Nao'sドイツ環境小話

ドイツ国内の環境ニュースをメインにお伝えします。それ以外にも面白い!と思ったニュースはどんどん扱っていきます。

エネルギー節約に尽力する自治体コンテスト

2005年07月12日 | Weblog

ドイツ環境援助(DUH)によって開催された「エネルギー節約に尽力する自治体コンテスト」でバイエルン州の州都であるミュンヘン市が優勝した。コンテストは住民10万人以上、2〜10万人、2万人以下の3つのカテゴリーに分けて審査された。結果は以下の通り。

●カテゴリー:住民10万人以上の自治体
1.ミュンヘン(München)
2.ミュンスター(Münster)
3.ハンブルクおよびニュルンベルク(Hamburg、Nürnberg)

●カテゴリー:住民2〜10万人の自治体
1.ラーシュタット(Rastatt)
2.フィアーンハイム(Viernheim)
3.ノーダーシュテット(Norderstedt)

●カテゴリー:住民2万人以下の自治体
1.ベッテンベアグ(Wettenberg)
2.オットーブルン(Ottobrunn)
3.シュバルツバルト地方クーニクスフェルド(Königsfeld)

コンテストではドイツ全土から参加した77の市町村を対象に、エネルギー節約・効率向上対策について審査。ミュンヘン市は学校・幼稚園に対して行動モデルを提案したほか、自治体職員を対象としたプロジェクト(英訳:Pro Climate-contra CO2)を成功させた。また新興住宅地においてエネルギー効率の良い宅地開発を実現した。ミュンヘン市のエネルギー消費量は1998年から2003年にかけて12%減少。

カールスルーエにほど近い5万人の住民を抱える町ラーシュタットは1998年から2003年にかけてエネルギー消費量を21.4%削減することに成功した。ギムナジウム(Grundschuleとよばれる基礎学校での4年を終えて入る9年制の高等学校)および自治体所有の建物において消費されるエネルギー対策プログラムにより、1年で100万KWhの電力が節約される。1999年に導入された学校および幼稚園における行動プロジェクトは、3年目ですでに16.4%の電力消費削減、31%の暖房用エネルギー消費削減を達成した。

住民1万2500人の村ベッテンベアグはすでに1990年に村ぐるみでエネルギーマネージメントを導入し、大きな成功を収めた。1998年から2003年にかけてのエネルギー消費削減率は12.5%。特筆すべきはこの期間中に街頭のための電力消費が12.8%減ったこと(筆者注:発光ダイオードの使用とかかわっている事例だった気がする)。専門知識のある住民からなるエネルギー審議会の活躍も大きかったということだ。



<参考>http://www.sonnenseite.com/fp/archiv/Akt-News/6601.php



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酸性化する海

2005年07月05日 | Weblog

現在のところ、多様な種が生息する地域の上層部分の海水PH値は8.2とされている。国際的研究グループの報告によると、2100年までにこの値は最大で0.5ポイント下がると予想される。PH値が下がってもアルカリ性の範囲内には留まる。しかし、この酸性化が敏感な海洋エコシステムにどのような影響を与えることになるのか、具体的なことはわかっていないのが現状だ。
海水の酸性化によって特に被害を受けるのは珊瑚、貝類、ウニ、ヒトデなどの海洋生物だとされている。これらの生物の硬い骨格や殻は炭酸カルシウムから成っているが、炭酸カルシウムは酸に溶ける。ブリティッシュ・ロイヤル・ソサエティの報告によると、気候変動と海水の酸性化がともに作用すれば、熱帯・亜熱帯地域の珊瑚は2050年にも激減する可能性があるとしている。
海水の酸性化の原因は温室効果ガスである二酸化炭素にある。大気中の二酸化炭素は海洋に吸収され、水に溶けた二酸化炭素は酸を形成する。気候温暖化および海水の酸性化を食い止めるには、二酸化炭素の排出を抑えるしかない。海洋、大気圏、生物圏は互いに密接に関わりあっている。この中の1箇所で問題が発生すれば、それは他の2箇所にも必ず影響を与える。被害を正確に予測することはできないが、そこに危険がある限り、十分な対策がなされるべき。二酸化炭素の排出をできる限り抑える、それが一番の防衛策に違いない。
リスクがはっきりわからないから、他の国はこの問題に取り組んでないから、うちの国は行動/対策はしませんよ!というのが、環境保護に取り組まない国の言い訳にされた時代があった。いや、過去形でなく、それを未だに主張する国もあるけれど…。誰がやっている/やってないから、将来のリスクがわからないから、やらない…なんだか子どもの言い訳に聞こえませんか?環境がおかしい。その兆候は実にイロイロなところで目に見える形で出てきています。できることを、できる範囲で。



