妻一人 子二人

2005.9.26 『妻一人 子一人』としてブログ開設

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【ちょい長め】ジャコキチ

2016年11月20日 00時07分26秒 | Weblog
時は1990年代初頭、世間ではやれミスチルやら、小室ファミリーやらが流行っていた頃、
私は当時のT-SQUARE、CASIOPEA、JIMSAKUといった日本のフュージョンバンドに夢中だった。
フュージョンを熟知していた友人に、半ば強引ともいえる手法でw、引き込まれたのがキッカケである。
ジャズも好きだった。しかし、フュージョン一筋のその友人とは、ジャズの話で盛り上がることはなかった。

楽器が演奏できるようになりたくて在籍していた大学の吹奏楽部で知り合った、一学年下だが同い年のYくんから、
あるベーシストの話を聞いた。当時、彼はジャズに目覚めてから間もなかったと記憶している。
ジャズメンにありがちな破天荒な生涯を、Yくんはアツく語って聞かせてくれた。
また、そのベーシストの作品をこれから探すのだとも言っていた。
「ふ~ん」と私。興味がなかったわけではない。でも、やはり頭の中にはその時も日本のフュージョンが真ん中にあった。

旭川の中心街にあった「玉光堂」のジャス/フュージョンコーナーで、そのベーシストの作品は簡単に見つかった。

「ジャコパストリアスの肖像」

こちらをじーっと見ている、なんともあどけなさの残る顔が印象的だった。

アパートに帰ってきて早速聞いてみたら驚いた。
それまで、チョッパーベースが聞こえてこなければ「つまらん!」の一言で片づけてしまっていたのだが、
このアルバムからは、一切チョッパーベースが聞こえてこない。そればかりか、親指で弾いている様子(スラップ奏法とかいうヤツ)もない。
その時の私には、まさに衝撃的だった。最初から最後まで、聞き流してしまうところがひとつもないほどの作品なのである。

何だこの音は?!なんでチャーリーパーカーの曲がベースで聴こえてくるんだ?!

それまではジャズをベースに、ロック、ポップスやファンク的な要素を加えたさわやかな音楽=フュージョンを好んで聞いていたのだが、
そこからさらに、クラシック、R&B、さらにレゲエとかカリブ音楽といったワールドミュージックに至るまで、
しかも「○○的な・・・」というのではなく、全ての音楽が、高純度で凝縮されているようなアルバムだった。
エレキベースのハズなのに、鍵盤楽器、管楽器、打楽器みたいに聴こえてくるではないか。なんなんだ?!これは???

そんなわけで、これを機にジャコ作品収集の日々がスタートする。
ウェザーリポートの一連の作品、脱退後結成されたビッグバンド、第一線からドロップアウトしてから死ぬまでの作品の数々・・・。
旭川から札幌の実家に引き上げてからは、タワーレコードのジャココーナーを巡回するのが予備校時代の日課であった。
ちなみにお気に入りのアルバムはこれとこれ。
 

購入したほとんどの日本版CDのライナーノーツに登場するのは、日本のジャコ研究家の第一人者であり、
ジャズ専門雑誌「ADLIB」編集長(当時)の松下佳男氏だった。要するに、”ジャコキチのおっちゃん”である。
曲解説は別として、その他についてはいつも同じような内容の話に終始するのだが、まぁ36年弱の生涯なのだから仕方ない。
そうと分かっていながら、ニヤニヤしながら毎回ライナーを熟読する私であった。

昨年、アメリカで公開されたドキュメンタリー映画「JACO」が、日本でも公開されるそうだ。
その話を聞いて、予習とばかりに本屋で目に付いた本を買った。

これは、ジャコの生涯の詳細について述べられているもっとも有名な本らしい。
あっという間に読み終えた。アルコール依存症、薬物中毒、重度の精神病。ちょっと気が重たくなった。
巻末にはかなり詳しいディスコグラフィーが載っていたので、これからとても重宝するだろう。
この本に飽き足らず、我が国が誇るジャコキチのおっちゃんの本も買ってみた。



松下氏の足元には到底及ばないのだが、私もジャコキチのはしくれとして、
久々にアツくなってみようかしらなんて思う今日この頃である。



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