2017/03/15(水)
●４年目の“官製春闘” 政府主導の賃上げ 息切れ感も・春闘で 大手企業の経営側が 労働組合に 回答を出す集中回答日を 迎えた。安倍政権が 賃上げを要請する いわゆる“官製”春闘は 今年で４年目。しかし、政府主導の賃上げに 息切れ感も出始めている。金属労協では 企業から回答の電話が 次々と鳴った。トヨタ自動車の今年のベアは 1,300円と 去年より200円低い額。自動車は ホンダを除いた多くの企業が 去年を下回る額で回答した。また 電機業界も 統一交渉の結果、すべての企業が1,000円と 去年を500円下回る回答だった。世界経済の不透明感を背景に いま企業は賃上げに 慎重になっているのだ。また ベアによる人件費の増大も 足かせ。雇用と賃金に詳しい 日本総研の山田久氏は、政府の要請を受けた賃上げに 限界が見えていると したうえで、働き方改革の議論を平行して 進めることが重要だと 指摘する。
●都心の百貨店が相次ぎ改装 テナント誘致の動き 広がる・15日、東京・池袋の東武百貨店池袋本店で 家具チェーン大手のニトリが オープンした。１フロア全体の６割を占める 3,800㎡の面積に ニトリがテナントとして入った。その結果、東武百貨店のテナント比率は 10％になり、従来の６％より 高まる。守本店長は「デイリーで買っていただくニトリと 特別なときのギフトを含めた需要の東武百貨店」と話す。さらに、東武百貨店とニトリは お互い アプローチできていなかった客層を 補完できるという。一方、去年 閉店した「プランタン銀座」の跡地には「マロニエゲート銀座２＆３」がオープンした。123店舗が出店しているが、売り場全体の面積の約９割が テナントだ。残り１割は マロニエゲート銀座がつくる売り場で、ファッション雑貨を 主に扱っている。プランタン銀座では、テナントは １割程度だったが、安定した家賃収入が得られるため、テナントの比率を 大幅に拡大した。
●“オランダのトランプ”率いる自由党 総選挙で躍進か？・オランダの野党・自由党の党首であるウィルダース氏は、ＥＵからの離脱や イスラム教の移民排斥を 訴えていて、「オランダ駐在の トルコ大使を追放すべきだ」などの過激な発言から“オランダのトランプ”とも呼ばれている。いまオランダで行われている総選挙では、ウィルダース氏の自由党が躍進し、イギリスのＥＵ離脱のように ヨーロッパや世界に 大きな影響を与えかねないと 懸念されている。世論は 真っ二つで、支持率も拮抗している状態だが、過半数を取る見込みは低く、政権を取る可能性は低いと 見られている。しかしながら、ウィルダース氏の自由党が躍進すれば、他のヨーロッパ諸国の選挙にも 影響を与え、ＥＵには 打撃になりそうだ。
●稲田大臣追及続く 与党幹部から苦言・国会では きょうも学校法人「森友学園」をめぐる 国会答弁を訂正した稲田防衛大臣に対する追及が 集中した。民進党の杉尾秀哉議員が「自ら身を引くべきだ」と迫ったのに対し、稲田大臣は「誠実な答弁を心がけ、防衛大臣として 誠心誠意、職務にまい進していきたい」と重ねて、辞任しない考えを 示した。一方、公明党の井上幹事長は 自民党の二階幹事長らと都内で会談し、稲田大臣について「防衛大臣という重責を担っている。答弁の重みを考え、慎重に答弁すべきだった」と指摘し、苦言を呈した。
●中国 トランプ政権けん制も経済に懸念・中国に強硬な姿勢を見せる アメリカのトランプ政権。李克強首相が 強くけん制した。中国の今年の方針を決める全人代＝全国人民代表大会後の会見で 李克強首相は、為替政策や貿易で 中国に圧力をかけるトランプ政権をけん制した。李首相は また 今年の目標として掲げる ＧＤＰ6.5％前後の成長の達成について「簡単ではない」との認識を示した。さらに「中国国内の金融部門に 無視できないリスクがある」と分析したうえで「世界の政治経済に 不確定な要素がとても多い」と、海外情勢が 中国経済に与える影響について 懸念を示した。
●東芝 内部管理体制確認書を提出・東芝は きょう、東京証券取引所に 内部管理体制確認書を提出した。東芝は、2015年の不正会計問題で「特設注意市場銘柄」に指定されており、確認書の再提出を求められていたが、きょう付で 上場廃止の恐れがある 監理銘柄にも 指定された。東証が 数ヵ月かけて審査し、改善が不十分と判断した場合、東芝は 上場廃止となる。これを受け、東芝の株価は大幅に下落、下落幅は 一時 およそ14％まで達した。
