Gohyaガンコ戦略研究所 ~Transition from Hard-line to Pliant Wisdom~

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豊洲の土壌汚染問題

2017年03月21日 14時55分48秒 | 町おこし
豊洲の土壌汚染問題

豊洲市場(江東区)の土壌汚染対策に関する専門家会議が19日開かれ、地下水から環境基準の最大100倍の
ベンゼンを検出した再調査の結果を公表した。
29か所の調査地点のうち25か所で、環境基準を上回るベンゼンやシアン、ヒ素などの有害物質が検出された。

専門家会議の平田健正座長(放送大学和歌山学習センター所長)は
「地上と地下は分けて考える。地上は通常と変わらない。」と強調し、
豊洲市場はアスファルトなどで遮断されており、「地上は安全」と結論づけた。
それなのに、「引き続き調査を行い、経過を見る必要がある。」と指摘しているそうだ。
もし本当に「地上は安全」ならば、「引き続き経過を見る必要がある理由は何であるか?」を述べるべきだが、
それについては、何らの言及がない。

また、小池百合子知事は「良い数字ではない。非常に重く受け止める」と述べたそうだ。
   出典>NHK NEWS WEB、3月19日 18時10分
      豊洲市場地下水再調査 25か所で基準超の有害物質
   出典>日本経済新聞 朝刊、2017/3/20付
      豊洲再調査、ベンゼン100倍を公表
      専門家会議「地上は安全」/都知事「重く受け止める」


 専門家会議だけでなく、京都大学の米田教授や産業総合研の中西準子博士のように、
「豊洲では地下水から飲料水や洗浄水を作るのではないので、水道水の基準は全く意味がない!」
と言う主張はもっともだ。ヒ素やシアンは全く豊洲市場の安全性には関係がないのだ。

 ところが、ベンゼンは揮発性があり、それが豊洲市場で働く人たちの健康に悪影響を与える可能性をチェック
すべきである。
 ベンゼンは水には溶けにくいのに、地下水から検出されたという事は、ベンゼンが溶けやすい有機溶剤、
例えば、トリクロロエチレンに高濃度に溶け込んでいて、それが少しずつ地下水に溶け出している、
と考えるべきではないか!? 
つまり、地下の深いところにベンゼンが有機溶剤に溶けて閉じ込められている可能性があるのでは?
 すると、今後、相当長い間、ベンゼンが地下から湧きだして来て、豊洲市場の大気の汚染をする可能性を
想定すべきだろう。


 ところで、ベンゼンのガスは大変危険であると言われている。
特に、米国の産業用の基準である1PPmを下回る低濃度でも、それに触れた人の血液細胞に損傷を与える恐れ
がある事が米国立がん研究所などのチームの調査で判明しているそうだ。
  出典>ケムステニュース、2004/12/4、http://www.chem-station.com/chemistenews/2004/12/post-25.html
     ベンゼンの害、低濃度でも 血液細胞に損傷


 豊洲の建物の下では、予定の盛り土がされず、地下ピットにはコンクリートが敷いてないで、採石で
敷詰められた区域があり、ベンゼンガスがそこから上がってくる可能性はないのだろうか?!
地下ピットの空気中のベンゼン濃度を測ればすぐ分かる事だ。

実は、平成29年1月14日に行われた第4回専門家会議の資料に
『資料5-2 豊洲市場における水質調査及び 空気測定の結果』があり、その中に、昨年末へ向けて、
建物1階内の空気中ベンゼン濃度が環境基準の[0.003 mg/m3 ]へ向けて急上昇するグラフがある。
建物によらず、すべてに共通する傾向だ。
この基準の数値は「ベンゼン等による大気の汚染に係る環境基準について(平成9年2月4日 環境庁告示4号)」に準拠したものだ。
  出典>東京都中央卸売市場、豊洲市場における土壌汚染対策等に関する専門家会議、
     資料5-2 豊洲市場における水質調査及び 空気測定の結果
     http://www.shijou.metro.tokyo.jp/toyosu/pdf/expert/04/05_2.pdf


 地下ピットの濃度は変動しても低いままなのに、何故、1階のベンゼン濃度が上昇するのか?!
ベンゼンガスは軽いから上へ上がってきたのだろうとしか考えられないのだが・・・
測定は1階と地下でしかやってないので、より上の1階が高い数値になったのではないか!?

会議では、単に結果が報告されただけで、それがどういう原因で起きたかは議論されていない。
このように、未知の現象がありながら、専門家会議は「地下と地上は分けて考える」、「地上は安全」と言うが、
このグラフを見る限り、地下と地上が繋がっているとしか考えられない。

「引き続き調査を行い、経過を見る必要がある。」としているのは、「地上は安全」と言っては見た
ものの、原因不明の不可解な現象が出ていて、説明不能だからであろう。

 これを解明するには、特定の建物で、地下ピットの採石で埋めた部分を完全にコンクリートで塞いで様子を
見るしか方法はないと思うが、何らかのそういう解明への動きが起こされるのかどうか?
専門家達の見識が今問われる。


 ところで、そもそもの【安心感の崩壊】は都が公言した事と違う事、つまり、
◆「盛り土をする」と言って置きながら、していなかった事、
◆作る予定になかった「地下ピット」を勝手に作っていて、しかも、
◆その底にコンクリートではなく、砕石が敷き詰めてあり、「地下水が溜まっていた事」など、
都の行動へ信頼感が崩壊した事に根本的な原因がある事を忘れてはならない。

 都の幹部から職員まで、議員も含めて、全員がもっと誠実に問題に向き合う姿勢を見せる事が大前提であり、
更にその上で、ここで論じたように、科学的に見ても検討が不十分であり、この状態で、
科学的には「安全だ!」と言われても、到底、信頼できず、感情的な「安心」までの道のりはまだ遠いのだ。
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