朝顔

日々の見聞からトンガったことを探して、できるだけ丸く書いてみたいと思います。

スーパー歌舞伎Ⅱ 大阪松竹座

2014-04-22 | 伝統芸能
「空ヲ刻ム者」ー若き仏師の物語ーという題名で、市川猿之助が仏師を演じます。



道頓堀にある松竹座です。



とても評判がよく連日満員であったようです。(4月20日で千秋楽)



さて、題名の「空」はなんと読むのでしょうか。このタイトルからは、どんなストーリーなのか皆目想像がつきません。

「そら」、「くう」、「から」・・・?

実は、最後に近い場面でおこる出来事の伏線になっていました。

才能に恵まれた二世仏師十和(猿之助)と、村長の息子で官吏をめざす幼なじみ一馬(佐々木蔵之介)の数々のトラブルとそれらを乗り越える成長物語です。

仏教が貧しい農民を救えない、仏像は支配者階級のアクセサリーだと十和は考えます。仏師の父が制作した仏像を受け取りに来た役人を誤って殺害してしまうところから波瀾万丈の物語が過激に展開していきました。

途中の幕間休憩が30分あるので、入場するときに玄関前で予約しておいたうなぎ丼、相方はカニ鶏そぼろドンブリとお茶を美味しくいただきました。やや割高ですが場所代でしょう。



さて終盤、貴族の注文で出来上がった仏像を十和が厨子を開けて披露する場面で、実は仏像は入っていなくて木くずが空を舞います。「から」の仏像です。仏は信ずる人の心にある。

その後、追手たちに追われる。歌舞伎独特の戸板を使った大立ち回りがあり、セリやスッポンを使って突然人物が現れます。巨大な不動明王が動いたり、真っ赤なライトがあたり火事を表現する舞台となりました。。

一馬は出世のために野心をもつ朝廷高官の部下になっていましたが、説得により改心して十和につく。

そして二人して、ソラを飛んで悪漢退治に向かいます。

スーパー歌舞伎では、このワイヤーに吊って劇場の高い場所をふわりふわりと飛び、空中で見得を切るのが定番になっているので、観客は大喜びでした。

ああ面白かった。

共演の佐々木蔵之介さんは、京都出身の俳優(歌舞伎役者ではなく)で実家は酒造会社「佐々木酒造」です。売店にはその清酒が並んでいました。



道頓堀の適度な雑多看板が気持ちを和ませてくれました。



このグリコの大看板は老朽化したので、この夏以降に作り変えると報道されています。名物の両手をあげて走るランナーの姿は変えないようですが。
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