●米次期通商代表「日本が第一の標的」・アメリカ通商代表部の代表に指名された ライトハイザー氏は 14日、アメリカの農産物の輸出を増やす市場として「日本が 第一の標的になる」と述べ、２国間交渉を通じて 日本に 市場開放を促す考えを明確にした。これは、ＴＰＰ＝環太平洋経済連携協定からの離脱後の政策方針について 答えたもので、各国との２国間交渉で「ＴＰＰを上回る合意を目指す」としている。
●楽天 ドローン管理システム提供へ・楽天はきょう、ドローンを 安全に運用するための管理サービスを 今年半ばまでに始めると 発表した。楽天は 世界各国で ドローンが飛行する空域の管理システムを提供している アメリカのエアマップ社と「楽天エアマップ」を設立した。ドローンの活用が期待される中、楽天エアマップでは、複数のドローンの飛行状況の確認や、飛行可能ルートの作成などのシステムを 提供する。
●アクティブ・ラーニング・教育現場で「アクティブ・ラーニング」が広がっている。生徒が自ら課題を見出して 主体的に解決することで「より深い理解を得る」という考え方だ。浜松市立三ヶ日西小学校では ヤマハが開発した歌声合成ソフト・ボーカロイドの教育版を 授業に使用している。楽譜を読めなくても 誰でも作曲ができるという教材ソフトで、仲間と相談しながら 作曲をしている。同じ市内の井伊谷小学校では 生徒自ら 教諭に導入を促し、それを使い 生徒全員で 学年歌を作った。横浜市立白幡小学校では バレーボールの授業に タブレットを使用している。毎回アタックのコースを記録するソフトで、試合後、反省会を行う。データを簡単に記録ができ その場で見られるため課題を 共有できるのだ。玉置教諭は 生徒が使いやすい教材ソフトを ベンチャー企業エレファンキューブに 依頼した。この会社では このようなソフト制作の依頼が 前年度の４倍増えている。取材先：三ヶ日西小学校、ヤマハ/新規事業開発部、井伊谷小学校、白幡小学校
●サウジ国王の訪日日程が終了 日本経済への影響は？・46年ぶりとなった サウジアラビア国王の来日日程が 今日 終了した。サルマン国王は ４日間の日程を終え、きょう 日本を出発した。今回の来日の目的は 日本からの投資を呼び込むことだった。国王とともに来日した関係者たちは 経済フォーラムなどで 自国の魅力をアピールし、サウジアラビアは 日本企業20社と事業協力する覚書を締結。たとえば トヨタは 現地で自動車生産をするための調査に乗り出し、みずほ銀行は サウジアラビアの不動産開発公社と業務協力し、日本企業の進出を後押しする。特に注目を集めたのは 証券取引所同士の締結だ。東証とサウジ証券取引所は 金融商品の開発などで協力。こうした関係で 世界最大の石油会社、国営サウジアラムコの 東証への上場が期待される。アラムコは 上場すれば 時価総額200兆円を超えるとされ、来年、世界の市場での上場を 予定している。上場は多くのマネーを呼び込むだけに 日本経済にも 恩恵が期待できる。
●恐竜ロボがお出迎え「変なホテル」が首都圏に進出・千葉県浦安市に、長崎ハウステンボスに続く２軒目の「変なホテル」がオープンした。一部の部屋からは 東京ディズニーリゾートが見える。全室に 人工知能を搭載し、テレビやエアコン、照明などを調整できるロボットが配備されている。「変なホテル」を手がけるエイチ・アイ・エスは、生産性を高めるためにロボットを導入。その結果 同じ規模の他のホテルと比べ 少ない、７人のスタッフで運営することが 可能となっている。こちらは ディズニーランドに近いことから、より楽しく、夢を見られることを意識して 開業したという。エイチ・アイ・エスは 今後「変なホテル」を新たなビジネスモデルとして 国内、そして世界へ 展開していく構えだ。
●【トレたま】インテリア突っ張り棒・【商品名】ドローアライン【商品の特徴】照明や棚などが付けられ、リビングに設置できる“おしゃれな突っ張り棒”。【企業名】平安伸銅工業【住所】大阪市西区江戸堀１－２２－１７ 西船場辰巳ビル４階【価格】3,500円（税別）～【発売日】４月上旬一般発売【トレたまキャスター】北村まあさ
●明日の経済と解説・【コメンテーター】熊谷亮丸氏（大和総研チーフエコノミスト）
