げなだべげな

長崎から福島へそしてさいたまへ→そして長崎へ

愛は一番いれてる

2017-04-10 14:52:10 | 日記
同じ系列の別のお店で蕎麦を打ちはじめた20代の女の子から、こんなラインをもらいました

「他のスタッフにはいえないけど自分の打つ蕎麦は美味しいと思ってます。愛を入れてるから、、笑笑」

去年の夏から蕎麦打ちを習い始め、私がいる製麺室にも練習にきた時に何度か一緒に打ったことがある若い女の子です

そして、、こう続いてました

「この前、常連さんが来て、自分はいままで蕎麦つゆの味ばかり気にしてて蕎麦の味はあまり気にしてなかったけど、今日の蕎麦は美味しいね、、と言ってもらったとか。なんとなんと、その蕎麦、私が打った蕎麦だったんですよー。めっちゃ嬉しいです。

私はお店のそば打ちメンバーの中でも技術的には一番下だと思いますが、これだけは、言えます。愛は一番いれてる、、」と


愛は一番いれてる


私も自分のことのように嬉しくなりましたっ

彼女が蕎麦打ちを練習しはじめた頃、今日は彼女のお母さんが上京してくるから、自分が打った蕎麦をお母さんに食べてもらいたいんだと言いながら打ち台に向かったことがあるんです

でも、、途中で、生地が破れかぶれになってしまい、、、しっちゃかめっちゃか

「もう、できない。無理です」と言って作業の手を止めてしゃがみこんでしまいました

破れかぶれの生地を見た私も内心は「あっちゃあー」と思ったけど「大丈夫だよ。破れてるところはあるけど、畳んで切ったら、まだ少しは蕎麦になるところがあるから。お母さんに食べてもらうための蕎麦、あきらめずに最後まで打ってみよー

愛があれば、絶対、蕎麦になるから、大丈夫、大丈夫」

横で打っていた私は、ただ見てるだけで一切あえて手を出すことはせず、彼女はなんとか最後まで切りの作業を終えました

包丁で手を切ってもしまいましたが、、

そして、長いの短いの太いの細いの不揃いの、最初から最後まで自分が1人で打った蕎麦、お母さんに食べてもらうために打った愛の入った蕎麦を舟に入れて、大事に持って帰ったことがありました

今日のラインには「これからも、愛をたっくさんいれて頑張って蕎麦を打ちますね」と結ばれていました

「私ももっと愛を込めて打つようにしようっと。ありがとう」と彼女に返しました(笑)

私たちは、営業用の蕎麦を限られた時間の中で大量に打たなきゃいけないので、丁寧に丁寧に時間をかけることにはやはり限りがあります

ただ、蕎麦を打つにあたって、限られた時間ではあるけれど、自分の気持ちはいっくらでも込めることができますっ

蕎麦に対する愛、食べて頂く方に対する愛

あと私の場合は、打たせてもらっていることへの感謝、そして、手や体が動くことへの感謝、もっともっと大きくとらえれば「生」への感謝、「自然」への感謝

おっと、話はずれましたが、、、

彼女との合言葉は「私たち、愛を入れることができる《手打ちだから、、》ねっ」

愛を込めなかったら、切りがいつも揃った、しかもあっと言う間にできる機械打ちの蕎麦でいいんだもんねー

ラインをもらい、心がほっこりした一日でした

蕎麦を通して人とつながる

蕎麦を通して人と心を通わせる

いいですねっ

ありがたいです