[WWF]へーげる奥田の空談言説

サークル「WWF」主宰・へーげる奥田が適当に告知したり興味の対象について論じたりするウェブログである。

児童ポルノ規制について

2008-03-17 00:35:36 | Weblog
年度末の繁忙期がやや治まってまいりました。しかしサラリーマンは休みが少なくていかんですな。知り合いの漁師さんなんか年間3ヶ月仕事をしてあとはバケーションですよ? ていうか特殊事例?

で、現在腹立たしいことをいくつか想起してみますと、そのほとんどがインターネットを介する現象というのはやや不健全な話ですが、そのひとつに児童ポルノ禁止うんぬんというのがあります。
正直なところ、私はいまから20年ほど前は退廃的なコミックマーケット文化にかなり嫌悪感をもっていて、児童ポルノ関係はもっと規制を強化するべきだという考えだったものですが、現在はある程度考え方が変わってきています。
まず大きな原則として、国家等が個人の思想信条等に容喙することは、公共の福祉に対して定量的な実害がないかぎり避けるべきだと考えています。実在の児童に対する児童ポルノは、多くの場合いわゆる「商業的性的搾取」であることが多く、またその現実的方法として誘拐やら監禁やら殺人やらが起こるという状況があるため、たしかにこれを商業的ベースとして規制することは妥当な方法だと思います。
ただ、何ですか「準児童ポルノ」って。実在の被写体のない絵などまで規制対象にするというのはどう考えても論理的な発想ではありません。なんでそういう発想に? と思ってググってみましたが、なんか「世論」以外に明確な根拠は見あたりません。
以前に「論争のためのタバコ煙害問題」という文章で書いたことがありますが、そもそも猥褻画像の規制というのも、どうも胡散臭い部分があります。
「人によっては、青少年に猥褻画像などを見せると青少年犯罪が増加すると主張しますが、この主張にはほとんど根拠がなく、せいぜい「自分だったら猥褻画像を見ると犯罪がしたくなるから他の人もそうだろう」といった憶測でものを言っているにすぎません。統計では、日本の青少年犯罪の発生率は1960年代ごろがピークですが、この時代は今より猥褻画像等の規制は強力でした。また、日本よりも猥褻画像等の規制の強い韓国では、暴力犯罪の発生率が日本よりも有意に高いと言えます。つまり、少なくとも統計で見るかぎり、猥褻画像等の自由化と青少年犯罪の発生率の間には、負の相関性があると言えなくもありません」というのがこのときの文章ですが、基本的な考え方は現在でもかわらず、CGや絵画を規制する合理的なロジックは、あいかわらず私には考えつきません。「準児童ポルノ」だとかいう怪しげな概念を創作して何でもかんでも規制だとか言ってる人には、とにかくもっと論理的な説明を要求したいところです。
まあ、それでもその「準児童ポルノ」とやらを取り締まるのだとかいうのであればそれはそれでひとつの社会的コンベンションですからいいんですが、そうするとこういうハダカの「児童」がいっぱい描かれたたぐいの絵は「準児童ポルノ」ですからみんなこうですな。いやはや。

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