●４年目の“官製春闘” 政府主導の賃上げ 息切れ感も・春闘で 大手企業の経営側が 労働組合に 回答を出す集中回答日を 迎えた。安倍政権が 賃上げを要請する いわゆる“官製”春闘は 今年で４年目。しかし、政府主導の賃上げに 息切れ感も出始めている。金属労協では 企業から回答の電話が 次々と鳴った。トヨタ自動車の今年のベアは 1,300円と 去年より200円低い額。自動車は ホンダを除いた多くの企業が 去年を下回る額で回答した。また 電機業界も 統一交渉の結果、すべての企業が1,000円と 去年を500円下回る回答だった。世界経済の不透明感を背景に いま企業は賃上げに 慎重になっているのだ。また ベアによる人件費の増大も 足かせ。雇用と賃金に詳しい 日本総研の山田久氏は、政府の要請を受けた賃上げに 限界が見えていると したうえで、働き方改革の議論を平行して 進めることが重要だと 指摘する。
●都心の百貨店が相次ぎ改装 テナント誘致の動き 広がる・15日、東京・池袋の東武百貨店池袋本店で 家具チェーン大手のニトリが オープンした。１フロア全体の６割を占める 3,800㎡の面積に ニトリがテナントとして入った。その結果、東武百貨店のテナント比率は 10％になり、従来の６％より 高まる。守本店長は「デイリーで買っていただくニトリと 特別なときのギフトを含めた需要の東武百貨店」と話す。さらに、東武百貨店とニトリは お互い アプローチできていなかった客層を 補完できるという。一方、去年 閉店した「プランタン銀座」の跡地には「マロニエゲート銀座２＆３」がオープンした。123店舗が出店しているが、売り場全体の面積の約９割が テナントだ。残り１割は マロニエゲート銀座がつくる売り場で、ファッション雑貨を 主に扱っている。プランタン銀座では、テナントは １割程度だったが、安定した家賃収入が得られるため、テナントの比率を 大幅に拡大した。
●“オランダのトランプ”率いる自由党 総選挙で躍進か？・オランダの野党・自由党の党首であるウィルダース氏は、ＥＵからの離脱や イスラム教の移民排斥を 訴えていて、「オランダ駐在の トルコ大使を追放すべきだ」などの過激な発言から“オランダのトランプ”とも呼ばれている。いまオランダで行われている総選挙では、ウィルダース氏の自由党が躍進し、イギリスのＥＵ離脱のように ヨーロッパや世界に 大きな影響を与えかねないと 懸念されている。世論は 真っ二つで、支持率も拮抗している状態だが、過半数を取る見込みは低く、政権を取る可能性は低いと 見られている。しかしながら、ウィルダース氏の自由党が躍進すれば、他のヨーロッパ諸国の選挙にも 影響を与え、ＥＵには 打撃になりそうだ。
●稲田大臣追及続く 与党幹部から苦言・国会では きょうも学校法人「森友学園」をめぐる 国会答弁を訂正した稲田防衛大臣に対する追及が 集中した。民進党の杉尾秀哉議員が「自ら身を引くべきだ」と迫ったのに対し、稲田大臣は「誠実な答弁を心がけ、防衛大臣として 誠心誠意、職務にまい進していきたい」と重ねて、辞任しない考えを 示した。一方、公明党の井上幹事長は 自民党の二階幹事長らと都内で会談し、稲田大臣について「防衛大臣という重責を担っている。答弁の重みを考え、慎重に答弁すべきだった」と指摘し、苦言を呈した。
●中国 トランプ政権けん制も経済に懸念・中国に強硬な姿勢を見せる アメリカのトランプ政権。李克強首相が 強くけん制した。中国の今年の方針を決める全人代＝全国人民代表大会後の会見で 李克強首相は、為替政策や貿易で 中国に圧力をかけるトランプ政権をけん制した。李首相は また 今年の目標として掲げる ＧＤＰ6.5％前後の成長の達成について「簡単ではない」との認識を示した。さらに「中国国内の金融部門に 無視できないリスクがある」と分析したうえで「世界の政治経済に 不確定な要素がとても多い」と、海外情勢が 中国経済に与える影響について 懸念を示した。
●東芝 内部管理体制確認書を提出・東芝は きょう、東京証券取引所に 内部管理体制確認書を提出した。東芝は、2015年の不正会計問題で「特設注意市場銘柄」に指定されており、確認書の再提出を求められていたが、きょう付で 上場廃止の恐れがある 監理銘柄にも 指定された。東証が 数ヵ月かけて審査し、改善が不十分と判断した場合、東芝は 上場廃止となる。これを受け、東芝の株価は大幅に下落、下落幅は 一時 およそ14％まで達した。
