JAPAN BRIEFING:エグゼクティブのため情報検索サービス

エグゼクティブのために、政治・行政・経済・ビジネス・安全保障・外交を中心に情報を提供、論点整理をお手伝いするブログです。

【論考】アメリカ政権交代に伴う温暖化対策への影響とわが国の対応

2017-05-18 | 論考

 

【論考】アメリカ政権交代に伴う温暖化対策への影響とわが国の対応

ドナルド・トランプ氏がアメリカ大統領に就任したことにより、温室効果ガスの排出削減を目指すパリ協定の先行きがにわかに不透明となってきた。就任早々、トランプ大統領は、「An America First Energy Plan(新エネルギー計画)」を発表し、3月28日には、前政権の温暖化対策を撤廃する大統領令に署名した。オバマ政権下で抑制的であったエネルギー開発の方針を転換する方針である。前政権が2025年までに2005年比26~28%の削減を公約した国際的な温暖化対策の枠組み(パリ協定)からの離脱にも、早晩着手する見込みである。
 
こうしたトランプ政権の運営方針の背後には、彼の支持層である、いわゆるラストベルトに暮らす元々中産階級であった有権者達がいる。ラストベルトには、かつてアメリカ経済を支えた石炭産業や鉄鋼業を代表とする重厚長大産業が集積しているが、こうした産業群は、すでに国際競争力を失っている。エネルギー多消費型産業である石炭産業や鉄鋼業が主力産業であるこの地域において、トランプ大統領への雇用創出にかける期待は強い。
 
しかし、すでにアメリカでは、石炭から天然ガスへの転換と省エネが着実に根付いている。とりわけ省エネに関しては、1991年以降一貫して年率▲1.9%でエネルギー原単位が低下しており、今後もこうした傾向が大きく変わるとは考えにくい。トランプ政権の政策による成長率の押し上げを見越した年率2.6%の成長シナリオでも、2025年の二酸化炭素排出量は66.7億トンで、2005年比▲10%となることが見込まれる。オバマ政権が目標としていた同▲26~▲28%には届かないものの、緩やかな減少は続くことが見込まれる。........
 
 

     

ジャンル:
海外
この記事についてブログを書く
この記事をはてなブックマークに追加
« 【論考】ニュージーランドの... | TOP | 【論考】求められる20~40代... »

Related Topics