、そうなってくると保護者の方も生徒さん自身も、「 これは何とか頑張らないと
先に進めないぞ、、、 」 と思ってくるので、できちゃうものなんです。 とのことでした。
他にもレッスンにとても役立つ具体例をたくさん聞けたのですが、講義の前半で言っていた
「 一生懸命やって成功する → 成功回路をつくる 」 というのは 音楽を習っている生徒さんのその後の人生でも役立つレッスンを、という
理念がたくさんの人をひきつける理由なのかなぁ、と納得でした。
音楽に限らず、習い事は一部の人を除いて人生の限られた期間にしかしませんよね。
先生のお話にもありましたが高学年になってくると、塾や受験などで辞めていってしまう生徒さんも出てきます。
けれども、子供時代に、習い事を通して、
「 どうやったら成功するか、達成するかを考える 」 力を訓練して
「 目標を達成する方法を身につける 」
「 苦労してできるようになったときの達成感 」 を つかんだ子供たちは、その後の人生において大きく花開いて役立つことができます。
帰りの電車の中でもいろいろ考えさせられる充実した講義でした。