誤読の自由と、エヴァンゲリオン破。

2009-10-08 17:10:15 | 携帯だお(^ω^ )
本州での公開から遅れること三ヶ月。やっとエヴァンゲリオン破が、沖縄に上陸しました。おせーよ、カス!
本当に待ち遠しかったのだけれど、「初日の一回目に行くのは張り切っているみたいで凄く恥ずかしい」という性格なので、平日に見に行こうと思っていました。
しかし、公開初日、図らずも早起きしてしまい、「まあ…とりあえず行くだけ行ってみるか…」のノリで一人で行くことに。

新聞の映画欄のエヴァの部分には、「初日に関しては整理券をお配りいたしますので~」的なことが書かれていた。20年近く沖縄にいて、映画館が満員なんて見たことない俺からしてみれば、ものすごいハードルがあがるわけですよ。
どんだけ、来んねん。土曜の朝から、お前らはアニメの映画見に来て、親御さん悲しむぞと。
そう思いながら、映画館に着き、見てみると長蛇の列!とまではいかないまでも、結構並んでいる。

よく、スターウォーズや、踊る大捜査線とかの話題作映画のように、公開初日に並んでまで見る人をワイドショーで見ては、こいつらはどんだけ暇なんだよって思ってたのだけれど、あれほどの熱量はなくとも、「映画のために並ぶ人」というのをまさに都市伝説としてしか認識していなかった俺としては、それを初めて見たのはちょっと良い経験になった。

話題作とはいえ、エヴァンゲリオン。明らかにワイドショーでみるような元気のある人たちはいない。
全員が全員、会話はほとんどなく、DSやって時間つぶしている人の多いこと多いこと。とにかく明らかに負のオーラが漂っている。

よし、これは帰ろう。

と思い、いったん帰りかけたのだけれど、いや、俺に足りないのは「お祭りに参加するという気概」だと思い直し、二回目の上映でも良いやと決めて、列に並ぶことにしました。

結局、列には一人で45分近く並んだのだけれど、その45分は地獄の45分だった。ちょうど後ろに並んだ3人組が、典型的なキモヲタで、その会話の気持ち悪さったなかった。しかも、不運なことにi-podは電池切れ。
ケンドーコバヤシが言うところの、「完全にメダパニ食らっとるやろ」状態ですよ。こっちは、並ばなきゃ良かったと思っていて、やっちまったなー的な「クールポコ状態」ですからね。
しかし、あいつらって決められたパターンで話してるでしょ。
綾波がどーの、アスカがどーの、つんでれがどーの。くたばれ!
(会話を聞いているうちに判明したのが、僕と同じ高校でしたとさ)

彼らの会話をmp3にして、CDに焼いて、これgreeeeeeeeenの曲だからとかあげるよとか言って、女子中学生に渡したら、泡吹いて倒れると思いますよ。

話しを戻して、列に並んでいた俺は


「結局さ、エヴァンゲリオンのテーマってのは如何にして、ディスコミュニケーションと戦うかっていうのが根底にあってさ。本来なら映画を複数で鑑賞しに来ている時点で、もうエヴァのテーマからかけ離れているわけよ。そういう奴らには本質を理解することは出来ないよね。俺みたいに、一人で来てるってのが正しいわけよ。使途もさ、人間関係における事故のメタファーであってさ……。でも、これもテーマの一つに過ぎないってことは分かってるよ。エヴァンゲリオンの凄いところってのはさ、筒井康隆が『読者には誤読の自由がある』って言っていたんだけれども、この誤読の自由が無限に出来るってところにあるんだよね。たとえば……」

という理論武装により、一人で来ていることを完全に正当化して45分を過ごしました。(メダパニ食らっているやつらの攻撃から身を守るために、自らもメダパニを食らっている状態になったという説もある。)

苦行や、中世の拷問に近いことを受けながらやっと上映の時間に。
幸運なことに一回目の上映で見られることになり、しかも、一人で行ったために、整理券が結構後ろの番号だったにも関わらず、結構良い席に座ることが出来ました。

上映が終わり、電気がぼんやりとともり始めて余韻に浸ろうとしたその瞬間、中途半端な拍手が。

やめろ!
そんな恥ずかしさや、ためらいがちなことがにじみ出ている拍手はやめろ!
それは国際的な場所でだから似合うのだ!
ここに演者や、関係者はいない!

という最後にハプニングもありましたが、まあ今後この映画を見るたびに、「ああ。初日の第一回で見たなあ」という記憶のしおりが出来たのでよしとします。



写真は、無料のエヴァのちらしを、100均でかった額縁にいれたもの。
コスト100円にしてはめちゃくちゃ満足している。
劇場で、グッズ売ってはいたけど、あまり心引かれるものはなかった。


【エヴァ見た人用の感想】


・今回は戦闘シーンがスピーディーだったために物足りない気はしないでもなかったが、それはそれでよかった。

・序ではテレビとほぼストーリーは同じだった点に比べ、破はポイントは同じだったようなものの、違う展開になっていて楽しめ。何かで見たが、今回はテレビシリーズとは違う次元であり、テレビシリーズとつながっていて、それが一巡したあとの世界だと聞いた。ジョジョに続く、スティールボールランのような存在といえば分かりやすいか。

・渚くんの「今度は君だけでも幸せにするよ、シンジくん」という台詞が、上のことを物語っていて、なおかつこの台詞は、庵野監督自身のものとして考えてもマッチする。

・そうなると渚くんは、エンジェル(使途)ではなく神の視点を持ってしまったということになる。それが今後どうなっていくのか楽しみ。


・戦闘シーンはとある理由により、BGMで笑ってしまった。

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