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【論考】フランスの真の問題は、EU内地盤沈下だ

2017-05-19 | 論考


【論考】フランスの真の問題は、EU内地盤沈下だ

5月7日に行われたフランスの大統領選では予想通りマクロン氏が勝利し、市場はこれを大きく好感して「マクロン相場」になっている。市場は、ひとまずルペン候補勝利に伴うEU離脱不安等のリスクシナリオから解放された状況だ。
 
それでは、これで欧州の不安はなくなったのか、フランスの不安は後退したのだろうか。
.......、短期的には確かに安心感が生じたが、中長期的には必ずしもそうではないというもので、むしろ、問題が5年後の選挙に先送りされたのではないかというのが本稿の結論である。
 
そもそも、フランスにおける不安の背景にはフランス経済の地盤沈下があり、その裏側にはドイツの一人勝ちがある。
 
........ユーロ圏の経常収支推移である。ドイツが一人勝ちの一方、フランスは数少ない経常収支の赤字国で、その格差が拡大する状況にある。

今や欧州債務危機の元凶であったギリシャ・ポルトガル等の南欧諸国では経常収支が黒字に転換している。しかし、その代償として南欧は極端な緊縮財政を求められ、高失業にあえぐ状態にあり、この構造問題への不満がフランスも含め反EU機運につながっている。
 
格差に伴う構造問題は、マクロン氏の勝利で変わるものではない。こうしたマクロ環境が続く限り潜在的な不満は高まるだけに、たとえ今回はその閾値までには達しなかったとしても、このトレンドが続けば5年後には本当に反EU勢力が政権を握ることもありうるのではないか。
 
 
 
     
ジャンル:
海外
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