シャボン玉の詩

残り少ない道のりになりましたが、
気持ちをこめて!
ありのままを!

老人と犬(1)(彰ノ介日記)

2016-10-14 13:52:34 | Weblog

今日は何となく体調がよかったので一寸遠出をしてみようと思った。
自転車を引っ張り出し、あの丘へと向かった。
たかだか100メートル位しかない小山だが、この付近ではあそこしかない。
それでも結構な勾配で、肺気腫を患っているこの老人にとっては相当厳しいのである。
麓で自転車を止め、ポツリポツリと歩き始めた。
此処の紅葉はちょっぴりの小振りだが、実はなかなかのものである。
こんな辺ぴな田舎の、何でもないところであるから滅多に人には出会わない。
ひっそりとした森の一角に見事な紅葉が見られるのであるが、一人占めで幸せに浸れる。
まだ少し早すぎたようで、所々黄色に変わり始めた葉が見え隠れする程度である。
それでも心躍らせ、あちらこちら覗き込みながら歩を進める。

30分、ようやくいつもの休憩場所に辿り着いた。
気息を整えるのにかなりの時間を要する。
複式で繰り返し深呼吸をし、脈拍の鼓動が静まってくるのを待つ。

此処から下の方の、段々畑の景色を見ていると不思議なくらい幸せ感に包まれてくる。
左右から延び出た木々の隙間から扇状に遠くに広がる眺めはまさに自然の恵みである。
日頃のごたごたした家事を忘れ、孤独で退屈な鬱陶しい時間を忘れ、
無理やり呑み込む食を忘れ、
こんなつかの間の、この感じが何とも言えず幸福なのである。
出来得れば毎日来たいが、体調は日々悪くなる一方でそれは無理である。
それに、だからこそ偶にはこのような優しい気持ちに浸れるというものである。

ジャンル:
ウェブログ
コメント   この記事についてブログを書く
この記事をはてなブックマークに追加
« おいらだって自立しているよ... | トップ | 老人と犬(2)(彰ノ介日記) »
最近の画像もっと見る

コメントを投稿


コメント利用規約に同意の上コメント投稿を行ってください。

数字4桁を入力し、投稿ボタンを押してください。

あわせて読む

トラックバック

この記事のトラックバック  Ping-URL