シャボン玉の詩

残り少ない道のりになりましたが、
気持ちをこめて!
ありのままを!

青い飛沫(12)

2017-03-30 09:02:16 | Weblog
年が明けて早々、浦島康子は一週間の入院の後、春樹のもとへと旅立った。
治には何となくそんな予感がしていた。
直前康子は治にしみじみと語っていた。
「私にもしもの事があっても泣かないで。弟二人がいるじゃない、
3人で力を合わせて幸せを掴んでほしいの。そしてね、
あなた達が自分たちの孫と大喜びで遊んでいる姿が目に浮かびます。
健康第一ですよ、どんと構えて男らしく普段の休養を忘れないように。
お父さんのような、あんな死に方は許しません。
それからお嫁さんは元気で明るい人がいいな。
私のような弱い人は駄目ですよ。
正義と邦夫の事くれぐれも頼んでおきます。
それから、治さん、今まで本当にありがとう」

初七日を終えて治は正義と邦夫の3人で今後のことについて話し合った。
母さんはね、われわれの今後の事、何も心配していなかったぞ。
ただね、われわれの子供、つまり孫の顔が見られなかったことを残念に思っているようだった。
我々3人は健康に留意してさすが浦島家の息子達よと言われるように頑張っていきたいな。
それから、これは提案だが、
これからはこれまでのように一つ屋根に暮らすことは叶わず、
4月からはそれぞれが独立して暮らすことになる。
お互いの所在や情報が分らないではいかにも寂しい。
そこでまず一つ、情報や問い合わせの窓口はこの家に住む者が受け持ってほしいと思っているが、
如何であろう。当面は邦夫になるかな。
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