●米次期通商代表「日本が第一の標的」・アメリカ通商代表部の代表に指名された ライトハイザー氏は 14日、アメリカの農産物の輸出を増やす市場として「日本が 第一の標的になる」と述べ、２国間交渉を通じて 日本に 市場開放を促す考えを明確にした。これは、ＴＰＰ＝環太平洋経済連携協定からの離脱後の政策方針について 答えたもので、各国との２国間交渉で「ＴＰＰを上回る合意を目指す」としている。
●楽天 ドローン管理システム提供へ・楽天はきょう、ドローンを 安全に運用するための管理サービスを 今年半ばまでに始めると 発表した。楽天は 世界各国で ドローンが飛行する空域の管理システムを提供している アメリカのエアマップ社と「楽天エアマップ」を設立した。ドローンの活用が期待される中、楽天エアマップでは、複数のドローンの飛行状況の確認や、飛行可能ルートの作成などのシステムを 提供する。
●アクティブ・ラーニング・教育現場で「アクティブ・ラーニング」が広がっている。生徒が自ら課題を見出して 主体的に解決することで「より深い理解を得る」という考え方だ。浜松市立三ヶ日西小学校では ヤマハが開発した歌声合成ソフト・ボーカロイドの教育版を 授業に使用している。楽譜を読めなくても 誰でも作曲ができるという教材ソフトで、仲間と相談しながら 作曲をしている。同じ市内の井伊谷小学校では 生徒自ら 教諭に導入を促し、それを使い 生徒全員で 学年歌を作った。横浜市立白幡小学校では バレーボールの授業に タブレットを使用している。毎回アタックのコースを記録するソフトで、試合後、反省会を行う。データを簡単に記録ができ その場で見られるため課題を 共有できるのだ。玉置教諭は 生徒が使いやすい教材ソフトを ベンチャー企業エレファンキューブに 依頼した。この会社では このようなソフト制作の依頼が 前年度の４倍増えている。取材先：三ヶ日西小学校、ヤマハ/新規事業開発部、井伊谷小学校、白幡小学校
●サウジ国王の訪日日程が終了 日本経済への影響は？・46年ぶりとなった サウジアラビア国王の来日日程が 今日 終了した。サルマン国王は ４日間の日程を終え、きょう 日本を出発した。今回の来日の目的は 日本からの投資を呼び込むことだった。国王とともに来日した関係者たちは 経済フォーラムなどで 自国の魅力をアピールし、サウジアラビアは 日本企業20社と事業協力する覚書を締結。たとえば トヨタは 現地で自動車生産をするための調査に乗り出し、みずほ銀行は サウジアラビアの不動産開発公社と業務協力し、日本企業の進出を後押しする。特に注目を集めたのは 証券取引所同士の締結だ。東証とサウジ証券取引所は 金融商品の開発などで協力。こうした関係で 世界最大の石油会社、国営サウジアラムコの 東証への上場が期待される。アラムコは 上場すれば 時価総額200兆円を超えるとされ、来年、世界の市場での上場を 予定している。上場は多くのマネーを呼び込むだけに 日本経済にも 恩恵が期待できる。
●恐竜ロボがお出迎え「変なホテル」が首都圏に進出・千葉県浦安市に、長崎ハウステンボスに続く２軒目の「変なホテル」がオープンした。一部の部屋からは 東京ディズニーリゾートが見える。全室に 人工知能を搭載し、テレビやエアコン、照明などを調整できるロボットが配備されている。「変なホテル」を手がけるエイチ・アイ・エスは、生産性を高めるためにロボットを導入。その結果 同じ規模の他のホテルと比べ 少ない、７人のスタッフで運営することが 可能となっている。こちらは ディズニーランドに近いことから、より楽しく、夢を見られることを意識して 開業したという。エイチ・アイ・エスは 今後「変なホテル」を新たなビジネスモデルとして 国内、そして世界へ 展開していく構えだ。
●【トレたま】インテリア突っ張り棒・【商品名】ドローアライン【商品の特徴】照明や棚などが付けられ、リビングに設置できる“おしゃれな突っ張り棒”。【企業名】平安伸銅工業【住所】大阪市西区江戸堀１－２２－１７ 西船場辰巳ビル４階【価格】3,500円（税別）～【発売日】４月上旬一般発売【トレたまキャスター】北村まあさ
●明日の経済と解説・【コメンテーター】熊谷亮丸氏（大和総研チーフエコノミスト）