<参考>http://www.sonnenseite.com/fp/archiv/Akt-News/6587.php



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ヨーロッパが暑い。

2005年06月28日 | Weblog

私は南ドイツに住んで2年目に入ったばかりなので、この気候が異常なのか、普通なのか判断しかねるのだが、ここ2週間ほど、連日30度を越える日が続いている。南ドイツでさえこの状況。さらに南に位置するイタリア・スペイン・ポルトガルなどでは、この猛暑は深刻な問題となりそうだ。

この熱波によりイタリアではすでに7名が死亡している。病院には暑さで倒れた急患患者が次々と運び込まれる。特に暑かった2003年には、イタリア全土で約6,000名が猛暑が直接・間接原因となり亡くなっている。これを踏まえてイタリアの保健衛生省はホットラインを開設したり、社会保険費受領者を集中的に訪問するなどの対策をすでに開始した。

猛暑による被害は農作物にも及んでいる。ある農業組合によると、現在イタリア全土で18万軒の農家が日照りに悩んでいる。ピエモンテ州で米作を営む農家は「あと1週間は降雨なしでもなんとか大丈夫。でもそれ以上続けば収穫は絶望的。」と言う。収穫のために雨は不可欠だが、少なくともここ数日は高温少雨が続きそうだ。

さらに猛暑は電力供給でも問題を引き起こす可能性がある。いくつかの都市では40度近くまで気温が上がっている。クーラー・扇風機の使用が増えれば電気供給ネットがダウンしかねない。実際2年前には一時的に電力供給をストップせざるを得ない状況に追い込まれたことがある。イタリアのテレビ報道によると、数日中にも電力供給が止められる可能性があるということだ。

この猛暑が続けば、暑さそのものおよび水不足が大きな問題に発展する可能性がある。これもやはり温暖化の影響なのか?恵みの雨が待たれる。



<参考>http://www.tagesschau.de/aktuell/meldungen/0,1185,OID4472852_REF1,00.html



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EUにおける温暖化ガス排出量は増加

2005年06月25日 | Weblog

ヨーロッパ環境エージェントの最新評価報告によると、EU加盟25カ国が2003年に排出した温暖化ガスは2000年比で1.5%増加した。EU15カ国で見ると、この数値は1.3%、53トンとなる。温暖化ガス排出量増加の原因としては、発電のために利用される石炭の量が増えたことが大きい。石炭はほかの化石燃料に比べ、二酸化炭素排出量が多い。2003年第一四半期は特に寒さが厳しく、暖房需要が高まった。

今年発効した京都議定書によると、EU15カ国は2008−20012年の温暖化ガス排出量を1990年比で平均8%下げなくてはいけない。今回の調査結果は、温暖化ガス排出量削減に向けて加盟各国の更なる努力・協調を求めるものとなった。しかし、2003年時点で排出権取引などのメカニズムはまだ機能していなかった。温暖化ガス排出削減を実現するためのすでに導入されている、あるいは計画・調整中のメカニズムがきちんと機能すれば、京都議定書の目標を達成することは大いに可能だ、とEU委員会のDimas氏は語っている。

京都議定書における温暖化ガス排出削減目標は通常、各国ごとに決められている。グループでこの目標に取り組むEU。目標達成のためには、常に目標設定→実施監視→達成度確認を繰り返していかなければいけない状況はほかの国と変わらないが、EUの場合ここに各国の利害が絡んでくる。いかに言い訳せずに、自国の割り当て分の削減量を達成できるか?EUへの信頼・EUの結束が揺らいでいる今、本当に目標達成は可能なのか?これからの展開が注目されるところ。


