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【論考】トランプ政策が原油市場に与える影響~需給緩和要因だけでなく、需給引き締め要因も無視できず~

2017-05-17 | 論考

  

【論考】トランプ政策が原油市場に与える影響~需給緩和要因だけでなく、需給引き締め要因も無視できず~

トランプ政権の誕生を受け、米国のエネルギー・環境政策に関心が集まっている。

オバマ前政権が地球温暖化対策や環境保護を重視したのに対し、トランプ政権は化石燃料の開発や活用を重視する政策へと大きく転換し始めている。外交・軍事政策の変化や、新たな経済・財政政策による景気や為替の動きなども含め、トランプ政権の政策が原油市場に与える影響が注目される。
 
トランプ政権のエネルギー・環境政策をめぐっては、環境規制の緩和による資源開発の促進という側面に注目が集まりやすく、原油需給の緩和要因として捉えられることが多い。
 
実際、①連邦政府所有地での資源開発の促進、②シェールオイル開発をめぐる規制の緩和、③原油パイプラインの建設促進、④メタン排出規制の緩和、などが米国の原油生産の拡大に寄与すると予想される。加えて、対ロシア制裁の緩和やドル高の進行なども、原油価格の下押し要因となる可能性がある。
 
もっとも、トランプ政権の政策は、原油需給の引き締めを促す側面があることにも留意が必要である。
具体的には、自動車燃費規制の緩和や、拡張的な財政政策による米国景気の上振れが、米国の原油需要を押し上げると見込まれる。
 
また、トランプ政権の外交・軍事政策が中東情勢の緊迫化を招けば、イランをはじめとした中東産油国の生産が下振れる恐れがある。
 
トランプ政権の期間中は原油価格の下振れが意識されやすい状況が続く可能性が高いものの、同時に原油価格押し上げにつながる政策も無視できず、価格下押し圧力が一方的に強まる展開とはならないだろう。
 


    
ジャンル:
海外
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