ガウスの旅のブログ

学生時代から大の旅行好きで、日本中を旅して回りました。現在は岬と灯台、歴史的町並み等を巡りながら温泉を楽しんでいます。

旅の豆知識「東海道中膝栗毛」

2017年07月16日 | 旅の豆知識
 江戸時代には、一般庶民が自由に旅行できたわけではありませんが、寺社参拝の旅などは許されていて、結構盛んにおこなわれていたのです。
 その中でも、現在の三重県にある伊勢神宮参拝の旅は、“お伊勢参り”と呼ばれてとても人気があって、日本全国から参拝者が来ていました。中でも、約60年に一度の周期で起こった多数の民衆が爆発的に伊勢神宮に参詣した現象のことを“お陰参り”といっています。
 記録的に主なものは、1650年(慶安3)を初めとして、1705年(宝永2)年、1718年(享保3)、1723年(享保8)、1771年(明和8)、1830年(文政13)の6回にわたると言われています。1830年(文政13)のときは4ヶ月間に宮川の渡船場を渡った者が約428万人だったというものすごい数でした。これらの参宮人のために、沿道の住民による施行が行われ、そのために、着の身着のままで、旅費がなくても参宮できたのでこの名があるともいわれています。またお陰参りでも、年少者が、親や雇い主などに無断で参宮することをことを抜け参りといいました。
 このようにとても人気のあった“お伊勢参り”を題材として、弥次郎兵衛と喜多八が失敗を繰り返しながら東海道から伊勢神宮そして、京都・大坂を旅する滑稽談が、十返舎射一九著の『東海道中膝栗毛』です。
 当時としては、大ベストセラーになり、これを読みながら、東海道などを旅した人も少なくなかったと思われます。

〇{十返舎射一九}とは?
 本名を重田貞一といい、1765年(明和2)駿河府中(現静岡市)に生まれ、江戸へ出て武家奉公後、一時大坂で暮らし、20歳代末に再び江戸に出てきたとされます。
 版元の蔦屋で働きながら、当時流行の戯作を手がけ、黄表紙、洒落本、滑稽本などのジャンルにわたる作品を次々に出して、世間に認められるようになりました。
 その中で、最も知られているのが『東海道中膝栗毛』で、以後、全国にわたる道中記『金草鞋』等も書いています。広い分野での文筆活動を続けましたが、1831年(天保2)67歳で没しています。

〇『東海道中膝栗毛』の旅とは?
 十返舎一九著『東海道中膝栗毛』は、亨和2年(1802)から出版されました。弥次郎兵衛(弥次さん)と北八(北さん)が、江戸の長屋を旅立ち、東海道を西に向かい、伊勢参宮するまでに、さまざまな滑稽を演じる物語です。
 当時庶民の間でもお伊勢詣りがブームとなり、毎年多くの人が訪れていましたので、ちまたに普及し、ベストセラーとなりました。文中には当時流行の狂歌が散りばめられています。
 ものすごい人気となったので、次々と続編が出され20年にわたり、西日本から中山道を帰るまで続きました。

☆『東海道中膝栗毛』の旅の行程

(1日目)
 ・早朝長屋を立つ
 ・子供同士の抜け参りにだまされる。
 ・戸塚宿の旅籠に泊まる。
(2日目)
 ・茶屋で熱い団子を食べる。
 ・弥次さん駕篭に乗る。
 ・小田原宿の旅籠に泊まり、北八が五右衛門風呂の底を踏み抜く。
(3日目)
 ・道中ふんどしを頭にかぶって恥をさらす。
 ・三島宿の旅籠鶴屋に泊まり、夜すっぽんに食いつかれる。
(4日目)
 ・胡麻の蝿に有り金全部盗まれる。
 ・蒲原宿の木賃宿へ泊まり、夜這いに失敗する。
(5日目)
 ・府中宿の旅籠よね屋へ泊まり、金策に成功する。
 ・安倍川遊郭で豪遊する。
(6日目)
 ・田舎親父と一悶着有り、茶屋で食い逃げされる。
 ・安倍川越えで盲人をだまし、川に落とされる。
 ・丸子宿のとろろ屋で夫婦喧嘩に合う。
 ・岡部宿の旅籠相良屋へ泊まる。
(7日目)
 ・大井川渡しで偽侍を演じ、人足賃をねぎろうとしたがばれる。
 ・日坂宿の旅籠へ泊まり、巫女と一悶着ある。
(8日目)
 ・茶代として64文払う。
 ・浜松宿の旅籠に泊まり、幽霊騒ぎにあう。
(9日目)
 ・新居への渡しの中で蛇騒動。
 ・篭かきの金を使ってひと騒動。
 ・御油の松並木で北を狐と間違えて縛り上げる。
 ・赤坂宿の旅籠に泊まる。
(10日目)
 ・草鞋代をねぎって一悶着。
 ・宮宿の旅籠鍵屋に泊まる。
(11日目)
 ・七里の渡し舟の中で小便騒動。
 ・四日市宿の旅籠に泊まり、石地蔵を抱いて寝る。
(12日目)
 ・馬に乗ったが、借金騒動に巻き込まれる。
 ・偽十返舎一九事件。
 ・松阪宿の木賃宿に泊まる。
(13日目)
 ・江戸の米屋太郎兵衛の大々講に紛れ込む。
 ・妙見町の旅籠藤屋へ泊まる。
 ・古市の千束屋で女郎と遊ぶ。
(14日目)
 ・内宮参拝後藤屋へ戻って出立。
 ・外宮参拝。
 ・天の岩戸で弥次さん腹痛を起こす。
 ・広小路の旅籠に泊まり、藪医者の診察で一騒動起こる。
(15日目)
 ・伊勢本街道を経て、奈良から京都に向かった。
    ↓<この間の旅程は省略されていて不明>
 ・伏見、京、大坂と遊ぶ

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