<参考>
http://www.nordschwarzwald.ihk24.de/PFIHK24/PFIHK24/produktmarken/index.jspの最新環境ニュースの記事から


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ヨーロッパ最大の森林バイオマス発電所、2006年ウィーンに。

2005年06月23日 | Weblog

シーメンス社は現在、2006年夏稼動予定でウィーン(オーストリア)に「森林バイオマス発電所」を建設中だ。完成すればこれはヨーロッパ最大のものとなる。この発電所では折れた木・枝、剪定の際に発生する枝の切れ端などの森林バイオマスを利用することでエネルギーを得る。

発電のメカニズムは蒸気発電と同じ:燃やされたバイオマスから発生する熱が水釜の水を沸騰させ、蒸気を発生させる。水蒸気はタービンを回し、発電機を通して、電力が発生する仕組み。通常、タービンを通った後の水蒸気はすぐに冷却されるが、今回の発電所ではこの水蒸気をもう一度釜を熱するために利用する。これによってこのタイプの発電所では異例の熱効率80%を達成する。

この小規模発電所は24.5メガワットの電力を約5万世帯に供給するとともに、37メガワットの遠距離供給熱エネルギーを提供するものになる予定。

植物は成長の過程で二酸化炭素を吸収(必要と)して、その吸収した分と同じだけの二酸化炭素が燃焼時に発生するので、バイオマスをエネルギー源として利用しても二酸化炭素は発生しないと言うことができる。ところが、再生不可能な原料(石油・石炭など)から余分な二酸化炭素が発生し、温暖化を促進させる。

シーメンス社はこの他にもメッケンブルク・フォアポマン州マルヒン市(ドイツ)にユニークなバイオマス発電所を建設済み。この発電所では、近隣のゲル化剤*工場から出るレモンの皮が一部エネルギー源として利用されている。発電所は工場に作業工程中に必要な蒸気を提供している。


*ゲル化剤とはゼラチンなどのこと。


<参考>
http://www.wiwo.de/pswiwo/fn/ww2/sfn/buildww/id/133/id/115473/fm/0/SH/0/depot/0/index.html


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母乳中に300種類以上の有害物質

2005年06月17日 | Weblog
ドイツ環境自然保護同盟BUNDが6月15日に発表したところによると、母乳に含まれる有害物質は増える傾向にあるという。今回の研究の結果、母乳中に300種以上の合成化学物質が確認された。厳しい禁止規制のおかげで、毒性の強い物質であるPCB(ポリ塩化ビフェニール)、DDT(有機塩素系殺虫剤)、ダイオキシンの母乳中の成分は減少した。その一方で、可塑剤、防炎剤、香料などの新たな危険物質が多く発見され、これらはさらに増える傾向。

合成化学物質は発育の妨げとなる可能性があり、特に乳幼児にとっては大きな危険。さらに免疫システムに障害を引き起こしたり、発癌率を高めたり、脳の発育を妨げるなどの弊害を引き起こすおそれもある。

EU内では現在10万種以上の化学物質が生産されている。そのうち97%の物質についてはリスク分析がまだなされていない。ここで注目されるのがREACH。REACHは化学物質の登録・評価・許可をすることによって、化学物質の動きを監視するシステム。REACHの導入をめぐっては、以前からEUレベルで議論されているが、正式導入については10月のEU議会での決定を待っている状態。EU委員会はこれによって、未分析物質についてのリスク分析をすすめ、懸念すべき物質の使用については特別許可制を用いり、将来的には無害物質の使用のみを認めることを目指す。

「REACHによって初めて母乳中の有害物質を減らすことが可能になるのではないか。」とBUNDはREACHの効果に大きな期待をよせている。


<参考>
http://www.oekonews.de/id/4481/franz-alts-sonnenseite-bund-studie-immer-mehr-schadstoffe-in-muttermilch/

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